またウルトラマラソンに関する本。
前から気になっていた。タイトルがいいです。
走るきっかけは、「健康のため」か「ダイエット」が圧倒的に多い。かく言う私も中性脂肪が極端に増えてしまい、健康診断の医師の薦めで歩き始めたことがきっかけだ。
ところが、夜久さんが走り始めたきっかけがおもしろい。「逃亡だった」と書いている。
30代の半ばに体調を崩した。全身倦怠、食欲不振、頻繁に襲ってくる嘔吐感。だけど病院には行かなかった。専門会に病名を告げられるのが恐かった。そのくせまだ死にたくはなかった。病院に行く代わりに走ることを思いついた。
それから皇居を1周走ることになる。1周5km。
そんな夜久さんが、5kmから皇居2周の10kmを走り、ハーフを走り、そしてフルを走る。フルも何度か走るうちに、ウルトラマラソンに出るようになった。
ここにもサロマのことが記してある。
サロマは、他のウルトラと比較するとほとんどが平坦で、それゆえウルトラの登竜門として多くの方が走っている。
そのうえ、10回完走した人には「サロマンブルー」という栄誉があり、リピータは多い。
この本の中には、夜久さん以外の人たちが登場する。
病気を煩って(病み上がりで)「走るのは無理かな」と思う人がサロマのスタートに立ち、見事に完走まで果たす。12時間54分。最後まで諦めなかった結果だ。
私も無謀な挑戦であるが、走りたくても走れない多くの皆様のためにも、そして自分のためにも、なんとか頑張って完走したいものであります。