読書:マラソンランナー

「マラソンランナー」後藤正治・著。
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マラソンに関する本ばかり読んでおります。
日本のマラソン界を引っ張ってきた人たちにスポットを当て、また、それぞれの時代に切磋琢磨した選手達にスポットを当てている。

日本におけるマラソンの歴史とも言える本。

第1章から第8章まで、金栗四三、孫基禎、田中茂樹、君原健二、瀬古利彦、谷口浩美、有森裕子、高橋尚子らを主役にすえて、話は進む。

日本人が初めてオリンピックに出場したのが1912年(明治45年)スウェーデン大会。そのマラソンに出場したのが金栗四三(かなぐりしぞう)。「日本のマラソンの父」とも呼ばれる。その時の出場費はなんと自費であったらしい。しかも当時の海外旅行費というと、現在に換算してみると、500数十万円であったらしい。それらを皆様から集める。重圧もどれほどであったでしょ。

金栗四三さんは、オリンピックには不運が続くけれども、その後、箱根駅伝開催には尽力し、最優秀選手には「金栗四三杯」が贈呈される。

彼の有名な言葉「体力、気力、努力」がある。

孫基禎(ソン・ギジョン)もまた、この本を読むまでよく知らなかった。今の北朝鮮で生まれる。1936年(昭和11年)のオリンピックには、「日本代表」として出場し金メダルを取った。

田中茂樹は広島出身。原爆を経験している。

この時代までは私の知らない話が続いた。
時代によって、国を背負いながら走るマラソン選手の重圧を思う。

ところで、その当時はシューズではなく、足袋を履いていた。

それで思い出したのだけれど、私が小学校の低学年の時には、徒競走で走る時に専用の足袋を履いた記憶があるのだが、同世代の皆様、どうだったでしょうか?

話は、先に進み、高橋尚子で終了している。
なかなか深い本。
ラン好きは一度は読んでいてもいいかもしれません。