楽しいイベントにする力

この2日間参加したイベント「Adobe MAX Japan 2009」は実に楽しかった。来年も是非、参加したい。

最近は費用対効果からイベントが縮小される傾向にある。
インターネットの普及により、「その情報は知っている」から「わざわざ足を運ばない」。イベント好きな私でさえ、以前と比較すると格段に参加率は低い。

Web制作の間で、Adobeソフトは必須(あるいは使っていなくても注目するに値する)から、元々の注目度が高いが、それでも2日間で13,000円(ハンズオンは+5,000円)の参加費に、これだけ多くの人が集まり、また来年も社員らを連れて参加したいと思わせるだけのものはある。

最初の「基調講演」の前の、オープニングムービーからして楽しい。
さすがAdobeだけに、大きなスクリーンに楽しい映像と派手な音楽。

アップルでは、必ず音楽を、ロック系の音楽をかけて、気分を昂揚させる。
そういった仕掛けがプレゼの前にある。

「基調講演」のデモの内容はよく吟味されているし、話は人を引きつける。

アメリカ人は身振りが大きい。
ごく自然な話し方で、壇上から目線ではなくて、「ねぇ、この機能が便利なんだよ、使ってるかい?」と、にこやかに話す。
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私の席からはマイクが見えない。
よく見てみると、肌の色に近い色の、そして小さなマイクをしていた。
そういえばジョブズもマイクが見えないけど、きっとこういうのをしているのでしょうね。
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基調講演で日本人が話したのは、初日のdocomo、2日目のアドビの太田氏の2名。この2人のデモはなかなか良かった。きっとお2人とも、相当に訓練されているのでしょう。

基調講演の会場内で、公式のカメラマンは皆スーツを着ていた。通常はカメラマンはラフな格好をしているものだ。カメラマンは聴講する我々の前をウロウロするので、粗相のないよう気を配っているのでしょう。

ランチタイムセッションを受けると、サンドイッチと飲み物を頂ける。
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このセッションは、出展企業の宣伝を兼ねた内容である。ホテルの食事は高いし、会場を離れるのは面倒だから、3会場のうちどれか一つのセッションをサンドイッチを食べながら見る人は多い。声を張り上げて見るように促すよりも、サンドイッチの箱につられて、スーッと会場に入る。

午後にはコーヒーが飲み放題。ペットボトルに入った水も頂ける。

参加者にはこのようなバックが配布され、このバックのマチが広くとってあるので、私は上着もいっさいがっさい入れて、頂いた水のペットボトルを横のポケットに入れて、2日間持ち歩いた。
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2日間とも最後には、バイキングが始まり、飲み物(ビールやジュース)が配られる。そして最後のスペシャルセッションへと進む。すべてを終了すると20時頃になるが、多くの人が残って、最後のセッションまで見入る。ここまでしてくれるので、あの参加料も納得出来る。

私はなるたけ年に一度はアメリカのイベントに足を運ぶようにしている。アメリカのイベントは参加費も安くないが、プレゼはうまいし、コーヒーには、ドーナツのような甘いものも付いていたり、朝は(アメリカのイベントは、朝7時くらいから始まる)、コーヒーとパンなどの軽食も用意され、一日じゅう会場をウロウロする。奇策なアメリカ人は、隣人をつかまえては「あの機能どう思う?」なんて話し出す。

つまり、インターネットでは得られないような「人と人とのコミュニケーションを楽しむ場」がイベント会場にはある。主催者も、参加者も、「楽しむ」ことが先にある。

抽選会場のPC上のスロットマシンの出来は、昨年よりも良くなっていて、残念ながらハズレだが、最後の最後まで楽しませて頂いた。
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この楽しさが、明日のWeb制作のパワーにつながっていくのかな。

社員達と新橋に移動して、オヤジが大勢いる店で飲んで帰ることに。なぜかそういう店は落ち着けるのーと、なんだかんだ言っても、やっぱ日本人らしい我々でございました。