歌舞伎座・2021年11月 吉例顔見世大歌舞伎(第二部)

歌舞伎座に向かって歩きます。10時過ぎに出発。新宿御苑のそばを通るとこんな道があった。前からあったのか?ここをテクテク歩く。

右側に「柵」があり、その向こうが新宿御苑。前からこの道はあったんだろうね。全然、知らなかった。

草月会館の前にこんなに大きな作品。素晴らしいね!

昔、通った「円通寺坂」を歩いてみる。こんな道だったろうか? 全く思い出せない。そして疲れる。「赤坂見附」から電車に乗る。体力なし。

今月も参りましたぁ!

歌舞伎茶屋」さんでランチ。大好きな「カレーそば」と「アイスコーヒー」を頂く。800円なり。

14時近くなったので地上へ。

イヤホンガイドを借りて中に入ります。「十世 坂東三津五郎 七回忌追善」だ。若すぎたなぁ。まだまだ見ていたかった。

今日のお席は、1階6列39番。右側だ。始まります! オ、今日は満席か?

一、寿曽我対面(ことぶきそがのたいめん) 十世 坂東三津五郎七回忌追善狂言
工藤左衛門祐経:尾上菊五郎
曽我五郎時致:坂東巳之助
曽我十郎祐成:中村時蔵
小林朝比奈:尾上松緑
八幡三郎:坂東彦三郎
梶原平次景高:坂東亀蔵
化粧坂少将:中村梅枝
秦野四郎:中村萬太郎
近江小藤太:市川権十郎
梶原平三景時:市川團蔵
大磯の虎:中村雀右衛門
鬼王新左衛門:市川左團次
後見:坂東秀調

「十世 坂東三津五郎」さんの「七回忌追善狂言」だ。59歳没とあるから、私はその年齢を越えてしまった。若すぎた。息子の巳之助さんが立派に務める。大人になったなぁ。松緑さんを毎月のように観ている。もうね、親のような気持ち。そして菊五郎さんの風格は流石だ。左團次さんも流石だわぁ〜。華やかな舞台。

二、連獅子(れんじし) 河竹黙阿弥 作
狂言師右近後に親獅子の精:片岡仁左衛門
狂言師左近後に仔獅子の精:片岡千之助
浄土僧専念:市川門之助
法華僧日門:中村又五郎

今日のお目当てはこちら。仁左衛門さんは77歳だそうだ。普段の優しいお爺ちゃまからは想像もつかないほど荒々しく立派。これまでは「十七世中村勘三郎」さんが76歳で舞ったのが最高齢。息子の勘九郎さんと舞った。昭和61年の話だ。今日は孫の千之助さん。最後に荒々しく毛を振るシーンは場内から割れんばかりの拍手。私も手が痛くなるほど拍手。

歌舞伎座よ、今日もありがとう〜!

記念の写真をパチリ。

坂東巳之助さんのポスター。左上には十世 坂東三津五郎さんの写真。

片岡仁左衛門さんと片岡千之助さんのポスター。どちらも良いですねうねぇ〜。

歌舞伎座・2021年10月 十月大歌舞伎(第二部)

雨。電車で行くのは歌舞伎座だ。東銀座駅で降りて、こちらを見て。

歌舞伎茶屋」さんで「カレーそば」と「アイスコーヒー」、合わせて800円なり。アイスコーヒーはランチメニューで100円と安い。歌舞伎茶屋さんは混んでいたが、ひと席だけ空いていて座れて助かった。

イヤホンガイドを借りて急いで劇場へ。

今日は1階、2列23番。1列目の客席はつぶしているので実際には一番前。役者さんと目が合っちゃう〜(^ー^)v。

玉三郎が出演する時の歌舞伎座は満席だが今日は桟敷席に空きがあった。片側は一人しか座っていないし、もう片側は二人だけ。寂しいものです。

一、時平の七笑(しへいのななわらい)
初代並木五瓶 作、今井豊茂 補綴、天満宮菜種御供
藤原時平:松本白鸚
頭の定岡:大谷友右衛門
藤原宿祢:大谷廣太郎
三好清貫:澤村宗之助
春藤玄蕃:松本錦吾
左中弁希世:大谷桂三
判官代輝国:市川高麗蔵
菅原道真:中村歌六

松本白鸚さん、九代目:松本幸四郎さんですよ。白鸚さんになってから初めて観る舞台。藤原時平の役は初役だそうです。菅原道真は中村歌六。太宰府へ左遷される道真を見て、時平が7種類の高笑いをするシーン、さすがだ。

