歌舞伎座:錦秋十月大歌舞伎(第一部)

松竹創業百三十周年・錦秋十月大歌舞伎です!

いつもの場所でパチリ。

お弁当を買って地上に上がります。

今月はAプロとBプロで配役が代わる。今日はAプロ。

お席は、桟敷席・東4の1番。

通し狂言 義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)
 竹田出雲・作、三好松洛・作、並木千柳・作
<鳥居前>
佐藤忠信実は源九郎狐:市川團子
静御前:市川笑也
亀井六郎:大谷桂三
片岡八郎:市川男寅
伊勢三郎:中村玉太郎
駿河次郎:中村吉之丞
鵜の目鷹六:市川青虎
武蔵坊弁慶:中村橋之助
源九郎判官義経:坂東巳之助

今年は「通し狂言」が3つ行われている。1つ目は3月の「仮名手本忠臣蔵」、2つ目は9月の「菅原伝授手習鑑」、そして今月の「義経千本桜」だ。3作品とも竹田出雲、三好松洛、並木千柳の合作。全てを見ている。贅沢だなぁ。ウン。「義経千本桜」は人形浄瑠璃のために書かれた浄瑠璃。280年前、大阪竹本座にて初演。歌舞伎は劇場を変えて上演される。

「義経千本桜」は幻想的とも言えるファンタジックな物語。源義経は九州に落ち延びる時に死んだはずの武将達に会う。市川笑也丈演じる「静御前」は姫ではないので「中振袖」なんだそうです。

市川團子丈は佐藤忠信実は源九郎狐の初役。素晴らしい。上手い! 驚いた。お稽古しましたねぇ。後で年齢を検索すると、ヤヤヤ、まだ21歳! 凄いなぁ。この演目は30分で終了する。ピシっと見応え十分です!

お弁当は「彩りだし弁当」、1,600円。

<渡海屋(とかいや)・大物浦(だいもつのうら)>
渡海屋銀平実は新中納言知盛:中村隼人
源九郎判官義経:坂東巳之助
武蔵坊弁慶:中村橋之助
銀平娘お安実は安徳帝:(初お目見得)守田緒兜(巳之助長男)
亀井六郎:大谷桂三
片岡八郎:市川男寅
伊勢三郎:中村玉太郎
駿河次郎:中村吉之丞
入江丹蔵:尾上松緑
相模五郎:坂東亀蔵
お柳実は典侍の局:片岡孝太郎

新中納言知盛は中村隼人丈が初役。これもまた凄い。片岡仁左衛門さんが稽古をつけてくれたそうです。中村隼人丈、これからも楽しみです!

北海道(蝦夷地)から昆布が届き、出汁に使われた。「上方」と「北海道」の縁。安徳天皇は、実は女性だった? 節があり、「生まれた時」に男の子なら「南」へ、女の子なら「北」へ、米などを落とす儀式があり「北に落としたものをやり直して南へ落とした」という記述があるらしい。安徳帝を演じるのは初お目見得の守田緒兜(おと)丈。坂東三津五郎丈のお孫さんだ。生きていたら喜んだだろうね。

そして、中村隼人丈演じる「知盛の最後」、グっと来ました。凄い。良い演技です。

外に出ます。出る時に歌舞伎座の方に「感動しました」と伝える。気持ちはちゃんと伝わったかなぁ?

玉三郎カレンダー2026買いました!

「坂東玉三郎 すべては舞台の美のために」買いました!

玉三郎の「風を得て」買いました!

歌舞伎座:秀山祭九月大歌舞伎(昼の部)

松竹創業百三十周年・秀山祭九月大歌舞伎です!

いつもの場所でパチリ。

地下でお弁当を買って、イヤホンガイドを借りて、ワンピースも1着買って、地上へ。

歌舞伎座よ、今月も参りました!

記念写真をパチリ。

今日のお席は(桟敷席が取れなくて)1階12列の1番。今日も満席。歌舞伎人気は凄いわ。

今月はAプロとBプロで配役が代わる。今日はBプロ。

通し狂言 菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)
竹田出雲・作、三好松洛・作、並木千柳・作

序幕、加茂堤(かもづつみ)
桜丸:中村萬太郎
八重:中村種之助
苅屋姫:中村米吉
斎世親王:坂東新悟
三善清行:坂東亀蔵

イヤホンガイドが説明する。
1746年:菅原伝授手習鑑
1747年:義経千本桜
1748年:仮名手本忠臣蔵 が初演された。

これら3作品を三代名作という。そして、今年、2025年3月、9月、10月に歌舞伎座で上演される。3月も観た。10月も予約している。楽しみ。三大名作を一挙上演するのは松竹創業100周年にあたる平成7(1995)年以来、30年ぶりだそう。

