サロマ完走出来た理由(わけ)

サロマ・ウルトラマラソン100kmを完走出来たが、まぐれというか、幸運が重なったというか。フルのベストがたかだか4時間22分の中年女性がどうやって完走したのかを、思いつくままに記しておこうと思います。

■この練習が良かった(かも)
・11月から4月まで、月間走行距離は200kmだった
 (2月だけは179kmにとどまったが、それまでは150km程度だったから、だいぶ増えた)
・5月は、初めての月間走行距離300kmを達成した
・普段の練習は5kmから12km程度のジョグ
 (キロ6分半から7分)
・練習が始まる時は、必ずアップをして、最後はダウンジョグして終える
 (故障が少ない理由だと思う)
・練習会などで、1ヶ月に2回程度のスピード練習に参加
 (これで、少しずつ速度がアップしていると思われる)
・ドカ走り&歩きを2度行った(67kmと50km)
・5月にマラソン完走クラブの合宿に参加して坂インターバルや駅伝をした
・6月にEnjoy Runningの合宿に参加して、最後の調整が出来た
・6月から朝ジョグに切り替えた(夜は早く寝る)

■逆に達成出来なかったこと(課題)
・皇居50km走を5時間半では走りきれてない
・フルマラソンが4時間13分以内を達成出来ない
・坂の練習が足りない

■ラン以外に気をつけたこと
<栄養>
・カフェインは少なく
・コンビニ弁当は食べない
・ペプチドEXとの出会い
 (今は毎日飲んでいる。調子が良い)

<睡眠>
・6月から朝ジョグに変えたことで、早寝早起き
・寝不足にならぬよう、仕事を早く終えるとか、そういう努力

<故障対策>
・無駄な走りを止める努力(まだ無駄が多い)

<関門対策>
・Excelでシートを作って、何度も時間配分を検討した
 (スタミナよりも関門が恐かった)

■幸運が重なった
<天気>
・雨が降りそうで降らない曇りだった
 気温は低く、霧が立ちこめ、涼しくて走りやすい
・ワッカに入ってからは(いつもは風が吹いて寒いらしいが)
 青空が広がり、風はなく、走りやすかった

<トイレ>
・3度入ったが、2度は待たずに入れた
 1度は待ったが、数分だけだった(5分も待たなかったと思う)

<時計>
・操作がわからずラップを刻めなかったが、
 逆に5kmごとの記録に一喜一憂することなく、
 もっと大きな気持ちで全体を考えることが出来た

■改善すべきこと
<靴>
・60kmをすぎてから、足が痛かった
 痛むのは、足のひらの両サイド部分
 60kmを過ぎると、おそろしく足がパンパンになり、もう1サイズ上に履き替えた方がいいかも

<栄養>
・まだ偏りが多いのでバランスを整える必要がある

■心に残るお言葉をいただき、走りながら思い出していた
・マラソン完走クラブN田選手
「足が動かなくなっても腕は動きますよね」
   →最後まで、本当の最後まで諦めない気持ち
「自分が苦しい時は、みんな苦しいのです」
   →つい、私だけ、苦しいのではないかと思ってしまうことは多い
    パワフルな男性も、へなちょこな私も、等しく苦しいのだ

・マラソン完走クラブT坂選手
「苦しい時こそ笑顔になりましょう」
   →何度も、「笑顔、笑顔」と心でつぶやいていた

・Enjoy RunningのYさん
「2度失敗すると、3度目のチャレンジは嫌になってしまう。
 なんとしても2度目で達成!」
   →甘えが出てきた時に、もう来年はない、と思って走った

・内藤新宿300RCの仙人
「遅くてもいいから、歩かないで走る
 一度止まると、次の一歩は辛い。走り続ける」
   →80kmまでは走り続けることが出来た
     その後は、来年への課題

・内藤新宿300RCのT田さん
「なんとしても80kmの関門までは頑張ろう
 そうすれば、ゴール出来る」
   →その言葉を支えに、70km過ぎの苦しいところを乗り越えた

・自分で自分に「リベンジ!」
   →昨年の、リタイアした時の喪失感を思い出し、
    二度と、あの気持ちを味わいたくないと思った

■たくさんの応援をいただいたこと
・SNS、ブログ、メール、飲み会で、多くの皆様から応援を頂きました。
  ありがとうございました。
  その言葉、笑顔を支えに走ることが出来ました。
  一人で走ってるのではないのだという思いがします。

