歌舞伎座:十八世中村勘三郎十三回忌追善 猿若祭二月大歌舞伎(昼の部)

「十八世中村勘三郎十三回忌追善 猿若祭二月大歌舞伎」です。

勘三郎さん、57歳という若さで亡くなってしまった。「これから」様々な役に挑戦出来ただろうに、本人が一番、悔しがっているだろうと思う。

東銀座駅に到着すると、すぐにお弁当を買い、わっ、今日は混んでますね。列に並んで買う。そして、いつもの場所で写真を撮る。今月も参りましたよぉ〜。

オ、勘三郎さんのコーナーが出来ている。

本は読みました!

DVDもたくさんある!

サ、歌舞伎座の中へ。勘三郎さんがお出迎え。良い写真。

今日のお席は東桟敷「東3の2番」。

一、新版歌祭文(しんぱんうたざいもん)「野崎村」
久作娘お光:中村鶴松
丁稚久松:中村七之助
油屋娘お染:中村児太郎
百姓久作:坂東彌十郎
後家お常:中村東蔵

鶴松さんのお光。良かったです。大根を切ったり、お灸をすえたりする。十八世・勘三郎さんが可愛がっただけある。勘九郎・七之助の弟分のような鶴松さん。この役、三回忌の時は七之助さんが演じたそうだ。その良いお芝居の途中、寝てしまいました。すみません。今、風邪をひいているので、そのせいに違いない。鶴松さんの登場を可愛らしく見守り、そして寝てしまった。トホホホホ。気がついた時にはラストシーン。拍手。トホホ。

お弁当を頂きます。今日は「和牛すき焼き弁当」、1,800円。

二、釣女(つりおんな) 河竹黙阿弥 作
太郎冠者:中村獅童
大名某:中村萬太郎
上臈:坂東新悟
醜女:中村芝翫

明治34年歌舞伎舞踊劇として上演されたのが最初。これがまた愉快な舞踊劇です。踊ってみたかったなぁ、こういう作品。勘三郎さんを思い出しながら見ます。そして愉快な女性が芝翫さん。アハハ、もうね、愉快愉快。楽しい舞踊でした。

休憩時間はそのまま席に座ってました。そして最後の演目が始まります。

三、籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)、三世河竹新七 作
序幕
大詰 吉原仲之町見染の場より
立花屋二階の場まで

佐野次郎左衛門:中村勘九郎
兵庫屋八ツ橋:中村七之助
兵庫屋九重:中村児太郎
下男治六:中村橋之助
兵庫屋七越:中村芝のぶ
兵庫屋初菊:中村鶴松
遣手お辰:中村歌女之丞
女中お咲:中村梅花
若い者与助:中村吉之丞
絹商人丈助:大谷桂三
絹商人丹兵衛:片岡亀蔵
釣鐘権八:尾上松緑
立花屋女房おきつ:中村時蔵
立花屋長兵衛:中村歌六
繁山栄之丞:片岡仁左衛門

勘九郎さん、良い演技です。またまた勘三郎さんを思いながら見てました。そして七之助さんも良い八ツ橋です。以前は玉三郎さんが演じてました。しかし、その前は歌右衛門さんの独占場だった。それを福助さんに伝授。そして、玉三郎も。玉三郎からは七之助へ。良い演技の継承。

花魁道中という華やかな舞台から始まり、そして、最後は殺してしまう。まさかまさかの展開に本当になんていうお話なんでしょう。「よく切れるなぁ」というセリフが不気味。勘九郎さん、立派になったなぁ。

歌舞伎座の外に出ます。

記念の写真もパチリ。

夜の部の人達が待ってます。歌舞伎座前は大勢の人。

中村屋の3人だ。良い写真です!