通し狂言とは「歌舞伎で一つの狂言を序幕から大詰まで全幕、またはそれに近い形で通して上演すること、およびその狂言そのものを指す」そうです。

文楽と歌舞伎の違いは、歌舞伎は俳優が話すことだそうで、確かにそうだ。

そんな良い演目なのに、なんてことだ、寝てしまいました。27分という短い舞台だというのに。目を覚ますと美しい舞台に演者達が美しく立っている。また眠る。すみません。

お弁当は、チキントマト&タルタル海老フライ、1,700円。

二幕目、筆法伝授(ひっぽうでんじゅ)
菅丞相:松本幸四郎
武部源蔵:市川染五郎
戸浪:中村壱太郎
梅王丸:中村橋之助
菅秀才:中村秀乃介
荒島主税:中村松江
左中弁希世:市村橘太郎
腰元勝野:市川男寅
三善清行:坂東亀蔵
局水無瀬:市村萬次郎
園生の前:中村萬壽

なんてことだ、またまた寝てしまいました。何のために来ているのか。

三幕目、道明寺(どうみょうじ)
菅丞相:松本幸四郎
立田の前:片岡孝太郎
宿禰太郎:中村歌昇
判官代輝国:中村錦之助
苅屋姫:中村米吉
贋迎い弥藤次:片岡松之助
奴宅内:坂東彦三郎
土師兵衛:中村又五郎
覚寿:中村魁春

三幕目はバッチリと起きて、最後まで堪能しました。なんて不思議な現象と、そして悲しい終わり方でしょうか。

菅丞相はやましいところがなくても九州に流される。「伝授は伝授、勘当は勘当」は「師から弟子への教えは受け継がれるべきだが、師に背いた「勘当」という行為は、それとは全く別のものであり、帳消しにはできない、という厳しい現実を示す」。

菅丞相は太宰府へ流されて行く途中、伯母の覚寿(かくじゅ)の館の一部屋に身を寄せている。苅屋姫は一目会ってお詫びをと忍んでやって来るが、覚寿(姫の実の母)に杖で打たれる。すると部屋のなかから「折檻(せっかん)したもうな」と留める丞相の声、しかし部屋に居たのは丞相が自ら刻んだ木像のみ。そして夜も明けぬ頃、やって来た迎えに伴われて菅丞相が出発するが、実は時平方がにせの迎えを遣わして丞相を殺す計略。やがて本物の迎えがやって来ると再び丞相が姿を現わし覚寿は驚く。実は先程連れて行かれたのは木像で、何と魂のこもった木像がまぼろしを見せて丞相を救ったのである。

トイレに寄ってから外へ。

歌舞伎座よ、今月もありがとう〜。

ここは、ずっと大勢の人が写真撮影している。

帰り道は銀座駅まで歩く。アップルストア銀座店はもうすぐオープンだ。楽しみ。

「新しい物語をあなたと。」良いキャッチコピーです!

歌舞伎座:八月納涼歌舞伎(第二部)

松竹創業百三十周年・八月納涼歌舞伎です!

いつもの場所でパチリ。

今日は第二部で14:15から始まる。食事なし。写真を買って、地下でイヤホンガイドを借りて、地上へ。

歌舞伎座よ、今月も参りました。

記念写真もパチリ。

今日のお席は、桟敷・東2の2番。隣は素敵なおばさん。

一、日本振袖始(にほんふりそではじめ)
近松門左衛門・作、坂東玉三郎・監修
岩長姫実は八岐大蛇:中村七之助
稲田姫:中村米吉
素盞嗚尊:市川染五郎

「日本振袖始」は、2020年12月に玉三郎丈の「岩長姫実は八岐大蛇」を観た。玉三郎丈の当たり役。今回は七之助丈の初役。染五郎丈も初役。日本神話を題材に近松門左衛門が創作した。舞踊劇とも呼ばれる作品。享保3(1718)年に人形浄瑠璃として初演され、同年に歌舞伎として上演された。七之助丈は良いですねぇ。玉三郎さんにコッテリと絞られたことでしょう。これから七之助丈の当たり役になっていくのでしょう。観ることが出来て良かった。

幕間に2階に上がりました。「八月納涼歌舞伎」にうちわ。玉三郎丈のものもある。「観て良かったと言っていただける舞台創りを目指したいと思います」と書いてある。声が聞こえてきそう。

二、火の鳥(ひのとり)
竹柴潤一・脚本、原純・演出・補綴・美術原案、坂東玉三郎・演出・補綴
火の鳥:坂東玉三郎
ヤマヒコ:市川染五郎
ウミヒコ:市川團子
イワガネ:坂東新悟
重臣:中村亀鶴
大王:松本幸四郎

いやぁ、火の鳥は感動。これぞ令和時代の新しい歌舞伎だ。玉三郎丈は頑張るのぉ。「人間国宝・坂東玉三郎丈が構想を暖めてきた企画」と紹介されている。原純氏が演出を担当し、ダンサーである森川次朗氏が振り付けを担当。その玉三郎丈が登場したのは16時22分。芝居は15時40分に始まったから、それまで待ち。ラスト、なんと「宙乗り」になる。わぁ〜〜〜、「玉三郎〜!」と叫んでしまった。大歓声と拍手で私の声なんか、かき消されたが。そのまま3階に行くのかと思ったら、そうではなく、舞台に戻り、そして花道をさっそうと去って行く。会場に余韻を残したまま終了。良い舞台でした。