二、太刀盗人(たちぬすびと)  岡村柿紅 作
すっぱの九郎兵衛:尾上松緑
田舎者万兵衛:中村鷹之資
従者藤内:尾上左近
目代丁字左衛門:坂東彦三郎

滑稽で面白い。松緑演じる「すっぱの九郎兵衛」は鷹之資演じる「万兵衛」から刀を盗む。それに気づいて騒ぎ立てる万兵衛。それを取りなすために、さまざまな質問に答える。先に万兵衛が答え、それを盗み聞きして同じように答える九郎兵衛。なんとか切り抜ける。踊りを踊る時は半テンポずつズレる。面白い。だが、最後の最後に九郎兵衛が刀を持ち逃げする。見終えた時にも笑いが残る演目でした。楽しかった。

外に出て写真を撮る。

まだ雨は降っているので東銀座駅から電車に乗って帰る。

歌舞伎座・2021年9月 九月大歌舞伎(第三部)

今月も参りました。歌舞伎座だぁ〜。

今月のお目当てはこちら「東海道四谷怪談」だ。

右上が片岡仁左衛門さん、その下が坂東玉三郎だ。

来月のも出ています。

では、地下に降りましょう。

写真を買います。今日は3枚。

2022年のカレンダーも。玉三郎カレンダーだ。

準備OK。アイスコーヒーを頂きます。まだ16時前。ゆっくりします。

そして、16時25分、「湯葉と木の子の秋そば」、ミニ甘味つき、800円を頂きます。美味しいです。

サ、そろそろでしょうか。あっ、まだだ。写真を見よう。わぁーん、良い作品なのに私が映ってしまって、うまく撮れない。

福助さん、お元気そうで嬉しいです。

中村芝翫さんと中村勘九郎さん。これも良い写真だなぁ。

こちらは先ほどよりはうまく撮れた。

売店では、3,000円で売ってました。素敵だわぁ〜。

17時20分、イヤホンガイドを借りて中へ。ロビーには「中村歌右衛門」さん。「二十年祭」です。

「中村芝翫」さんは「十年祭」だ。見入ります。

サ、お席へ。今日のお席は「1階東2の2番(東桟敷2)」です。桟敷席ですよぉ〜。

四世鶴屋南北 作 「東海道四谷怪談(とうかいどうよつやかいだん)」
四谷町伊右衛門浪宅の場
伊藤喜兵衛内の場
元の浪宅の場
本所砂村隠亡堀の場

お岩/お花:坂東玉三郎
直助権兵衛:尾上松緑
小仏小平/佐藤与茂七:中村橋之助
お梅:片岡千之助
按摩宅悦:片岡松之助
乳母おまき:中村歌女之丞(かめのじょう)
伊藤喜兵衛:片岡亀蔵
後家お弓:市村萬次郎
民谷伊右衛門:片岡仁左衛門

お芝居が始まる前からイヤホンガイドは始まっている。

今年は、片岡仁左衛門と坂東玉三郎による「お染久松」、「桜姫東文章」、そして「東海道四谷怪談」が演じられた素晴らしい年。

「東海道四谷怪談」での2人の共演は仁左衛門が「片岡孝夫」を名乗っていた1983年が最後で、38年ぶりに「孝玉コンビ」が怪談劇の名作に挑戦する。

今回の共演について歌舞伎関係者も「まさか四谷怪談で孝玉コンビが実現するなんて」と驚きを隠せずにいるらしい。

玉三郎は公演に先立って四谷怪談にゆかりのある東京・四谷の「於岩稲荷(おいわいなり)田宮神社」など3カ所を参拝。興行の安全と成功を祈ったそうです。

赤穂事件は浅野内匠頭が吉良上野介からいじめられ、そして江戸城で吉良上野介に刀を抜いた事件。浅野内匠頭は即日、切腹。浅野家はお取りつぶしとなる。

大石内蔵助を中心とした四十七士が吉良上野介の首を取った「仮名手本忠臣蔵」が大ヒット。80年の後、文政8年(1825年)三代目、尾上菊五郎が中村座で「東海道四谷怪談」を演じた。2日がかりで「赤穂浪士」と「東海道四谷怪談」を演じて大当たり。そんな話をイヤホンガイドで聞きます。

そして、舞台が始まると坂東玉三郎は産後の肥立ちが悪く、病みやつれている。歌舞伎では「浅野家」は「塩冶(えんや)家」と表現されている。

直助権兵衛は尾上松緑が演じているが、亡きお父さん、辰之助が演じたこともあるそうです。お父さん、若すぎで逝ってしまいました。松緑さんは良い演技です。

その直助は川でうなぎをとって暮らしている。お染めに惚れて、人を一人殺してしまっているという、なんともなぁ、切ない筋書きです。

最後の場面に行く前に休憩があり、そして、最後は全員が勢揃いする。玉三郎は年内はこれで見納めかと思う。ジーンとしながら観る。良い舞台でした。

外に出て、イヤホンガイドを返却した後に写真を撮る。

歌舞伎座よぉ〜、いつもありがとう〜!