歌舞伎座・2024年1月 歌舞伎座壽 初春大歌舞伎(昼の部)

歌舞伎座(昼の部)でございます。「東銀座駅」を降りてすぐの、いつもの場所でパチリ。

新春らしくて良いですねぇ。

地上に上がります。

イヤホンガイドを借りて歌舞伎座の中へ。あら、こんな展示がありました。「チャリティオークション」です。最低入札金額は5万円から。アハハ。「五人三番叟」2つと夜の部の「寿曽我対面」。

今日のお席は桟敷「東2の2番」。隣の席は「空き」でした。ゆったり座ってみます。

一、當辰歳歌舞伎賑(あたるたつどしかぶきのにぎわい)
〈五人三番叟〉
三番叟:中村福之助
三番叟:中村鷹之資
三番叟:中村歌之助
三番叟:中村玉太郎
三番叟:中村虎之介

〈英獅子〉
芸者:中村雀右衛門
鳶頭:中村鴈治郎
鳶頭:中村又五郎

日本舞踊。「五人三番叟」は若手5人によるハツラツとした舞踊。正月や顔見世、こけら落としなどで上演されることが多いそうです。お祝いの舞。「英獅子」はしっとりと踊ります。上手い。芸者とトビの頭がイキに踊る舞踊だそうです。吉原は幕府公認の遊び場。最初にあった場所(日本橋人形町)は1657年の「明暦の大火」により消失しし、浅草・浅草寺の裏側に「新吉原」として誕生したのだそうです。廓は社交の場、流行の発信地でもあったそうです。イキな男性は「イナセ」と言われ、男気がある人。私は日本舞踊をまたやってみたいなぁといつも思うのです。無理ですけどね。

まだ11時22分。休憩時間は25分。迷うが食べよう。お弁当は「藤娘」、1,800円。

結局、半分だけ食べる。ホットコーヒーを買う。350円。ゆっくり飲む。

二、荒川十太夫(あらかわじゅうだゆう)
神田松鯉・口演より、竹柴潤一・脚本、西森英行・演出、赤穂義士外伝の内
荒川十太夫:尾上松緑
松平隠岐守定直:坂東亀蔵
大石主税:尾上左近
杉田五左衛門:中村吉之丞
泉岳寺和尚長恩:市川猿弥
堀部安兵衛:市川中車

幕開きと共に市川中車演じる堀部安兵衛の切腹シーンから始まる。何とも暗い始まり。「赤穂義士の七回忌を弔う人々が行き交う泉岳寺の門前」、尾上松緑演じる荒川十太夫は下級武士なのに、それに似つかわしくない身なりで登場する。それを偶然居合わせた吉之丞演じる杉田五左衛門に「武士が身分を偽ることは大罪」と咎められる。すると荒川十太夫は「堀部安兵衛の介錯をつとめた日のことを語り始める」、「忠臣蔵」の後日譚。グっとくる筋でございます。

休憩にお弁当の残りを食べる。完食。美味しいです。売店を見に行き、玉三郎の写真をじっくりと見るも買わない。すみません。

三、狐狸狐狸ばなし(こりこりばなし)
北條秀司・作・演出、奈河彰輔・演出、大場正昭・演出、江戸みやげ

手拭い屋伊之助:松本幸四郎
女房おきわ:尾上右近
雇人又市:市川染五郎
博奕打ち福造:大谷廣太郎
おそめ:市川青虎
弔問の女おしづ:中村梅花
遊び帰りの男:澤村宗之助
寺男甚平:中村亀鶴
法印重善:中村錦之助

今日一番のお楽しみは、この演目。2008年に「赤坂歌舞伎」で中村勘三郎丈が好演したのを見て以来だ。今日は松本幸四郎。良い味が出ています。「死んだ」と思ったら、実はドロドロドロドロ〜〜〜。アハハ。これがまた良い演技。そして、尾上右近のおきわ。これがまた良いですわ。最後に狂った姿を演じるも、それが演技とは。いやはや、面白い筋書きです。