外に出ました。

「日本振袖始」の七之助丈。

「火の鳥(ひのとり)」だ。

本日、購入した写真は2枚。

銀座駅から電車に乗って帰ります。良い舞台でした。大満足。

ディズニー・オン・アイス2025

ディズニー・オン・アイス2025」を観た。場所は「有明アリーナ」。「銀座駅」で下車し「銀座一丁目」で乗り換え「豊洲」で乗り換え、ゆりかもめ「新豊洲駅」で下車。「有明アリーナ」は初めて来ました。ネット検索すると「東京オリンピック・パラリンピックのため」に建設したようだ。竹中建設。

「新豊洲駅」から10分ほど歩く。

あれだ。有明アリーナ。

うだるような暑さの中、ダンナは元気!「木遣り橋」の上。

到着。後ろにミッキーとミニーの絵が見えるだろうか?

ディズニー大好きなダンナ。まったく興味のない私。たまにはダンナを立てて、そして私も見てみたいと思ったのが、この「ディズニー・オン・アイス」だ。

座席は8,900円もするSS席・Dブロック16列5番。端っこ。ま、こんなものでしょうか。

驚いたのは、観客にドレスを着た女の子がたくさんいらっしゃる。皆さん、可愛い〜。役に成り切ってる!

14時から始まるが、それより15分ほど前から前座のような踊りが始まった。ヤンヤの拍手。場内が温まる。そして、おおよそ3分くらい前か、販売ブースが撤退する。14時・始まった!なんと「撮影OK」だそうです。「ただし、フラッシュはダメ」。了解!

いやぁ〜、素晴らしい!

最後は出演者が全員ステージへ。圧巻!

14時から始まり14時45分まで、15分の休憩(実際には20分休み)、その後、15時45分くらいまで。素晴らしいの連続でした。これは凄い!見ることが出来て良かった!

帰りは「有明小中学校前」からバスに乗ります。1本目は満席のため、途中でドアが閉まる。次のバス。あぁ、これもダメか?いや、乗った。最後の二人が私達。入り口そばにヒシっと立っている。

そして東京駅丸の内南口終点で下車。丸の内線に乗って帰ります。お疲れ様でした。楽しかった!

歌舞伎座:七月大歌舞伎(昼の部)

松竹創業百三十周年・七月大歌舞伎です!

いつもの場所で写真。今月も参りました!

地上に上がります。

今日は「雨のため、10時20分から中に入れます」そうです。今は雨は降っていないけど、入ります。わぁ〜、今日も満席。凄いです。

今日のお席は、桟敷・東2の2番。隣はおじさん。

一、新歌舞伎十八番の内 大森彦七(おおもりひこしち)福地桜痴・作
大森彦七盛長:市川右團次
道後左衛門:市川九團次
千早姫:大谷廣松(中村児太郎の代役)

中村児太郎丈が出演するとばかり思っていたら、大谷廣松さんだ。家に帰ってから検索すると、どうやら「妻への暴力」があったようだ。なんか信じられないけど、事実らしい。どうしたんだ、児太郎さん。お酒が良くないのか?

今月は「新歌舞伎十八番」だ。これは九代目・市川團十郎が、父・七代目團十郎が志半ばで死去したため、跡を継いで完成させたもの。演目は十八番ではなく、32ないし40を撰じた。

九代目・市川團十郎は、生後すぐ養子となり三代目河原崎長十郎を襲名する。その後、初代河原崎権十郎と改名する。兄の八代目 市川團十郎が大坂で自殺、九代目は、七代目河原崎権之助を襲名するが、その後、河原崎三升を名乗る。そして、37歳のとき、九代目 市川團十郎を襲名した。明治時代には「近代国家」となるよう「海外の人が見ても恥ずかしくないように、淫らをやめて教育的な筋立てにしなさい」と命じられる。これが九代目の芸風にマッチした。1887年には、井上馨の別邸で明治天皇にご覧頂くということもあった。

「新歌舞伎十八番」のうち、最初の演目は「大森彦七」だ。ラストは馬に乗って花道を行く。馬の演技も素晴らしい。拍手喝采。

今日のお弁当は「贅沢カニの棒肉イクラのせ弁当」、2,100円。PayPay使えた。

美味しいです。完食じゃ。

二、新歌舞伎十八番の内 船弁慶(ふなべんけい)河竹黙阿弥・作
静御前/新中納言平知盛の霊:市川團十郎
武蔵坊弁慶:市川右團次
源義経:中村虎之介
亀井六郎:市川九團次
片岡八郎:大谷廣松
伊勢三郎:中村歌之助
駿河次郎:市川新十郎
舟人浪蔵:中村福之助
舟人岩作:坂東巳之助
舟長三保太夫:中村梅玉