歌舞伎座・2021年8月 八月花形歌舞伎(第二部)

歌舞伎座です! 毎月のお楽しみ。まずは東銀座駅とつながる地下街へ。

いつもの「歌舞伎茶屋」さんで「アイスコーヒー」お願いします。冷たくてサッパリしました。

地上に上がりましてイヤホンガイドを借りて、サ、歌舞伎座に入ります。真っ先にトイレに行き洋服を着替えます。汗まみれでして着替え一式を持参しました。タオルで汗を拭き取りサッパリしました。

本日のお席は、1階11列22番。真正面です。

一、三遊亭円朝 口演より「真景累ヶ淵(しんけいかさねがふち) 豊志賀の死」
豊志賀:中村七之助
お久:中村児太郎
新吉:中村鶴松
噺家さん蝶:中村勘九郎
伯父勘蔵:中村扇雀

「イヤホンガイド」を聞いていると本当に面白い。このお芝居は「三遊亭圓朝」の新作落語だ。他にも「死神」、「文七元結(ぶんしちもっとい)」、「牡丹灯籠(ぼたんとうろう)」などがある。

今回の作品は21歳の時に作った。道具話から変更をして、タイトルも変更になった。漢学の先生に相談し「真景」が流行っていたこともあり、これがついた。「累ヶ淵」は茨城県にあった地名。「累(かさね)」という女性は醜くく生まれる。結婚するも夫に殺されてしまう。その後の奥さんは4人、5人と呪い殺してしまった。全97話で構成。人間の悪、もろさを表現している。

39歳、美人の娘、豊志賀。新吉が出入りする。そのうち住み込みに。そして男女の仲へ。豊志賀は新吉に夢中になる。新吉の父は豊志賀の父を殺していたのだ。豊志賀は顔に出来物が出来てしまう。現在であれば抗生物質で治療するだろうけれど、昔はただただ弱っていく。新吉が看病するが、しかし。嫉妬深いのも父の因縁か? 最後のシーンは誰も乗っていないと思われた籠に豊志賀が座っているというシーンだ。ゾッとしながら終わる。こわ〜い。

二、北條秀司 作・演出「仇ゆめ(あだゆめ)」
狸:中村勘九郎
深雪太夫:中村七之助
舞の師匠:中村虎之介
揚屋の亭主:中村扇雀

1966年(昭和41年)、北条秀司によって書かれたそうです。西川鯉三郎がプロデュースした日本舞踊公演で初演。十七代目中村勘三郎、西川鯉三郎、尾上松緑、長谷川一夫という豪華メンバー。この作品には「壬生狸」という元帳があったそうです。

十七代目勘三郎に「狸をやらせたい」という思いがあった。1969年(昭和44年)3月、顔合わせ、2000年(平成12年)6月、十三回忌で勘三郎がたぬきを初役。十八代目が亡くなってから、このたび歌舞伎座での公演となった。中村屋の財産。十七代目から三代が演じた。

勘九郎さん、良い演技をします。本当は「狸」であるという役をおもしろ、おかしく演じる。七之助さんとの演技もまた良いですね。兄弟ですよ、本当は。それをちゃんと男と女になるんだから凄いなぁ。

舞台が終わって外に出ます。まだ明るい!

「九月大歌舞伎」の「東海道四谷怪談」には坂東玉三郎が出演する。片岡仁左衛門さんもだ。これは嬉しい。

名代富士そば」さん7月30日で閉店のお知らせが貼ってある。これは寂しい。

銀座駅まで歩き、丸の内線に乗って帰る。歌舞伎を見ることの出来る幸せを感じながら。

歌舞伎座・2021年7月 七月大歌舞伎(第三部)

歌舞伎座到着。15:50。地下をグルーッと眺めながらまわる。

そして、「歌舞伎茶屋」さんで「アイスコーヒー」お願いします!