好きな言葉は第23回のサロマのキャッチコピー
「自分の為に走り出し、誰かの為にゴールする。」
その通りだと思います。

北海道旅行2009

サロマ・ウルトラマラソンの翌日は、北海道旅行。
レンタカーで連れて行って頂いた。

宿泊した網走を出発すると、「屈斜路湖」を見ながら「摩周湖」へ。
霧の摩周湖というが、本日はよく晴れていて、スッキリと湖が見えた。
気持ち良い。
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根室に向ってレンタカーが進むと「風蓮湖」がある。
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そして、「納沙布(ノサップ)岬」に到着した時は霧。
向こうに北方領土が見えるはずだが、本日は何も見えない。
そして、寒い。
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ノサップ岬「請望苑(せいぼうえん)」で「オホーツクラーメン」を食べる。
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こんぶの出汁が出ていて旨い。
皆さんから日本の最東端で私の「完走おめでとう!」を再度して頂いた。ビールで乾杯! ありがとうございます!
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「花咲ガニ」も旨い。
殻が硬いそうだが、お店の方がこのようにむいてくださった。
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「霧多布(キリタップ)岬」も霧の中。
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目をこらして見ると、すごい断崖絶壁。
そして寒い。こんなに気温が違うものなんだね。
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レンタカーは、142号を通って、浜中を過ぎて、厚岸湖(アッケシ)を見ながら釧路へ。北海道の大自然を堪能。日常をすっかり忘れる。月曜日の本日、道路はすいていて、スイスイと車は進んだ。

釧路空港でレンタカーを返して、JAL1148にて東京へ。
楽しかった北海道旅行2009を終えて22時過ぎに解散となった。
皆様、ありがとうございました。

網走でサロマ・ウルトラマラソンの打ち上げ

サロマ・ウルトラマラソンを走り終えると、本日の宿、網走の「北海ホテル」に向った。

ホテルチェックインカウンターには私達以外にもサロマ組がいらしていて、ともに完走を喜び合う。

食事は(到着が何時になるかわからないため)予約をしなかったので、外で頂くことに。

皆で「痛たたたッ」と言いながらゆっくり歩いて、網走のお店探しに。少し動かした方が翌日の疲労が軽減する。皆で「イタタ、イタタ」と言いながら、ソロリソロリと歩く。

宿から近いところ、グリーンホテルの裏辺りのお店に入る。
今回は9名参加(100km7人、50km2人)で、8名が完走した。
初参加のW君は80キロの関門で引っかかってしまったが、まだフルを一度走っただけで、80キロまで行くなんて立派なもの。大学4年生の良き思い出になったのではないでしょうか。

サブテンを達成したNさんや、65歳にして自己ベストを更新したI会長など、健闘をたたえる人がたくさんいる。にもかかわらず、「オヤマさんの大金星!」ってことになった。

え! え! エーーーー!
「サブテンの方が大金星じゃないすか」と私。
「いや、もちろん、それもあるけどさ、今日はオヤマさんだよ」って。

つまり、こうです。
「オヤマさん、大丈夫。完走するって」と言われ続けてきたが、
「今だから言えるけどさ、四分六でダメだと思ってたよ。アーッハッハ」って。

当の本人が四分六でダメかも、と思っていたので、実のところ、皆さんと私の予想は一致していたわけでありまして(笑)

それを覆しての完走だから大金星ってわけだ。

理由もちゃんとあって、私はまだフルマラソンをサブフォー(4時間以内)で完走出来ない。自己ベストが4時間22分。これまでサブフォーを何度も達成している女性もウルトラは失敗をしている。まして4時間半近くかかる人が、ウルトラマラソンにチャレンジすることは少ないらしい。せめて4時間10分を切っている(キロ6分で行ける)人がチャレンジしているようだ。

しかも、ラン年数もたいして多くない。
年齢は48歳(50歳を目前にしている)。

そんな人間が100kmにチャレンジすること自体が少なく、それだけでも「よくやるねー」なのに、さらに完走してしまった。しかも35分ほどの余裕を残して。

だから大金星だ!って。

そうでしたか。
私はウッカリ、皆さんに乗せられて走っちゃいましたよー(笑)

こちらにはノンアルコールビールもあったので、頼んでみることに。
でも、これ、ちょっと味的にはどうでしょうか。
もっと改良が進むと嬉しいです。
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ワイワイと網走の夜は盛り上がるのであります!