記念の写真もパチリ。

この瞬間、人がいなかった。あとは大勢の人が行き交っているのに。パチリ。

幸四郎さんの笑顔が良いですねぇ〜。

歌舞伎座よ、今日もありがとうございました。

新橋演舞場・2024年1月 初春歌舞伎公演・平家女護嶋

平家女護嶋(へいけにょごのしま)
恩愛麻絲央源平(おやこのきずななかもげんぺい)
――SANEMORI PARTII――

近松門左衛門 歿後三百年
近松門左衛門・作、石川耕士・補綴&演出、藤間勘十郎・演出&振付

俊寛僧都/常盤御前/斎藤別当実盛:市川團十郎
実盛娘ひな鶴:市川ぼたん
女童笛竹実は源牛若丸:市川新之助
能登守教経/腰元白菊:中村児太郎
海女千鳥/伊勢三郎:大谷廣松
御厩喜三太:市川男寅
丹波少将成経/荒熊団右衛門:市川九團次
平判官康頼/姉川平次:片岡市蔵
茶亭文治:市村家橘
熊野の僧湛増:大谷友右衛門
瀬尾太郎兼康:市川男女蔵
丹左衛門尉基康/武蔵坊弁慶:市川右團次
俊寛妻あづまや:片岡孝太郎

お席は桟敷席・1階右の4番。隣の「3番」席には人が来なかったから、ゆったり観た。

市川右團次さんの「口上」から始まる。まだ幕が開いてから数日だから、口上でちょっと忘れるもご愛嬌。袖から援護があって進む。会場は笑みと拍手喝采。

今年は近松門左衛門・没後300年。このような舞台が出来たことは嬉しい。

千鳥さんの着物には「たこ」が広がった絵が描かれている。海に関わる人という意味も込められているらしい。

俊寛が伸びた髭をしごいて刀を逆手にもち見得をするシーンがある。これは中国の「関羽(かんう)の髭」にまつわるものだそうで俊寛を英雄化したものであるらしい。深い。

團十郎の俊寛を見るのは2度目。前も團十郎にはどうだろう? と思いながら観始めたが意外にも(すみません)適役。悲しい俊寛。幕が降りても悲しみは続く。

11時少し過ぎてから入ったら、お弁当は「売切」ばかりで、やむを得ず、玉子サンドとホットコーヒー。

サクっと食べ終わったのでトイレが混む前に入れて助かった。

二幕目はわずか15分で終了し、5分の幕間の後は大詰。

團十郎さんの息子・新之助君と娘の市川ぼたんさんが登場する。最初、新之助君は女装をしている。アレ?と思っていると、それは化けていたのです。「男だろう」と見破られると、それまでの高い声から、少し下げて、男の子らしくなる。

市川ぼたんさんも出て、親子3人が舞台に揃うのは初めてだそうです。お子さん2人も上手い。そして、團十郎さんの早変わり。女装と男装ですからね、声のトーンも仕草も異なる。

とにかく新之助さんの演技の幅が大きく広がっていることに感心する。こうやって一つずつ積み重ねて立派な役者になっていくのだなぁ。

最後のシーンでは新之助さんは馬に乗って舞台を巡る。前の役者さんの両足が上がって、それを支える後ろ足の役者さんも大変です。そして、その上で堂々と舞う新之助さん。次回作も楽しみになりました。

「恩愛麻絲央源平(おやこのきずななかもげんぺい)」には、亡くなった「麻央さん」の名前が入っているのだそうです。子供達の活躍を見たかったろうなぁ。

イヤホンガイドを返却して外に出ます。

團十郎さんと新之助さんの写真。

團十郎さんと市川ぼたんさんの写真。

「大入」じゃ。

自撮り写真も。

新橋演舞場でござる。

自撮り写真も。すみません。

歌舞伎座・2023年11月 歌舞伎座新開場十周年/吉例顔見世大歌舞伎(昼の部)

祝日の本日、歌舞伎座(昼の部)でございます。まずは「東銀座駅」を降りてすぐの、いつもの場所でパチリ。

今年も「坂東玉三郎カレンダー」を買いました。ホホホ。3,000円なり。

お弁当を買って上に上がります。「マハーバーラタ戦記」だ。

「鳳凰丸が染め抜かれた櫓」は「顔見世」の前に「櫓揚げ」が行われるそうです。知らなかった。

記念写真をパチリ。

歌舞伎座の中に入ると「花道が2つ」出来ている。これは面白そうだ。今日のお席は桟敷「東5の2番」。今日も大入りです。

青木豪・脚本、宮城聰・演出、極付印度伝
マハーバーラタ戦記(まはーばーらたせんき)
(序幕 神々の場所より大詰 戦場まで)
(現代の映画、演劇を席巻するインドエンターテインメントの源流が歌舞伎座に帰ってくる!)