「新歌舞伎十八番の内」であることから、楽器の皆様も市川家の「三升紋(みますもん)」をつけている。凄いことだわ。音楽が始まり、それがだんだん早くなり、そして、幕が開く。義経は都を逃れて西国へ向かう。弁慶は女を同行することはよろしくないと静御前に伝え、涙ながらに静御前は立ち去る。市川團十郎丈が静御前を演じる。烏帽子(えぼし)を付けて舞う。烏帽子は成人男性は必ずつけた。そして、團十郎丈は、平知盛の霊になるのだ。両方をキチっと演じるのは大変でしょうなぁ。立派です。

2階に展示がある。7月26日(土)は「歌舞伎座 着物・ゆかたの日」だそうです。「着物・ゆかたでご観劇ください」とな。

三、新歌舞伎十八番の内 高時(たかとき)河竹黙阿弥・作
北条高時:坂東巳之助
愛妾衣笠:市川笑三郎(中村児太郎の代役)
安達三郎:中村福之助
秋田入道:市川新蔵
安達三郎母渚:中村梅花
大佛陸奥守:片岡市蔵

右は竹本連中、左は長唄連中。北条高時は犬を偏愛し、愛犬を斬った安達三郎を死罪に命じる。愛妾衣笠の酌で飲んでいると、突如雷鳴が響き渡り、天狗たちが現れる。「天狗舞」の軽妙な踊り。そして、カラスがたくさん出てくる。8羽。カラス天狗舞を演じる。

幕間に2階に行く。イヤホンガイドが説明している。五代目・中村歌右衛門が「京鹿子娘道成寺」を演じる絵を見る。

トイレも行く。長蛇の列になっていたが、ちゃんと次の演目の前に席につけた。

四、新歌舞伎十八番の内 紅葉狩(もみじがり)河竹黙阿弥・作
更科姫実は戸隠山の鬼女:市川團十郎
局田毎:中村雀右衛門(中村児太郎の代役)
侍女野菊:市川ぼたん
山神:市川新之助
従者左源太:中村虎之介
従者右源太:大谷廣松
腰元岩橋:市川男女蔵
平維茂:松本幸四郎

局田毎は(児太郎さんではなく)中村雀右衛門さん。舞台は常磐津連中、竹本連中、長唄連中が並び、三方の掛け合い。ドドンドンドンドンは山からの強い風を表現する。山の中のイメージ。長野県信濃路、戸隠。市川家のお家芸で、市川家の家紋を付けている。市川ぼたん丈が踊りを舞う(一人で)。立派になりましたなぁ。ここで行われた引き抜きは新しい試みだそうです。紅葉狩の舞踊の振付は九代目・團十郎が行ったそうだ。二枚扇で舞う。市川新之助丈も一人で舞う。立派になりましたのぉ。そしてクライマックスへ。見応え十分です。「新歌舞伎十八番」を一挙に4作品を見られたことは、これまでになかったことのようです。

今日も高校生の見学があった。今日は2階席。どこかの私立の学校らしい。東京の学生が羨ましいなぁ。

今日は16:07までの公演でした。見応えたっぷり。

イヤホンガイドを返却して、外に出ます。

今日も歌舞伎を観ることが出来て幸せです。歌舞伎座よ、ありがとうございます!

歌舞伎座:六月大歌舞伎(昼の部)

松竹創業百三十周年・尾上菊之助改め 八代目 尾上菊五郎襲名披露・尾上丑之助改め 六代目 尾上菊之助襲名披露・六月大歌舞伎です!

いつもの場所で写真。

来月・夜の部では「鬼平犯科帳」が演じられる。私は昼の部を買っているので見れないが、記念の写真を。

尾上菊五郎と尾上菊之助の記念商品売り場。襲名披露だなぁ。華やかじゃのぉ。

エスカレーターを上がる。

襲名を祝う人力車だ。乗ってみたい。

10時半になりました。歌舞伎座の中へ。オ、襲名を祝う幕。ティファニーからだ。日本画家・大河原典子さんの作品。素晴らしい!

今日のお席は、桟敷・東4の1番。隣が空席だった。ゆったり座る。

一、元禄花見踊(げんろくはなみおどり)
出雲の阿国:尾上右近
名古屋山三:中村隼人
元禄の女:大谷廣松
同:中村莟玉
同:中村玉太郎
元禄の男:市川男寅
同:中村歌之助
同:尾上左近

タイトルに「元禄」と付いているが明治になってから創作された。1878年(明治11年)6月7日、新富座の開場式で初演された。新富座は中央区新富2丁目、京橋税務署、都税事務所がある辺り。三代目杵屋正次郎・作曲。明治20年に明治天皇の御前で演じたのは、市川團十郞(九世)、尾上菊五郎(五世)、市川左團次(初世)。華やかな舞台。元々、歌舞伎の始まりは、出雲阿国(いずものおくに)と名古屋山三郎(さんざぶろう)だが、謎に包まれている。24分という舞踊舞台。華やかなまま、あっという間に終わる。