第24回 サロマ湖100kmウルトラマラソン

いよいよ「サロマ湖100kmウルトラマラソン」当日を迎えた。

思えば昨年、60kmの関門に間にあわず、無念のリタイアをしてからの1年、サロマを完走することが私の目標だ。

なにか一つのターゲットに向って1年間努力したことが、これまでにあっただろうか?

もっと短期的なものはあった。
仲間と目標を達成したことはあった。
会社で社員らと努力したこともあった。

けれどたった一人で、しかも仕事ではなくプライベートで、これだけの目標に向ったことはなかった気がする。イヤ、あったかもしれない。けれど、それらは達成しなかった。

3時起床。
天気は、予想に反して曇。
今にも雨が降りそうな肌寒い天気。
ランにはちょうど良い。

前日、コンビニで買っておいた弁当と豚汁を食べる。なんだか喉が通らないが無理やり食べる。

数日前から喉が痛むので、塩水でうがい。
トイレに行く。準備OK。

レンタカーで会場まで30分もかからない。
4時前に宿を出発。

今回も北海道在住のK本さんが応援に来てくださり、レンタカーをスタートからゴールまで移動してくださる。ありがたいです。皆さんのおかげで私はこの大会に来ることが出来ます。

会場に到着すると、軽く走ってみる。
身体は軽い。うん、いい感じ。

もう一度、トイレに行く。
昨年はスタートして5kmも行かぬうちにトイレに入ってロスタイムした。女性はトイレに時間がかかる。トイレ回数は最小限にしたい。スタート前ギリギリまで並んでトイレに入る。

スタート5分前を切ってからやっとスタート地点に並ぶ。
いよいよだ。

10秒前。
本日、ここに立てたことに感謝する。

5秒前。
ここにいる皆さんとともに完走したい。
スタート前の、このなんとも言えぬワクワクっとした感じが好きだ。

3、2、1、ワー!!!(拍手)
これから長い旅が始まる。
はたして13時間後に、ゴールしているだろうか?

スタート地点を通過したのは号砲から1分2秒後。

ゆっくり進む。
最初から5kmまでは1kmごとに表示があると聞いた。
2km地点でそれを見つけると、15分経過している。
スタートまで1分かかったことを考慮するとキロ7分。予定通り。

スタート直後から、サロマは肥料臭いところを通る。大自然でもあり、臭くもあり。そこは口で息をして鼻を通さないようにしながら進む。

朝早いというのに、家の前で声援を送ってくださる。ありがたい。

濃い霧で少し前しか見えない。
幻想的な雰囲気の中、約3000人が静かに進む。

5kmを通過。
キロ6分半に近づいている。いい感じ。
すると前を走っている仲間のSさんを追い抜いてしまった。
「オヤマさん、調子いいですね」と声を掛けられる。
Sさんを抜くなんてあり得ないわ。
「飛ばしすぎないように注意してくださいね」と注意頂く。

昨年と違って身体が軽い。
このままどこまでも行けそうな気がする。でも調子に乗ってはいけない。

このごろずっとキロ6分半から7分の練習をしていたので、このペースが今の私には一番楽に走れる。

■10キロ通過(通過時刻:6:02:10)
キロ6分ちょい。オオオ、好調過ぎるわ。

17キロに最初の折り返しがあり、先頭集団がやってくる。
速い。すごいパワー。

そろそろかな?と仲間の姿を探す。
最初に見えたのはI会長、ほどなくしてサブテンを狙うNさん、サロマンブルーの仙人を見つける。

15キロ地点。
時計のラップを刻もうとしたら、え? え? 押せない。
正確に言うとボタンを押せないのではなく、押した時に意図した反応をしない。

エー?(意味がわからない)。
けれど、6分半以内では走ってるようだし、解析する暇もないから、そのまま進む。

私が折り返してからは、先ほど抜いてしまったSさん、しばらくするとT田さんを見つけた!
T田さんから「速いねー」と声を掛けられる。

ん? やっぱり速いのかな。
この速度が楽なんだけど。

Nさんの息子さんで初参加W君だけは見つけられなかった。
初フルを4時間9分で走って今回が初のウルトラ。ワッカで会えるといいね。

■20キロ地点(通過時刻:7:01:43)
ほぼキロ6分。少し速い。
エイドでバナナを食べる。ぐずぐずしない。先を急ぐ。

時計はどうやら「ラップ」でなく「スプリット」の設定になってしまったらしい。今朝、あわててアラームを止めるときに、どこか別のボタンを触ってしまったのだろう。普段スプリット機能を使わないから、、、よくわからない。