迦楼奈(かるな)/シヴァ神(しん):尾上菊之助
太陽神(たいようしん):坂東彌十郎
仙人久理修那(せんにんくりしゅな):中村錦之助
帝釈天(たいしゃくてん):坂東彦三郎
百合守良王子(ゆりしゅらおうじ):坂東亀蔵
風韋摩王子(びーまおうじ):中村萬太郎
汲手姫(くんてぃひめ):中村米吉
阿龍樹雷王子(あるじゅらおうじ)/梵天(ぼんてん):中村隼人
納倉王子(なくらおうじ):中村鷹之資
我斗風鬼写(がとうきちゃ)/ガネーシャ:尾上丑之助
鶴妖朶王女(づるようだおうじょ)/ラクシュミー:中村芝のぶ
沙羽出葉王子(さはでばおうじ):上村吉太朗
森鬼獏(しきんば):尾上菊市郎
森鬼飛(しきんび):上村吉弥
道不奢早無王子(どうふしゃさなおうじ):市川猿弥
亜照楽多(あでぃらた):市川権十郎
羅陀(らーだー):市村萬次郎
多聞天(たもんてん):市川荒五郎
大黒天(だいこくてん):坂東楽善
那羅延天(ならえんてん):尾上菊五郎

市川荒五郎さんは市川團蔵さん休演につき出演されている。

イヤホンガイドは芝居の少し前から始まる。「江戸三座(中村座・市村座・森田座)が賑わっている中、11月は芝居世界の正月。ここで「独占契約」が交わされる。1850年代に変わるまで、それが続いた」そうだ。

その顔見世に相応しい壮大なスケールの「マハーバーラタ戦記」は2017年に続いて2度目の上演だそうだ。インドの有名な話。しかしながら日本語訳はまだされていない。

昨年が日印国交樹立の70周年。今年は71年目に当たるそうです。

「マハーバーラタ戦記」はとても長いお話で、どこを切り取って歌舞伎にするかは一番苦労した点と菊之助さんはYouTubeで語っている。

「マハー」は「偉大な」、「バーラタ」は「バラダ族」。全てが詩で出来た劇。「対決シーン」が見どころとイヤホンガイドが説明してくれる。

初めのシーンは神々が集うシーン。金の豪華な衣装と舞台。中央には菊五郎さんがいる。そこは「神々の世界」。神々は人間界を見下ろし、争いを繰り替えす人間たちを嘆いている。そんな中、人間界に救いの手を差し伸べたのは太陽神。汲手姫(くんていひめ)に子を授ける。その子が「迦楼奈(かるな)」。しかし、その子をガンジス川に流してしまう。

帝釈天もまた汲手姫に子を授ける。その子が「亜照楽多(あでぃらた)」。

序幕は1時間32分。たっぷりだ。昼食は12時半頃。お弁当は「マハーバーラタ戦記弁当」2,200円。「尾上菊之助 好み」と書いてある(^ー^)。

「黄色いご飯」はカレー味。インドらしくて面白い。美味しいです。

二幕目は1時間。今日は最初からコーヒーを飲みながら観ている。

都では百合守良王子(ゆりしゅらおうじ)、風韋摩王子(びーまおうじ)、阿龍樹雷王子(あるじゅらおうじ)、納倉王子(なくらおうじ)、沙羽出葉王子(さはでばおうじ)ら5人の王子と鶴妖朶王女(づるようだおうじょ)との王位継承争いが勃発。武芸大会が開かれる。

花道が2つだとスケールが大きい。こちらにもドドドドドと役者さんが駆けて来る。凄い。

三幕目は1時間3分。

同じ母を持つ2人が争うとは。そして最後は・・・。芝居のラストシーンは最初と同様に神々が集うシーン。尾上菊五郎、菊之助、丑之助が舞台に並ぶ。拍手喝采。幕が降りて、もう一度、幕が上がる。大拍手!