16:20を過ぎたので夕飯にします。「揚げナスの夏そば」800円。限定品と書いてある。美味しいです!

地上に上がると、今月のプログラムだ。

歌舞伎座よ、今月も参りました!

今月は第三部ですよぉ〜。

歌舞伎座の中に入ります。本日のお席は、1階16列17番。1当席の一番後ろ。会場は満席ですね。凄いわ。

安田蛙文 作、中田万助 作、奈河彰輔 演出、藤間勘十郎 演出・振付
通し狂言 雷神不動北山櫻(なるかみふどうきたやまざくら)
市川海老蔵五役並びに空中浮遊相勤め申し候

鳴神上人、粂寺弾正、早雲王子、安倍清行、不動明王:市川海老蔵
八剣玄蕃:市川右團次
秦民部:市川男女蔵
雲の絶間姫:中村児太郎
八剣数馬/制多迦童子:市川九團次
小野春風/矜羯羅童子:大谷廣松
錦の前:市川男寅
小原万兵衛実は石原瀬平/黒雲坊:片岡市蔵
秦秀太郎:市川門之助
白雲坊:市川齊入
小野春道:大谷友右衛門
腰元巻絹:中村雀右衛門
後見:市村家橘

「雷神不動北山櫻」は以前、見たかしら? 見てました。2014年12月夜の部。その時も海老蔵さん。そして、「雲の絶間姫」は玉三郎さんでした。2014年といえば病気をした年で、まだ脳の方はいまひとつだったろうとは思うが見てましたなね。

何と言っても、私が最初に歌舞伎座で観た演目が「鳴神」ですから、これは何とも言えない演目です。お父様の十二代目團十郎さんが海老蔵だった頃。色気もあったし、迫力もありました。お相手は雀右衛門さん。これはねぇ、もう何とも良い演目でした。

サ、本日の演目は、「毛抜」「鳴神」「不動」を見ることが出来るから、なんて贅沢だ。最初は「毛抜」。髪が逆立っちゃうんだから姫は悲しみに打ちひしがれる。婚約していた「粂寺弾正(市川海老蔵)」と「結婚出来ない」と伝える。この世の終わりだろうなぁ。しかし、しかし、その逆毛には理由があったんですね。そして、普通の女性に戻る。良かった良かった。

「鳴神上人」は市川海老蔵。雲の絶間姫は中村児太郎。児太郎さんは見るたびに成長しているように思う。ちょっと色っぽかったり、さまざまな女性の顔を見せる。児太郎という名前で出ているけれど、松竹もご本人も早く襲名したいでしょうね。

「不動」は、華やかですねぇ。歌舞伎らしい。亡霊となった鳴神上人が大暴れしたり。華やかな舞台。歌舞伎らしい舞台。素晴らしい。大拍手で終了。良い舞台でした。

ところで、今月は第三部だけが16日(金)までなのです。第一部と第二部は29日(木)まで演じられるのに。どうしてなんだろう? ご存知の方がいらしたら教えてください。今日も満席だったし、第三部を観たい方は多いよね?

外に出ます。

歌舞伎座よ、今月もありがとう〜!

20時30分頃、銀座もお店は閉めてます。少しだけ暗い道を通って丸の内線の銀座駅まで歩き、電車に乗って帰ります。良い舞台でした。

歌舞伎座・2021年6月 六月大歌舞伎(第二部)

四谷駅から地下鉄に乗り、銀座で乗り換えて「東銀座」駅下車。すぐにエスカレーターで地上に上がると仁左衛門さんと玉三郎さんが迎えてくれます。

こちら側に行くとこれだ。

こちらにも。

イヤホンガイドを借りて中に入ります。本日のお席は、東8の1番。桟敷席です。こちら側の隣も、あちら側の隣も、皆様、女性が一人で観ています。私もそう。歌舞伎ファンですねぇ〜。

四世鶴屋南北 作、郡司正勝 補綴「桜姫東文章(さくらひめあずまぶんしょう)」下の巻
清玄/釣鐘権助:片岡仁左衛門
粟津七郎:中村錦之助
葛飾のお十:片岡孝太郎
奴軍助:中村福之助
吉田松若:片岡千之助
判人勘六:嵐橘三郎
長浦:上村吉弥
残月:中村歌六
桜姫:坂東玉三郎

仁左衛門は普段はとてもとても優しそうなお爺ちゃま。それが、こんな太々しい役柄をサラリとやってのけるんだから流石!