ま、100kmもあるんですから、5キロごとの表示なんて、適当にわかればいいわ、と気持ちを切り替えて進む。それに1時間ごとの記録はネットでも確認出来る。むしろ、現在の時刻を見ている方が関門対策が出来るというもの。

■30キロ地点(通過時刻:8:04:00)。
フルマラソンでは、ここからが最も辛いところ。
ゆっくりしたペースで走っているから、今日はまだ大丈夫。

時々、トイレをチラっと見ては混み具合を確認する。
女性のトイレには5分から10分並ぶこともある。ロスタイムしては関門に間にあわない。立ち止まることによる身体へのダメージも大きい。

40キロの少し手前のトイレに寄る。
オー、ラッキーなことに、ちょうど数人の女性が出たばかり。一つ空いていた。待ち時間なし。なんてラッキーなんでしょ。

■40キロ通過(通過時刻:9:09:57)
上出来過ぎます。これで大丈夫かしらん?

42.195キロが最初の関門。
時計を見ると、おおよそ4:23かかっている。
スタートに1分かかったので、エー、それって私の自己ベストタイ記録なんですけど・・・。大丈夫かね?

でも、身体は軽くて調子が良い。
エイ、このまま行っちゃえ。

しかし、、、この後に上り坂が待っている。
サロマは、ウルトラマラソンにしては高低差がなく、なだらかなコースではあるが、唯一、40キロ過ぎから55キロあたりまでに上り坂がある。

上り坂では「歩き」に切り替えた人も結構いる。
私は、まだ歩かない。

ゆっくりでいいから走る、走る、走る。
気温は低い。一瞬、パラっと雨が降った。それもまた気持ちが良い。応援やボランティアの方は寒いでしょうね。

坂はさらに上り坂になる。
ここが、このコースの難所。

横を普通に車が通るから、1列になって走る。
時々、前に歩く人を抜いて走る。

マラソン完走クラブで高尾山や山中湖合宿に行ったことを思い出す。それに比べれば、なだらかな坂じゃないか。

上りがあれば下りがある。
実は下りの方が、足へのダメージは大きい。
下りで足が疲労しないように、歩幅を狭めてチョコチョコ走る。

■50キロ通過(通過時刻:10:14:55)
何度か、上ったり下ったりして、やっと54キロ過ぎの「ホテルルートイングランティアサロマ湖」のレストステーションが霧の中に見えた時にはホッとした。半分を過ぎた。

でも、ここでゆっくりもしてはいられない。
私の前を行くサロマンブルーの女性は、そこに立ち寄ることもしないで先へ行ってしまった。私もグズグズ出来ない。

小さなおにぎりを一つ口に入れる。
ん・なんだか食べられない。これは困った。
預けていた赤い袋を受け取り、荷物に入れておいた胃薬を飲んだ。
スポーツドリンク、暖かい麦茶、水を飲み、うめぼし、レモンを食べる。もう一つ、おにぎりを口に入れる。

雨が降りそうだし、立ち止まったら寒い。
雨具用に入れておいてミズノのウィンドブレーカーを着る。
あぐらをかくように座って、股関節を少し伸ばしてストレッチする。

スポーツゼリーをもらって手に持つ。
これだけでも15分近くかかった。

イザ後半。
ここはまだ上り坂。
昨年同様に少し歩く。まだ大丈夫。
ゆっくり走り出す。

昨年、ここを走った気持ちを思い出した。
「もう間に合わないかも」という絶望的な気持ち。
それにひきかえ、今年はまだ1時間以上も余裕がある。

上り坂が終わると、ゆるい下り坂になる。
そして平地に変わる。
その先に60キロの関門のテントが見える。
昨年は、あそこに収容バスが止まっていた。
今年は、バスがいない。