二、菅原伝授手習鑑
<車引(くるまびき)>
梅王丸:尾上丑之助改め尾上菊之助
松王丸:中村鷹之資
桜丸:上村吉太朗
杉王丸:中村種太郎
藤原時平:中村又五郎

六代目・尾上菊之助は梅王丸を演じる。父と祖父は桜丸を演じた。もう一人の祖父・中村吉右衛門丈は梅王丸を演じたのだ。継承されてますねぇ。右から出てきた又五郎の孫・9歳の中村鷹之資丈は松本幸四郎の型。襦袢に松の模様。こちらも楽しみな坊ちゃんである。

お弁当は「函館海鮮 かにいくら弁当」、2,100円。

わっ、美味しいです!完食。

<寺子屋(てらこや)>
松王丸:尾上菊之助改め八代目尾上菊五郎
武部源蔵:片岡愛之助
千代:中村時蔵
春藤玄蕃:中村萬太郎
涎くり与太郎:澤村精四郎
百姓吾作:片岡亀蔵
戸浪:中村雀右衛門
園生の前:中村魁春

菊五郎丈の松王丸は、昨年(2024年)3月に観た。それ以来。楽しい始まり。寺子屋でワイワイと喋りながら文字を書く子供達。寺子屋をいとなむ武部源蔵は、道眞の息子、菅秀才をかくまっていることが露見し、菅秀才の首を討てと迫られる。菅秀才の首が本人のものか確認する役目は、その顔を知っている松王丸。寺子屋に、いかにも品格のある男の子が新たに入学してきた。その子を身代わりにする。松王丸は、その首をみて「菅秀才に間違いない」と確認して 立ち去っていった。身代わりとなった子供の母親が息子を迎えに来る。その女性は、松王丸の妻、首を斬られた子供は 松王丸の子供だったのである。源蔵夫婦も涙しながら、松王丸夫婦と香をたき、小太郎を野辺送りにする。悲しい話だ。

スパークリングワイン(800円)を頂く。

三、お祭り(おまつり)
鳶頭:片岡仁左衛門
芸者:片岡孝太郎
鳶の者:坂東彦三郎
同:坂東亀蔵
同:中村隼人
同:中村歌之助
手古舞:中村壱太郎
同:中村種之助
同:中村米吉
同:中村児太郎

お祭りは、赤坂「山王日枝神社」の山王祭の風景を描く。申酉(さるとり)は山王祭を指す。仁左衛門丈がカッコ良い!孝太郎丈は花道から芸者姿で登場。華やかで美しく、爽やかな気持ちになりながら舞台は終わる。

イヤホンガイドが「2階に展示がある」と話しているので行ってみる。が、上りのエスカレーターに乗ろうとしたらスタッフさん(女性)に止められる。「もう外に出てください」って。エエエエエ、そんなぁ。すぐに帰りますからと強引に上がる。すみません。しかしながら2階に上がると人がいっぱいいるじゃないか。皆さんも写真に収めたりしている。では、私も撮影を。

ティファニーから。

(株)長谷川萬治商店から菊之助丈へのお祝い。

同じく(株)長谷川萬治商店から菊五郎丈へのお祝い。

右から【小道具】番傘(弁天娘女男白波)、【小道具】振り鼓(京鹿子娘道成寺)、【小道具】中啓(京鹿子娘道成寺)。

【衣装】赤綾子雲霞枝枝垂桜縫振袖着付(京鹿子娘道成寺より)。

歌舞伎座よ、今月もありがとう!

歌舞伎座:團菊祭五月大歌舞伎(昼の部)

松竹創業百三十周年・尾上菊之助改め 八代目 尾上菊五郎襲名披露・尾上丑之助改め 六代目 尾上菊之助襲名披露「團菊祭五月大歌舞伎」です!

今月も参りました!

尾上菊五郎、菊之助、の襲名披露。華やかじゃのぅ。

ここで記念写真を撮る方が多い。良い写真です。

歌舞伎座の中へ。

今日のお席は、桟敷・西10の1番。一日、出遅れただけで、桟敷席が埋まってしまっており、やっと見つけたお席。

富士山が描かれたお祝いの幕。

一、寿式三番叟(ことぶきしきさんばそう)
三番叟:尾上松也
三番叟:中村歌昇
三番叟:中村萬太郎
三番叟:尾上右近
三番叟:中村種之助
附千歳:中村米吉
千歳:中村雀右衛門
翁:中村又五郎

イヤホンガイドによると「三番叟」は「松羽目物(まつばめもの)」というそうです。「松羽目とは正面に大きな松を描いた板羽目のこと」、「能、狂言の演目を、歌舞伎に移した作品を上演する際に使われる」。「三番叟」はおめでたいものとして上演されるようになった。

歌舞伎には4つの種類がある。「時代物」、「世話物」、「新歌舞伎(新作歌舞伎)」、「歌舞伎舞踊」。「歌舞伎舞踊」は「道成寺物」「石橋物」「風俗舞踊」「松羽目物」があり、「松羽目物」はお能と狂言からきている。能の舞台は松が描かれているところから「松羽目物」と。