いやぁ〜、このお芝居はスケールがデカい。これは通し狂言ですな。やっぱり。これからも演じて欲しい作品です。凄いわ。

歌舞伎座の前でもう一度、写真を撮ります。

本日のポスター。

信号が変わったので向こう側に渡って歌舞伎座を見る。立派だなぁ。今月もありがとうございます!

歌舞伎座・2023年10月 歌舞伎座新開場十周年 錦秋十月大歌舞伎(昼の部)

ホテルをチェックアウトして荷物を全部持って、イザ、歌舞伎座。「三越前」で電車に乗り、「銀座」で乗り換えて「東銀座」で下車。いつもの場所で記念の写真をパチリ。

ハローウィンもある。

今月期待の「寺島しのぶ」さんが「中村獅童」さんと映ってる。まだ時間があるので母と歌舞伎座の周りを一周すると、ちょうど時間になりました。

今日のお席は、桟敷「東2の1番」、「2番」、「東3の1番」。私が真ん中に座る。

一、天竺徳兵衛韓噺(てんじくとくべえいこくばなし):四世鶴屋南北・作
序幕:北野天神境内の場
   同 別当所の場
大詰:吉岡宗観邸の場
   同 裏手水門の場

天竺徳兵衛:尾上松緑
梅津掃部:坂東亀蔵
佐々木桂之介:坂東巳之助
銀杏の前:坂東新悟
奴磯平:中村吉之丞
山名時五郎:中村松江
宗観妻夕浪:市川高麗蔵
吉岡宗観:中村又五郎

松緑さんが初めて天竺徳兵衛を演じます。祖父、そして父も勤めた役。松緑さん、ますます進化しています。このお話は四世鶴屋南北の出世作。大きな蝦蟇(がま)が出てきたり、本当の火を燃やしたり。

天竺徳兵衛には実在したモデルがいたそうです。「播州高砂(兵庫県高砂市)出身の江戸初期の商人で、江戸幕府が鎖国をする前の寛永年間に御朱印船(ごしゅいんせん:16末~17世紀初頭の一時期に行なわれた官許の貿易船)で2度、シャム(タイ)と天竺(インド)に渡った人物」がモデルとか。

そして最後は「屋根上に徳兵衛を乗せた大蝦蟇が現れ、捕り手との立廻りが行なわれる中で、屋根の下に仕組まれた柱が割れ、屋根全体が崩れていく」見応えたっぷりの舞台です。

お弁当は「桟敷席弁当」を頼んでいるのが届いてます。

5,000円のお弁当。

二、文七元結物語(ぶんしちもっといものがたり)
三遊亭圓朝・口演、山田洋次・脚本・演出、松岡亮・脚本

左官長兵衛:中村獅童
長兵衛女房お兼:寺島しのぶ
近江屋手代文七:坂東新悟
長兵衛娘お久:中村玉太郎
家主甚八:片岡亀蔵
角海老女将お駒:片岡孝太郎
近江屋卯兵衛:坂東彌十郎

「文七元結物語」は山田洋次さんによる歌舞伎座では初演出の作品。「16年前、(十八世中村)勘三郎さんと『人情噺文七元結』を上演」したそうです。

「獅童と寺島は、このたび初めて夫婦役を勤めます」そうで、その息はピッタリでした。寺島さんが女であることはスッカリ忘れて見てました。よくよくお稽古されたのでしょうね。

そして最後がめでたし・めでたしは明るい気持ちになって嬉しい。

歌舞伎座前で記念写真。

タクシーに乗って東京駅に参ります。急ぎましょう。

歌舞伎座・2023年9月 秀山祭九月大歌舞伎(昼の部)