■60キロを通過(通過時刻:11:35:52)
ここから未知の世界に突入。

ウルトラは、60キロからが辛いと聞く。
その通りだった。
距離表示は55キロ過ぎからは1キロごとに表示される。

あと1キロ行こう、もう1キロ進もうと、そういう気持ちで走る。
それ以上先のことを考える余裕はない。

68キロ地点の有名な私設エイド「斉藤商店」さんで暖かいおしぼりを受け取る。
暖かい。嬉しい。塩だらけの顔をふく、サッパリする。ありがとうございます。
ブルーベリーを頂いて、走り出す。

■70キロ通過(通過時刻:12:54:46)
70キロを少し過ぎたあたりに、「おしるこまで、約2キロ」と書いたものが見えた。

「おしるこがうまいよ」と聞いていたし、腹がすいており、「おしるこ、おしるこ」と唱えながら走る。
このサービスは「サロマ湖鶴雅リゾート」の私設エイド。ありがたい。

とうとうそこにたどりついた。「おしるこ」と「そうめん」を頂き、座り込んで食べる。あぐらをかいて股関節を伸ばしてみる。その近くに「リタイアする方はこちらへ」という文字を見る。

「リタイアしたーい」と、悪魔がささやく。
「グズグズしないでGoー!」と、理性が後押しする。

走り出す。一度、座り込むと、その後が辛いのね。だから、ほとんどの人は座らないのか。

75キロを通過。
80キロまで、あと5キロ。

一番辛いところ、と聞いていた。

■そして、あああ、夢にみた80キロ通過(通過時刻:14:24:51)

80キロを過ぎると制限時間がゆるくなる。
ここまで来たんだー。

ワッカの原生花園に入るところは、上り坂になる。
ほとんどの人が歩いて坂道を上る。何人かは走っている。
歩いた。ここまで来ればなんとかなりそう。

しかし、一度歩くと、歩き癖が出てしまっていけない。
ゆっくり走り出す。
すると、折り返してきたサブテン狙いのNさんが見えた。

「Nさーん!」と叫ぶ。
「オ、オーー、ここまで来れば大丈夫。絶対、最後まで諦めないで!」と声援を頂く。

もう少し行くと、サロマンブルーの仙人が見えた。
「せんにーーーん!」
「オー、がんばれー」と声援を頂く。
仲間に会うと嬉しいですね。

しかし、その80キロから90キロは、おそろしく長い、長い、長い距離だった。
トボトボと歩き出す。

すると後ろからT田さんがやってきて、
「オヤマさん! ここまで来たら、絶対行ける」と声援を頂いた。
「ハイ!」と私。
「でも時々、走らないと間に合わなくなるよ」
「ウィーッス」

その後も走ったり歩いたり。
86キロ辺り、トイレから出たところで、50kmに出場している女性のNさんが
「オヤマさん! ヤッタ、ここまで来たんだ!」と声を掛けてくださった。

「イエ、あの、まだこっち(90キロ方向を指差して)、これから行くんです」
「立派よ、立派! 行ける、行ける!」と声援を頂いた。
「ハイ」

皆さんの応援が暖かい。
しかし、私の足は前進することを拒んでいる。
走ったり、歩いたり。

原生花園には花が咲き、先ほどまでの霧が晴れて、空は青空。美しい。ここまで来たんだなぁ。

88キロから89キロの少し手前の折り返し地点が、おそろしく長かった。
やっと最後の折り返し。
そして90キロの関門をピーっと越えた。

■90キロ通過(通過時刻:15:52:05)
関門は16時半だから30分以上の余裕がある。

これから最後の10キロ。
ここでポキっと音を立てて、心が折れた。
ついに歩き出してしまった。
これっぽっちも走れない。

こんな時のために持参したiPodシャッフルを取り出し、歩きながら装着。
耳にイヤホンを付けると、GReeeeNのキセキが流れた。
ウルウル。キセキを起こせ!
iPodを出す時に、学T専科さんがくださったお守りにさわった。
最後まで見守ってくだされ。

