「頭が良い人は親指が太い」木村剛・著。
東大を卒業して、日銀に就職して、辞めて、起業したら挫折…を味わって、そこから何かをつかんだ木村氏だからこそ言える言葉の数々。
よくぞ言ってくださった。
私のような平々凡々な人間が言うと負け惜しみにしか聞こえないけれど、私の実家は商売をしているので、木村さんが書いているような事は、ガキの頃からと言われて育つ。
この本のタイトルは、年商100億円のテンポスバスターズの森下社長の言葉からとったらしい。
世の中には、「あの人は頭が良いのに、ビジネスがうまくいかないのよねぇ」とか「あの人は良い大学を出たのに、成功していない」などと言う人がおるでしょ。これは、全く間違っているんだよね。「頭が良い」というのは、「親指が太い」のと同じぐらいの価値しかない。
次の言葉、これこれ!
わからないけど決断する
ハッハッハーだ。前に部下から言われたことがある。
「オヤマさん、わかってないのによく決断出来ますねー」
むしろ、私は言いたい「わかっていたら決断なんて出来ないよー」
この本には、会社を起業して10年存続するのは5%程度と書いてあった。
エー、そーなんですかぁー?
私は1992年に起業して、テレパスと合併し、かれこれ15年ほど続いている。紆余曲折はある。それが、ゴゴッ・5パーセントー? そんなに低い確率だったのか。それは心してかからねばならぬのー(と今頃思ってどーする)。これもまた知らないから出来たことと言えるのー。
失敗を乗り越えるための3つの資質
1.失敗にめげない
2.何でもすぐにやる
3.向上心が切れない
あれまぁ、コイツは私のモットーなのね。特に「めげない」ことがサ。
そして次のページに
もがいて、もがいて、もがき続ける
くーーー、泣けます。私も年中もがいております。
金儲けだけでビジネスはできない
経営者はうまくいかない時には、家や土地を手放し、最悪、首をくくる人もいる。そういう心構え。木村さんはその事を「頭の(良さではなく)強さ」と書いている。
ところで、近頃の私は、採用する側として、「学校は関係ない」と思っている。
だから、私の採用は、最初に学校名は見ない。
本人というものを見ようと努力すれば、見えてくるというもの。この本を読んで「これでいいのだ」と自信を持った次第であります。
これだから人生っておもしろい。商売っておもしろいんです。