神楽鈴を使って清らかな音を聴かせ、テンポの良いものに仕上がっている。三番叟が5人と華やか。襲名披露の時などに演じられる。

お弁当は「蟹めし弁当」、1,900円。半分食べる。

二、歌舞伎十八番の内 勧進帳(かんじんちょう)
武蔵坊弁慶:市川團十郎
富樫左衛門:尾上菊之助改め八代目・尾上菊五郎
亀井六郎:尾上松也
片岡八郎:尾上右近
駿河次郎:中村鷹之資
常陸坊海尊:市川男女蔵
源義経:中村梅玉
後見:市川右團次

八代目菊五郎たっての希望で実現した「令和の團菊」の共演による「勧進帳」。「勧進帳」は市川團十郎の家の芸。松羽目物の第一号。正面に大きな松。セリフ1つで場面が切り替わる。「勧進帳」のお囃子は「長袴」だそうです。

義経は平泉に堕ちて行く。義経は「この先の関所をどうやって乗り越えるか?」と聞く。関所は力強く通うろうと皆が話すが弁慶はそれに反対する。この山伏で通ろう。弁慶はリーダー格に相応しい出立ち。山伏と聞いて、蘇我氏はすぐに処刑するのはやめる。弁慶は何も書いてない巻物を見て読み上げる。義経は心配して傘の下から見る。弁慶は声高らかに読み上げる。蘇我氏は質問する。弁慶は「天下泰平の祈祷をしている」と答える。蘇我氏は「なぜ、金剛杖を持っているのか?」と質問する。「尊い杖でお釈迦様にも伝わったもの」と答える。きちんと答えた弁慶。蘇我氏は「失礼なことをした」と物を渡す。弁慶は「砂金」だけを受け取り、「あとは帰りに受け取る」と話す。

その時、蘇我氏は義経であると確信する。しかし「武士の情け」で「見逃すことにした」。五代目:菊五郎の型。「目頭を抑える」。義経は「弁慶のおかげで助かった」と話す。「弁慶は一度しか泣かなかった」という伝説がある。それが義経へのお詫びの涙。義経はそんな弁慶の手をとっていたわる。この3年間、苦労して平家を滅ぼしたのに、むくわれることはない。この状況に、四天王も皆、涙。長唄が20分続く。

ラストは「弁慶が飛び六方で豪快に引っ込む」。拍手喝采。

残りのお弁当を食べる。旨い。イヤホンガイドは「尾上菊五郎と尾上菊之助」のインタビューが始まる。食べながら聞く。

三、三人吉三巴白浪(さんにんきちさともえのしらなみ)
河竹黙阿弥・作

大川端庚申塚の場
お嬢吉三:中村時蔵
お坊吉三:坂東彦三郎
夜鷹おとせ:中村莟玉
和尚吉三:中村錦之助

世話物の醍醐味を味わえる。2月3日は節分。1月1日から1月7日あたりのこと。厄年の人は節分までに厄落としをする。季節的背景を踏まえて、節分の夜に出会った3人。お嬢吉三、お坊吉三、和尚吉三。お嬢吉三の名台詞「月も朧(おぼろ)に白魚の篝(かがり)も霞む春の空、冷てえ風も微酔(ほろよい)に心持よくうかうかと、浮かれ烏(うかれがらす)のただ一羽塒(ねぐら)へ帰る川端(かわばた)で、棹(さお)の雫(しずく)か濡手で粟、思いがけなく手に入(い)る百両、ほんに今夜は節分か、西の海より川の中、落ちた夜鷹(よたか)は厄落し、豆沢山(まめだくさん)に一文の銭と違って金包み、こいつぁ春から縁起がいいわえ」・拍手喝采。

四、京鹿子娘道成寺(きょうかのこむすめどうじょうじ)
三人花子にて相勤め申し候
白拍子花子:尾上菊之助改め八代目・尾上菊五郎
白拍子花子:尾上丑之助改め、尾上菊之助
所化:大谷友右衛門
同:市村萬次郎
同:市川権十郎
同:市川門之助
同:坂東彦三郎
同:坂東亀蔵
同:市村竹松
同:坂東新悟
同:大谷廣太郎
同:中村児太郎
同:大谷廣松
同:市村光
同:市川男寅
同:中村玉太郎
同:中村歌女之丞
同:中村吉之丞
白拍子花子:坂東玉三郎

本日のお目当てはこれ。玉三郎が「道成寺」だ!そりゃもう、美しいし踊りは素晴らしく言うことなし。しかしながら、それ以上に驚いたのは、新・菊之助だ。まだ11歳とは思えないほど立派な舞踊。よく頑張りましたね。そして、手拭いを巻く。私の席には全く飛んでこない。羨ましく思いながら見る。ラストは3人が鐘に乗り、ポーズを決める。拍手・拍手・拍手。素晴らしい舞台です。

外に出ますと「夜の部」待ちの人達が大勢いる。満席ですね! 記念写真をパチリ。

玉三郎の道成寺を見ることが出来て、本当に幸せ。

地下に降りて写真を購入。今月は5枚。玉三郎を4枚と、

「京鹿子娘道成寺」の三人花子。美しい〜!