そしてコブクロの「桜」が流れる。
「誰かの声でまた起き上がれるように」の歌詞を聞き、また走り出す自分がいる。

何のために走っているのか、
何に向かって走っているのか、
何もわからない。
ただ、ゴールにたどり着くだけだ。

音楽に助けられ、また走り、歩き、そしてまた走る。
iPodからフュージョン、ロック、Jポップの、軽快な音が流れる。
バンドで練習した曲、みんなの顔を思い出す。

1キロが果てしなく長い。

95キロを通過。
その後からの距離表示は、「あと4キロ」と変わる。
そして、「あと3キロ」
元気が出てきた。あと少しじゃないか。

そして「あと2キロ」
どこからか力が出てきて、ゆっくり走り始めた。
まわりの人も、不思議な力が出ているようで、さっきまで共に歩いていた人たちが走り出した。

「あと1キロ」
ここまで来た。

そしてゴール付近には、たくさんの応援の人が見える。
昨年、リタイアした私はあの辺で仲間を迎えたんだなぁ。

そして、最後の角をまがって、ゴールゲイトが見えた。
そして、ゴーーーーーーーーール!!!!!

ブログに「思わず涙した」記載を多く見ていたので、私も涙が出るのかな?と思ったが、私の場合には、あんまり嬉しくて、満面の笑み。そして、自分に拍手!
ヤッタ、ヤッタ、ヤッター!

ゴールタイム(通過時刻:17:24:27)
制限時間に35分の余裕があった。嬉しい、嬉しい、嬉しい。

ボランティアさんから、メダルを首にかけて頂いた。
ありがとうございますと礼を述べて、仲間を探す。
「ゴールしましたー!」

参加賞のTシャツとタオル。
そして、完走した人のメダル。
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ラップタイムはランナーズアップデートサービスを参考にした。
10km:1:02:10(スタート位置まで約1分)
20km:59:33
30km:1:02:17
40km:1:05:57(トイレ寄った)
50km:1:04:58
60km:1:20:57(レストステーション休憩・約15分)
70km:1:18:57(トイレ寄った)
80km:1:30:05(おしるこ休憩・約10分)
90km:1:27:14(トイレ寄った)
100km:1:32:22
———————————-
合計:12:24:27

ゴール時刻:17:24:27

サロマ前夜祭

内藤新宿300RCのメンバー9人(男性6人、女性3人)でサロマ・ウルトラマラソンに向って出発した。

受付会場である「湧別町総合体育館アリーナ」には女満別空港が近いようだが、安いチケットを9名分取るのは容易なことではないため、今回は千歳空港からレンタカーを借りてサロマに向う。

飛行機はスカイマーク703便(羽田発6:35)
千歳空港に到着すると、予想以上に暑い。明日も暑いのか? 心配がよぎる。

10名乗りのレンタカーを借りて出発。
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わざわざ、少し遠回りをして、北海道を堪能する。
北海道の大自然、どこまでも続く緑のじゅうたん、牛、馬、キタキツネ、非日常の風景が気持ちを大きくさせてくれる。

士別グランドホテル」で昼食を頂き、名寄を通って湧別町に向う。

地図で見ると相当な距離だが、北海道の道は走りやすく、非常にスムーズに移動し、午後3時少し前には会場に到着した。

湧別町総合体育館。今年も参りました。
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「サロマ湖の100kmは、ドラマだ。」の文字。
私のドラマの筋書きは私が作る。
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体育館に入ると壁には激励のFAXがたくさん貼ってある。これはほんの一部。
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100km出場者には赤い袋、50km出場者には青い袋が渡される。受付の手際がよくて、ボランティアの方々がキビキビと動くのに感心する。ボランティアの皆さんがこの大会を支えている。
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昨年は間にあわなかった「ほたて」に今回はありついた。
一人一つずつほたてを頂く、このように焼いて食べる。旨い!
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午後4時。
前夜祭がスタート。
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10回完走者は「サロマンブルー」という称号が与えられる。今年新たにサロマンブルーの仲間入りされた方々がステージにあがる。そして、20回完走者は「グランドブルー」という鉄人中の鉄人、そのお披露目がある。

サロマンブルーは、ゼッケン番号が青い。
グランドブルーは、ゼッケン番号がゴールド。

常連達は、ここで1年ぶりに会う人達と挨拶をかわし、私のようなウルトラ未達成達は羨望のまなざしでそれを見る。

様々なスポンサーが協賛してくださるおかげもある。
ビールはサッポロの北海道限定「道産素材」
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会場を出ると記念撮影を。
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それから宿に入る。
今回の宿は遠軽町の「岩井旅館」さん。
この日、会場近くに宿をとるのは大変な仕事。
いつも宿の手配などをしてくださるT田さんに感謝する。