玉三郎のお姫様が女郎屋に勤める女になるという相反する役柄をサラリとやってのける。こちらも流石! はすっぱな女が発する言葉とお姫様言葉が一緒になるという面白い試み。

最後の最後は当時の劇場を思わせるような皆さんが舞台に並んで挨拶をする。素晴らしい。良い舞台です。

歩いて銀座駅まで行き、丸の内線で帰ります。楽しい時間でした。

本日、買った写真は2枚。

歌舞伎座・2021年5月 五月大歌舞伎(第二部)

雨。歩いて出発。しかし、風が強くて傘の骨がへし折られてしまった。新宿三丁目から電車に乗る。正午に東銀座駅に到着。

玉三郎ですよ。シネマ歌舞伎の広告です。美しい〜。

「歌舞伎茶屋」さんで「カレーそば」と「アイスコーヒー」を頂く。

美味しい。

地上に出ると雨は上がっていた。

本日のお席は、1階2列25番。良いお席です。

仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)
浄瑠璃 道行旅路の花聟
早野勘平:中村錦之助
鷺坂伴内:中村萬太郎
腰元おかる:中村梅枝

舞踊。美しい。こういう舞をしてみたかったなぁ。うっとり見入る。しかし内容は悲しい。「殿中で刃傷事件がおきたとき、判官の供で来ていた早野勘平(はやのかんぺい)は恋人おかるに誘われて館を離れていて、主人の一大事に駆けつけられなかった。 取り返しのつかぬ大失態に、腹を切って詫びようとする勘平を、おかるは必死に説得して思い止まらせる。そしてひとまず二人でおかるの実家、京都山崎へと落ち延びていく。」というもの。大変な時代じゃ。

六段目 与市兵衛内勘平腹切の場
早野勘平:尾上菊五郎
女房おかる:中村時蔵
千崎弥五郎:中村又五郎
判人源六:市村橘太郎
母おかや:中村東蔵
一文字屋お才:中村魁春
不破数右衛門:市川左團次

おかる勘平ですよ。悲しい。悲し過ぎる物語だ。勘平は死ななくても良かったのに。おかるは遊女屋に売られていく。勘平は昨夜、撃ち殺してしまった人から50両のお金を盗んでしまった。撃ち殺した相手が舅であったと思い自害する。しかし、舅の傷口は刀でえぐられたもの。勘平が鉄砲で撃ったのは舅の敵・定九郎であったことが判明する。そのことにより仇討ちの連判状に名前を加えてもらい、姑に見守られて息絶える。悲しい話です。

イヤホンガイドを返却して外に出る。雨は上がっている。丸の内線・銀座駅まで歩いて電車に乗って帰る。

今日は花道がほとんど空席だった。1階は東の花道にお一人だけ座っていた。そんなこともあるのですね。満席になって欲しいものですね。

歌舞伎座・2021年4月 四月大歌舞伎(第三部)

中止。

予約していたのは今日でした。昨日から中止になった。見れない。悲しい。

演目と配役はこちらでした。

四世鶴屋南北 作、郡司正勝 補綴「桜姫東文章(さくらひめあずまぶんしょう)」上の巻
清玄/釣鐘権助:片岡仁左衛門
入間悪五郎:中村鴈治郎
粟津七郎:中村錦之助
奴軍助:中村福之助
吉田松若:片岡千之助
松井源吾:片岡松之助
局長浦:上村吉弥
役僧残月:中村歌六
白菊丸/桜姫:坂東玉三郎

残念すぎる、、、。

歌舞伎座・2021年3月 三月大歌舞伎(第三部)

歌舞伎座そば「東銀座駅」の地下に降りる。

立派じゃ。

最初に写真を買う。玉三郎を4枚。

そして「歌舞伎茶屋」さんでアイスコーヒーを頂く。

時間はたっぷりあるから本を読む。気仙沼の有限会社たかはしの社長の高橋和江さんが書いた本「衰退産業でヒット商品を生み出す4つの法則」だ。これは面白い。和江さん、流石だ。

17時を過ぎた。夕食を食べましょう。「春の吹き寄せ冷しそば(甘味付き)」、800円。

17時50分、歌舞伎座の中へ。今日も桟敷席です。ウフフフフ。

座席は、1階西3の1番。

一、楼門五三桐(さんもんごさんのきり)
石川五右衛門:中村吉右衛門
右忠太:中村歌昇
左忠太:中村種之助
真柴久吉:松本幸四郎

前回も観ているので2度目です。とにかく、すぐに終わっちゃうからシッカリと目を見開いて観ます。「絶景かな、絶景かな〜」。吉右衛門。良い声です。大拍手! 幸四郎が登場する時に舞台が2階建てになる。こういう仕掛けって歌舞伎らしくて豪快で良いよね。そして、すぐに終わってしまう。大拍手!

