イヤホンガイドを借りて歌舞伎座に入る。今月は昼・夜にわたって「仮名手本忠臣蔵」。今日は夜の部。Bプロ。わっ、今日も満席だ。凄いね!
お席は、東桟敷・東4の2番。
通し狂言 仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)
並木千柳・作、三好松洛・作、竹田出雲・作
五段目:山崎街道鉄砲渡しの場
二つ玉の場
六段目:与市兵衛内勘平腹切の場
七段目:祇園一力茶屋の場
十一段目:高家表門討入りの場
奥庭泉水の場
炭部屋本懐の場
引揚げの場
<五・六段目>
【Bプロ】
早野勘平:中村勘九郎
女房おかる:中村七之助
千崎弥五郎:坂東巳之助
斧定九郎:中村隼人
判人源六:片岡松之助
母おかや:中村梅花
一文字屋お才:中村魁春
不破数右衛門:中村歌六
勘九郎演じる勘平は「討ち入りに入りたい」と言う。千崎弥五郎は「金を支払えば」と地面に書いて伝える。勘平は金もないのに「支払う」と言う。一方、おかるは100両で売られる。そのうちの50両をおかるの父親が持って暗闇を歩いていると定九郎(悪役なのに白塗り)に襲われ、殺され、お金を抜き取られる。ちょうどそこに勘平が現れ、イノシシを打とうとして誤って定九郎を打ってしまう。定九郎は口から血のり。見事。そして、勘平は50両を頂くことに。
おかるの父・与市兵衛の住まい。勘平はしまの財布を「父にも渡した」と話すのを聞き、「昨晩、鉄砲で打ったのは父親だった」と気づく。父の亡がらが運ばれる。勘平は「自分が殺した」と思う。血のついた財布を取り、確信する。千崎弥五郎と不破数右衛が来る。勘平は自分で腹に刀を突き刺す。勘平の頬に血のりがつく。「腹切りの場」だ。しかし、父親は鉄砲の痕はなく刀で切られた痕。つまりは定九郎を殺したのは仇討ちによるもの。疑いが晴れる。そして、「連判状」に名前を書き、45人から46人になる。勘平は亡くなる。
いやぁ、見入ります。凄い話だ。
お弁当は「特選観劇弁当」、2,300円。あと少しで売り切れちゃうところだった。
<七段目>
大星由良之助:片岡仁左衛門
寺岡平右衛門:尾上松也
赤垣源蔵:中村松江
富森助右衛門:市川男女蔵
矢間重太郎:中村亀鶴
大星力弥:尾上左近
仲居おつる:中村歌女之丞
鷺坂伴内:市村橘太郎
斧九太夫:片岡亀蔵
遊女おかる:中村七之助
片岡仁左衛門丈の大星由良之助が良い。華があって、凛々しくて、素晴らしい。京都祇園。その由良之助は3日、飲み続けている。尾上松屋丈演じる寺岡平右衛門、おかるは平右衛門の妹だ。由良之助は「おかるを身請けする」と平右衛門に話す。平右衛門はおかるを切って仲間に入れてもらおうとする。おかるが自害しようとすると由良之助が来て、兄妹の一途な心を見届け、平右衛門に敵討ちへの参加を許す。そしておかるに刀をもたせ、手をそえて床下に潜んでいた九太夫を刺殺させる。おかるに裏切り者を討たせて、亡き勘平の代わりに功を立てさせたのであった。
<十一段目>
大星由良之助:片岡仁左衛門
小林平八郎:中村萬太郎
竹森喜多八:中村橋之助
赤垣源蔵:中村松江
富森助右衛門:市川男女蔵
矢間重太郎:中村亀鶴
木村岡右衛門:中村玉太郎
大鷲文吾:中村歌之助
大星力弥:尾上左近
勝田新左衛門:中村吉之丞
佐藤与茂七:澤村宗之助
杉野十平次:中村光
近松半六:市村竹松
倉橋伝助:大谷廣太郎
織部弥次兵衛:大谷桂三
寺岡平右衛門:尾上松也
原郷右衛門:中村錦之助
服部逸郎:尾上菊五郎
討ち入りの当日、降りしきる雪のなか、由良之助率いる塩冶浪士たちは、陣太鼓の音を合図に高家に討入る。奥庭の泉水では死闘を繰り広げる高家家臣の小林平八郎と塩冶浪士の竹森喜多八。遂に本懐を遂げた浪士たちは、亡君の菩提所へ向う途中で旗本の菊五郎丈演じる服部逸郎が馬に乗って登場する。「花水橋」。雪が舞う中で幕が降りる。この演目は討ち入りから47年後に上演された。47にこだわった壮大な物語。
2階に「衣装」が飾ってあるとイヤホンガイドが説明していたので、行って見る。オオオ、これじゃ。
銀座駅まで歩いて、それから丸の内線に乗って帰る。