宿の風呂が小さいということで、女性3人はすぐ近くの銭湯に入ることに。大きな風呂でサッパリと汗を流す。

宿に戻って、ゼッケンなどの用意。
ゼッケン場号は「4244」
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赤い袋には55km地点のレストステーションで受け取る荷物を入れる。青い袋にはゴール地点で受け取る荷物を入れる。
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ストレッチをするともう9時を過ぎた。9時半前には就寝。明日はどんな一日になるのか。最後まで諦めずに、楽しもう!

サロマへGoー!

予定通り4時に起床出来ました。
これが一番のプレッシャーで、昨晩は2時間置きに目が冷めてしまった。丸ノ内線/始発に乗らないと、間にあわない。

心配した喉の痛みは、昨日、何度も塩水でうがいをしたら痛みは軽減。大丈夫そうです。ま、風邪ぐらい、ケッ、ですけどw。

いざ、サロマーーー!

訃報:マイケル・ジャクソン

まさか!
何かのサプライズかと思った。
朝のテレビに「マイケル・ジャクソン死亡か?」の文字。

ウソでしょ。

・・・エーーー! どうやら本当らしい。

いまだに信じられません。

最初に「スリラー」をLPレコードで聴いた時、私はまだバンドをしていなかった。レンタルレコードで借りてカセットテープに録音、毎日聴いた。

今も、私が一番好きな曲は「今夜はビートイット」

その直後だったか、何をまちがえたかバンドというものをやるようになり、ヴァン・ヘイレンのギターにしびれ、そのアレンジがいかにすばらしいかを知り、MTVで流れるプロモーションビデオを食い入るように見た。歌、ダンス、楽曲、映像、それら全ての質が高い。何度、聴いても飽きない。

私がアレンジというものをするようになった時に、困った時に必ず聴くのが「Beat It」であり、「スリラー」のカセットテープだった。

MTVで見たビデオでいえば、私はポール・マッカートニーとのデュオ「Say Say Say」も好きだった。

それから「We are the world」。
それを元に、Macで音楽クラブでも「あのような感じをやりたいのです」とわがまま言って、それを皆さんが協力してくださって。

私がバンドに夢中になるきっかけになったものの一つが「スリラー」であります。あと2つは、「スティービー・ワンダー」であり、「オスカー・ピーターソン」だったんですけど。

マイケル・ジャクソンが亡くなってしまったこと、一番信じられないのはマイケル本人じゃないだろうか。

ご冥福をお祈りします。

サロマ:雨具はこれを

ちょっとした風邪が流行ってませんか?
数日前から喉が痛みます。
レモンを輪切りにしたのを砂糖漬けして、それをオレンジジュースにダバダバっと入れて飲んでます。ビタミンとそして睡眠だわ。

ところで、昨年のサロマは、スタート時には雨でした。
結構、降っていた。

私は100円ショップで買ったレインコートを着て始めたけど、何か良いものはないかとネットで探していまして、こちらを買ってみました。

ミズノ「ウインドブレーカーシャツ(A67WS92004)」
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ゼッケン番号がすけて見えるので、大会でも大丈夫とのことです。
これを持参します。

さて、出発があさってになりました。
荷造りをするかー。

読書:愛犬健康生活BOOK

「愛犬健康生活BOOK」小林豊和・著。
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サブタイトルは「5歳からはじめる病気と介護」

小太郎のかかりつけの動物病院「グラース動物病院」の小林院長が書いた本。先日、病院に行った際に買った。

小太郎も、いまやシニアな仲間入りです。
歯も抜いちゃって、ドッグフードもシニアをまぜるようになった。

さーて、これからが色々と大変らしい。
小太郎が痴呆症になっちゃったら、下の世話も大変。

そうしないためには、適度な運動と食事って、私と一緒ですわ。

「老犬介護」についても、いろいろと書いてあり、これから先の事を予測し、準備するための教科書ともいえる。「認知症のサイン」など見逃してはならないわね。

小太郎、助け合っていきましょうゾ。