今月も参りました。歌舞伎座です! まずは東銀座駅のいつもの場所で写真を。パチリ。お弁当も買いました。

地上に上がり、今月の出し物をパチリ。

歌舞伎座よ、今月も参りましたよ。

今月は30分前からの開場だ。コロナ禍の時は40分前から入れてくれたが、それも一段落ということでしょう。少し待つ。

歌舞伎座の中に入るとドーンと「二世 中村吉右衛門 三回忌追善」だ。写真を撮って拝みました。良い笑顔です。生きているみたい。

今日のお席は、桟敷「東3の1番」。今日も隣の席は空いてました。ゆったり座る。

今月は「歌舞伎座新開場十周年 秀山祭九月大歌舞伎 二世 中村吉右衛門三回忌追善」です。昨年は「二世 中村吉右衛門一周忌追善」を観た。もう一年経つのかぁ。早いのぉ。

一、祇園祭礼信仰記(ぎおんさいれいしんこうき) 「金閣寺」

松永大膳:中村歌六
雪姫:中村児太郎(7~12日、20~25日)
狩野之介直信:尾上菊之助
十河軍平実は佐藤正清:中村歌昇
松永鬼藤太:中村種之助
慶寿院尼:中村福助
此下東吉後に真柴久吉:中村勘九郎

「金閣寺」は人形浄瑠璃として始まった。京都の美しい金閣寺を舞台に作り、それが上がったり下がったりの大舞台。1年3ヶ月のロングランとなり、そして歌舞伎の舞台にもなった。昭和に入ってからは「金閣寺」のみの上映になっている。

織田信長は「信春」、「羽柴秀吉」は「羽柴尚良」という名前で演じている。「慶寿院尼」は中村福助丈だ。動かない手はそっとして演じています。私と同じ病気。私は幸運にも走ったり出来ているが、私もこうであったかと、いつも思う。福助さん、応援しています。

美しい雪姫は中村児太郎丈。メキメキと腕をあげてるように思う。良いお役にも当たって良いですね。応援しています。豪華な一幕でした。

お弁当を頂きます。「特選弁当 白浪五膳」2,000円。

完食でございます。

二、河竹黙阿弥・作 新古演劇十種の内 「土蜘(つちぐも)」

叡山の僧智籌実は土蜘の精:松本幸四郎
源頼光:中村又五郎
番卒太郎:市川高麗蔵
番卒次郎:中村歌昇
渡辺綱:大谷廣太郎
坂田公時:中村鷹之資
碓井貞光:中村吉之丞
卜部季武:中村吉二郎
太刀持音若:中村種太郎
石神実は小姓四郎吾:中村秀乃介
巫子榊:中村米吉(7~12日、20~25日)
番卒藤内:中村勘九郎
平井保昌:中村錦之助
侍女胡蝶:中村魁春

源頼光は中村又五郎丈。病状に伏せっている。そこに中村錦之助丈演じる平井保昌が見舞いに訪れ、さまざまな話をするので頼光は癒される。がしかし、夜がふけ、再び、胸苦しさを感じる頼光のところへ叡山の僧・松本幸四郎丈が現れ、祈祷を申し出る。しかし、僧・僧智は実は、、、。松本幸四郎丈が良いです。だんだん、凄い役を演じます。歌舞伎界を引っ張ってるなぁ。

スパークリングワインを頂きます。

この緞帳は初めて見る。「清水建設」さん。優雅。検索すると「歌舞伎座の新開場10周年を記念し」寄贈したそうで9月公演初日から使用されているそうです。

吉田絃二郎 作
三、秀山十種の内 二條城の清正(にじょうじょうのきよまさ)
淀川御座船の場

加藤清正:松本白鸚
豊臣秀頼:市川染五郎
斑鳩平次:松本錦吾

上演時間が短いので、どのような内容だろう?と思っていたら、思うよりも「暗い」。松本白鸚丈と市川染五郎丈。お爺さんとお孫さんで演じることは素晴らしいですね。染五郎丈も少しずつ大人になっている。白鸚丈は「あれ?吉右衛門か?」と一瞬、思うほど、やっぱり二人は似ているんだ。似ているとは以前はちっとも思わなかったけれど兄弟なんだなぁ。追善公演に相応しいと思った。