二、(Aプロ)
隅田川(すみだがわ)
斑女の前:坂東玉三郎
舟長:中村鴈治郎

あらすじを知らずにいた。地下で買おうとして写真一覧を見ていると玉三郎の悲しい顔ばかり。それもそのはず。実に悲しいお話。東京を「東(あずま)」と呼んでいた頃の話。班女である玉三郎は我が子を探して隅田川に来る。笹の枝を肩にかついでいる。錯乱状態だ。ここに舟に乗って鴈治郎が登場する。班女の息子はもう1年も前に亡くなっていたのだ。そして、小さな土を盛ったところ、そこに息子は眠っていると。班女はショックのあまり泣き崩れるばかり。何とも悲しい物語。

歌舞伎座を出る時も悲しい気持ち。あんな悲しい出来事は本当にあったのだろうと想像をする。記念の写真を撮ろう。

そして、ヨロヨロと丸の内線・銀座駅の改札に向かって歩く。今月も良いお芝居でした。来月も玉三郎を観に参ります!

歌舞伎座・2021年3月 三月大歌舞伎(第三部)

第三部を予約している。18時30分から始まる。まだ15時だ。早すぎる、、、。恒例の歌舞伎座写真を撮ろう。

そして、地下へエスカレーターで降りる。

時間は早いが歩き疲れだ。「歌舞伎茶屋」さんでアイスコーヒーを頂く。

17時過ぎた。さてっと「カレーうどん」お願いします。「少なめに」。700円。

美味しいです!

一口甘味付き。美味しい〜!

18時の5分前、サ、行きましょう。

一、楼門五三桐(さんもんごさんのきり)
石川五右衛門:中村吉右衛門
右忠太:中村歌昇
左忠太:中村種之助
真柴久吉:松本幸四郎

15分という短い演目。吉右衛門の五右衛門、幸四郎の久吉だ。良い配役です。「桜の咲き誇る、南禅寺山門の楼上」。絢爛豪華な舞台。良いですねぇ〜。「絶景かな、絶景かな」。五右衛門の名ぜりふ。これを聞きにきた方も多いと思います。幸四郎も、ドンドン幸四郎になっていく。この演目は安永7年(1778年)4月に上演され、250年になる。

休憩時間に3階まで上がってみる。写真だ。十八代勘三郎さん、十二代團十郎さん、十代三津五郎さん、若いよ、若すぎる。今もその芸を見ていたかったなぁ。

一番古い写真はこちら。

二、(Bプロ)
上 雪(ゆき)
  芸妓:坂東玉三郎

下 鐘ヶ岬(かねがみさき)
  清姫:坂東玉三郎

今月のお目当て。地唄舞だそうです。「地唄舞普及協会」のページによると「地唄舞は、女性が育みそだてた芸能。お座敷の狭い空間で、子女の作法、嗜み(たしなみ)から芸能へと発展したもの。大変、繊細な、そして息使い(間)がとても大事な芸能」とあります。

「雪」は踊りが途切れない。ずーっと、どこかが動いて、そして次の動きへと誘導していく。静かに、静かに。狭い空間であっても、ドタバタしない、スーっとした動きは何というか優雅な感じ。十八世紀後半に「峰崎勾当」が作曲。その後、舞が振り付けられ、地唄舞としてもよく演じられる。西日本で踊られていたのが、明治以降に三味線の曲とともに東京へ。地唄にさほど馴染みのない東京でも広がったそうです。白い衣装、黒の帯。そして傘。絵のような佇まいです。踊りとしては難しいよね。優雅に舞い続ける。見入りました。

「鐘ヶ岬」は、雪よりは動きがある。「京鹿子娘道成寺」の佇まい。玉三郎の道成寺を見たのはいつが最後だろう? 「鐘ヶ岬」は「道成寺」の後編というか、道成寺の女がその後、再び鐘の前に現れるところから始まる。女の持つ執念の恐ろしさの中に、一途な可愛らしさ、おろかさ、あわれさ、艶やかさといった情感が豊かに盛り込まれている。大きな鐘が舞台には用意されている。素晴らしい舞踊です。

舞台が終わって外に出る。良い舞台でした。

丸の内線・銀座駅まで歩く。そして電車に乗る。良い時間でした。