銀座駅まで歩いて、そこから地下鉄に乗って帰る。今月も素晴らしい舞台をありがとうございます。

歌舞伎座:四月大歌舞伎・講演一時中止

今日の歌舞伎座(昼の部)のチケットを買ってあったのだが、なんてことだ。講演一時中止。ガク。

「客席椅子に不具合が発生」したそうだ。何ってことだ。

14(月)夜の部から17(木)夜の部まで中止。翌18(金)は休演日。

毎月の歌舞伎鑑賞を楽しみに生きておりますのに、大変、残念でございます。ガク。

歌舞伎座:松竹創業百三十周年・三月大歌舞伎(夜の部)

歌舞伎座です!

イヤホンガイドを借りて歌舞伎座に入る。今月は昼・夜にわたって「仮名手本忠臣蔵」。今日は夜の部。Bプロ。わっ、今日も満席だ。凄いね!

お席は、東桟敷・東4の2番。

通し狂言 仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)
並木千柳・作、三好松洛・作、竹田出雲・作

五段目:山崎街道鉄砲渡しの場
    二つ玉の場
六段目:与市兵衛内勘平腹切の場
七段目:祇園一力茶屋の場
十一段目:高家表門討入りの場
     奥庭泉水の場
     炭部屋本懐の場
     引揚げの場

<五・六段目>
【Bプロ】
早野勘平:中村勘九郎
女房おかる:中村七之助
千崎弥五郎:坂東巳之助
斧定九郎:中村隼人
判人源六:片岡松之助
母おかや:中村梅花
一文字屋お才:中村魁春
不破数右衛門:中村歌六

勘九郎演じる勘平は「討ち入りに入りたい」と言う。千崎弥五郎は「金を支払えば」と地面に書いて伝える。勘平は金もないのに「支払う」と言う。一方、おかるは100両で売られる。そのうちの50両をおかるの父親が持って暗闇を歩いていると定九郎(悪役なのに白塗り)に襲われ、殺され、お金を抜き取られる。ちょうどそこに勘平が現れ、イノシシを打とうとして誤って定九郎を打ってしまう。定九郎は口から血のり。見事。そして、勘平は50両を頂くことに。

おかるの父・与市兵衛の住まい。勘平はしまの財布を「父にも渡した」と話すのを聞き、「昨晩、鉄砲で打ったのは父親だった」と気づく。父の亡がらが運ばれる。勘平は「自分が殺した」と思う。血のついた財布を取り、確信する。千崎弥五郎と不破数右衛が来る。勘平は自分で腹に刀を突き刺す。勘平の頬に血のりがつく。「腹切りの場」だ。しかし、父親は鉄砲の痕はなく刀で切られた痕。つまりは定九郎を殺したのは仇討ちによるもの。疑いが晴れる。そして、「連判状」に名前を書き、45人から46人になる。勘平は亡くなる。

いやぁ、見入ります。凄い話だ。

お弁当は「特選観劇弁当」、2,300円。あと少しで売り切れちゃうところだった。

美味しいです!

<七段目>
大星由良之助:片岡仁左衛門
寺岡平右衛門:尾上松也
赤垣源蔵:中村松江
富森助右衛門:市川男女蔵
矢間重太郎:中村亀鶴
大星力弥:尾上左近
仲居おつる:中村歌女之丞
鷺坂伴内:市村橘太郎
斧九太夫:片岡亀蔵
遊女おかる:中村七之助

片岡仁左衛門丈の大星由良之助が良い。華があって、凛々しくて、素晴らしい。京都祇園。その由良之助は3日、飲み続けている。尾上松屋丈演じる寺岡平右衛門、おかるは平右衛門の妹だ。由良之助は「おかるを身請けする」と平右衛門に話す。平右衛門はおかるを切って仲間に入れてもらおうとする。おかるが自害しようとすると由良之助が来て、兄妹の一途な心を見届け、平右衛門に敵討ちへの参加を許す。そしておかるに刀をもたせ、手をそえて床下に潜んでいた九太夫を刺殺させる。おかるに裏切り者を討たせて、亡き勘平の代わりに功を立てさせたのであった。

<十一段目>
大星由良之助:片岡仁左衛門
小林平八郎:中村萬太郎
竹森喜多八:中村橋之助
赤垣源蔵:中村松江
富森助右衛門:市川男女蔵
矢間重太郎:中村亀鶴
木村岡右衛門:中村玉太郎
大鷲文吾:中村歌之助
大星力弥:尾上左近
勝田新左衛門:中村吉之丞
佐藤与茂七:澤村宗之助
杉野十平次:中村光
近松半六:市村竹松
倉橋伝助:大谷廣太郎
織部弥次兵衛:大谷桂三
寺岡平右衛門:尾上松也
原郷右衛門:中村錦之助
服部逸郎:尾上菊五郎

討ち入りの当日、降りしきる雪のなか、由良之助率いる塩冶浪士たちは、陣太鼓の音を合図に高家に討入る。奥庭の泉水では死闘を繰り広げる高家家臣の小林平八郎と塩冶浪士の竹森喜多八。遂に本懐を遂げた浪士たちは、亡君の菩提所へ向う途中で旗本の菊五郎丈演じる服部逸郎が馬に乗って登場する。「花水橋」。雪が舞う中で幕が降りる。この演目は討ち入りから47年後に上演された。47にこだわった壮大な物語。

2階に「衣装」が飾ってあるとイヤホンガイドが説明していたので、行って見る。オオオ、これじゃ。

今日のイヤホンガイドに「松本幸四郎丈」が出て話をされた。

昼夜とも観ることが出来て幸せだ。

銀座駅まで歩いて、それから丸の内線に乗って帰る。

歌舞伎座:松竹創業百三十周年・三月大歌舞伎(昼の部)

歌舞伎座です!