会場には「中村吉二郎」さんのご挨拶があります。このたび「名題試験」に合格したのだそうです。そして中村吉右衛門丈の元で修行を続けてきたそうで、吉右衛門丈の「三回忌にあたる秀山祭九月大歌舞伎におきまして、名題の列に加えさせて戴き、ご披露申し上げる運びと相成りました」そうです。おめでとうございます。

外に出ます。

歌舞伎座よ、今月もありがとう〜!

坂東玉三郎 PRESENTS PREMIUM SHOW@南青山

南青山BAROOM」で「坂東玉三郎 PRESENTS PREMIUM SHOW」を観た。表参道から歩いて15分くらいだろうか。

この会場の客席数は100席だそうです。どの席からもバッチリ見えます。念のため双眼鏡を持参したが、全く不要。もうね、何度も目が合ってる! と思うほど。

「口上&衣装解説」を見た。玉三郎はバシっと着物を着てカツラを付けている。「口上」は正座をして述べた。立派。そして「衣装解説」は、玉三郎の衣装を一つ一つ見せながら説明をする。「手縫いで刺繍」をした着物は製作に1年半から2年かかるそうだ。見事。

そして、今も発注をしていて2年かかるらしい。どんな場所で、どんな演目で着るのだろう? もう一枚を頼もうと思ったら完成は4年後になってしまうため、別の場所で別の手法で発注しているらしい。出来上がりが楽しみ。

最後の最後は自分で髪飾りを付けて、舞って、そして退場された。会場に余韻を残しつつ終了。素敵な会でした。

歌舞伎座・2023年8月 八月納涼歌舞伎(第一部)

歌舞伎座新開場十周年「八月納涼歌舞伎」です!

8月は第一部、第二部、第三部と3つに分かれている。その第一部の舞台を観る。

地下鉄を降りて、すぐにお弁当を買って、地下をザーっと見ます。いつもの場所で写真を収め、

イヤホンガイドは地下でも貸出してました。地下で借ります。そして地上に上がり、今月の出し物を写真に収めます。

歌舞伎座よ、今月も来ましたよぉ〜。

イソイソと中へ。お席は、桟敷「東4の1番」。なんとお隣の席は空席でした。良いお席なのにねぇ〜。

谷屋充・作、大場正昭・演出、次郎長外伝
一、裸道中(はだかどうちゅう)
博徒緒川の勝五郎:中村獅童
勝五郎女房みき:中村七之助
大政:市川男女蔵
小政:中村橋之助
法印大五郎:中村虎之介
保下田の久六:中村吉之丞
豚松:市村光
次郎長女房お蝶:市川高麗蔵
清水の次郎長:坂東彌十郎

これは面白い! 獅童さん演じる勝五郎と七之助演じる女房のみきとのやり取りがなんつったって面白い。そして江戸っ子らしい意気を感じる。

勝五郎は博打好き。「一晩で返す」なんて調子の良いことがあるわけない。そして貧乏。

そんなところに、かつて世話になった大恩人・清水の次郎長が女房・お蝶を連れてやって来た。勝五郎はなんとかもてなそうとするのだが金がない。清水の次郎長はわかっているから、まぁまぁ、こんなところでと早々に寝る。すると勝五郎は皆の財布を盗んで博打に行くんですよね。まったくねぇ。そしてスッカラカンになって帰って来る。

皆さんは着物を脱いで寝ていたから下着状態。着物も売っちまったわけだ。清水の次郎長は下着(というか裸に近い)のまま、「これで帰るぞ」と話す。凄いお人だねぇ〜。面白いお芝居です。

お弁当は「すきやき弁当」1,500円。お肉たっぷり。美味しいです!

萩原雪夫・作
二、大江山酒呑童子(おおえやましゅてんどうじ)
酒呑童子:中村勘九郎
平井保昌:松本幸四郎
渡辺綱:坂東巳之助
酒田公時:中村橋之助
碓井貞光:中村虎之介
卜部季武:市川染五郎
濯ぎ女わらび:中村児太郎
濯ぎ女なでしこ:坂東新悟
濯ぎ女若狭:中村七之助
源頼光:中村扇雀

こんな日本舞踊があるんだね。動きも激しいしリズミカル。とても踊れないけど、踊ってみたいと思わせる演目。「昭和38年に歌舞伎座にて十七代目勘三郎によって初演された萩原雪夫作の舞踊作品」である。それを孫の勘九郎が演じるんだから、これは中村屋さんにとっては嬉しい話。良い演目でした。

歌舞伎座よ、来月、また来ます!

記念写真もパチリ。

歌舞伎座・2023年7月 七月大歌舞伎(昼の部)

歌舞伎座新開場十周年「七月大歌舞伎」です!

今日が祝日だったことをウッカリ忘れていた。東銀座駅で下車して、いつもの場所でパチリ。時間がありません。急いでお弁当を買って、イヤホンガイドを借りて、イザ中へ。

市川右左次丈、試験に合格の挨拶が出てました。おめでたいことでございます。

こちらの幕は「伊藤園」さん。前からこれでしたでしょうか? 華やかです。

お席は、桟敷「東3の2番」。

四世鶴屋南北・作、奈河彰輔・脚本、市川猿翁・脚本と演出、石川耕士:脚本と演出、藤間勘十郎・演出
三代猿之助四十八撰の内
通し狂言「菊宴月白浪(きくのえんつきのしらなみ)」
忠臣蔵後日譚
市川中車 両宙乗り相勤め申し候
序幕
大詰 甘縄禅覚寺の場より
専蔵寺大屋根の場まで

斧定九郎:市川中車
金笄のおかる:中村壱太郎
塩谷縫之助:中村種之助
腰元浮橋:市川男寅
角兵衛獅子猪之松:市村竹松
毛利小源太:中村福之助
丁稚伊吾:中村玉太郎
下部与五郎:中村歌之助
高野師泰:市川青虎
山名次郎左衛門:澤村由次郎
世話人寿作:市川寿猿
一文字屋お六:市川笑三郎
加古川:市川笑也
仏権兵衛:市川猿弥
斧九郎兵衛:浅野和之
石堂数馬之助:市川門之助

市川猿之助さんが演じる予定だった「斧定九郎」は市川中車が演じる。こんな凄い役柄を演じるとは猿翁さんもさぞやお喜びでしょうね。

この演目「菊宴月白浪」は初めて見ると思う。猿翁さんが1984年に163年ぶりに復活したそうです。そして今回は32年ぶりの上演。「仮名手本忠臣蔵」のパロディでもあり、後日談ともなっている。あちらこちらに、それを思い起こさせる演出がある。

中車さんの宙乗りはなんと2度もある。最初は「大凧」に乗って飛んで行く。ヤンヤの喝采。2度目は私の方の桟敷席では見ずらかったが上から降りて来る。またまたヤンヤ喝采。これぞ「澤瀉屋」ですねぇ〜。

今回もまた中村壱太郎丈が良いですね。私の一押しです。そして市川笑也さん。前はお姫様ばっかりやっていたけれど、今はこんな感じの役もキッチリこなすんですね。お見事。市川笑三郎さんも良いですわ。見応えたっぷり。

市川猿之助さんが演じる芝居も見たいです。歌舞伎座に戻ってきて欲しい。切にお願いいたします。

お弁当は「ぷれみあむ ヒレステーキ弁当」、2,400円。

お芝居が終わって外に出ます。わっ、暑い。

記念写真もパチリ。

今月の演目はこちら。

「霞ヶ関駅」まで歩き、電車に乗りました。良い休日になりました。