今月は昼・夜にわたって「仮名手本忠臣蔵」。夜の部も予約してあります!そして、AプロとBプロで配役が代わる。今日はAプロ。

いつもの場所で写真。

外に出て写真。

記念写真。

歌舞伎座よ、今月も参りました!

歌舞伎座の中に入る。オオオ、ほぼ満席だ。水曜日というのに凄いね。

今日のお席は、東桟敷・東4の1番。お隣に座るおばさんは「仁左衛門さんのファン」だそうでして、私は「玉三郎」なんて会話も楽しい。

通し狂言 仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)
並木千柳・作、三好松洛・作、竹田出雲・作

大序:鶴ヶ岡社頭兜改めの場
三段目:足利館門前進物の場
    松の間刃傷の場
四段目:扇ヶ谷塩冶判官切腹の場
    表門城明渡しの場
浄瑠璃:道行旅路の花聟

<大序・三段目>
【Aプロ】
高師直:尾上松緑
塩冶判官:中村勘九郎
桃井若狭之助:尾上松也
鷺坂伴内:片岡松之助
加古川本蔵:嵐橘三郎
顔世御前:片岡孝太郎
足利直義:中村扇雀

「仮名手本忠臣蔵」の「通し狂言」は2013年以来、12年ぶりだそうだ。300年前の3月14日、松の廊下で人情事件が起きた。浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)が吉良上野介を斬りつける。そして、即・切腹。浅野家はお取り潰し。「仮名手本」とは、赤穂四十七士をいろは四十七文字になぞらえたもの。講演は「11時から」だが、それより前、10時48分に「チョンチョン」と始まり、10時50分には口上人形による口上が始まる。登場人物を全員、語る。ヤンヤの拍手。11時ちょうどにそれが終わり「定式幕」がゆ〜〜〜っくり開く。実にゆっくり。

三段目、判官が刀を抜いて、、、。勘九郎の判官だ。グィっと引き込まれる。会場が変わる時、大道具さんが「ゴザ」を投げて敷く。その軽快な動きに場内から拍手。

お弁当は「(歌舞伎座限定)蟹めし弁当」、1,900円。

<四段目>
大星由良之助:片岡仁左衛門
塩冶判官:中村勘九郎
顔世御前:片岡孝太郎
薬師寺次郎左衛門:坂東彦三郎
赤垣源蔵:中村松江
富森助右衛門:市川男女蔵
矢間重太郎:中村亀鶴
小汐田又之丞:中村橋之助
大鷲文吾:中村歌之助
佐藤与茂七:澤村宗之助
勝田新左衛門:中村吉之丞
大星力弥:中村莟玉
斧九太夫:片岡亀蔵
原郷右衛門:中村錦之助
石堂右馬之丞:中村梅玉

四段目は「通し」の時しか演じられないそうだ。実際には浅野内匠頭が「何に腹を立てたか」わかってないらしい。しかし、何かがあったのだ。実際の話だから、何ともね。武士が提灯を持って登場するシーン、左手に提灯を持つ。これは武士の作法だそうで。九代目團十郎の構想で、門が後ろに引かれて行き、そこに距離を感じる。

<道行>
早野勘平:中村隼人
鷺坂伴内:坂東巳之助
腰元おかる:中村七之助

いつもとは反対側から幕が開く。この演目は最初はなかったらしい。1833年、裏表忠臣蔵で加えられ人気の演目になった。隼人丈と七之助丈が良いですねぇ。新しい時代になったんだなぁと本当に思う。「おかる勘平」は美しく、そして悲しい舞踊。「殿中で刃傷事件がおきたとき、判官の供で来ていた早野勘平(はやのかんぺい)は恋人おかるに誘われて館を離れていて、主人の一大事に駆けつけられなかった。 取り返しのつかぬ大失態に、腹を切って詫びようとする勘平を、おかるは必死に説得して思い止まらせる。そしてひとまず二人でおかるの実家、京都山崎へと落ち延びていく。」余韻を残しつつ終了。

隣のおばさんと挨拶を交わして席を離れる。

入り口付近には「ご挨拶」の写真。中村春希さん改め「初代 中村春江」丈。

もうお一人は、中村梅秋丈。お二人とも名題試験に合格。おめでとうございます。

雨が降っている。東銀座駅から電車に乗って帰る。