読書:ITとカースト

東京はよく晴れて気持ちが良い。
気温は高く(23度)、初夏のような日差しに、時折、吹く風は春らしいさわやかさ。ゴールデンウィークはいかがお過ごしですか?

朝、中野区を少し走った。
中野区って、結構、ゴチャゴチャしているのが、休日の朝は人が少なくて走りやすい。これからの季節は早朝ランですな(って、起きれるのか、オイ)。

「ITとカースト」伊藤洋一・著。
サブタイトル:インド・成長の秘密と苦悩
0301.jpg

インドITはすごいと聞くが、その原動力はどこから来たのか?実体はどうなのか?興味深い。

この本は、その辺のことを実にわかりやすく書いてある。インドの人口は11億人と言われているが、ちゃんと登録出来てない人が、あと1〜2億人いるのではないか、という話もあるらしい。そのうちの40%が文字が読めないとしたら、かなりの人数の文字を認識できない人達がいる。日本とは大違いだ。

今も非常に貧しい農民達が大勢いるというのだ。
大学入学の時に、そういった貧しい人達に優遇措置があるらしい。別枠で入学が可能で、そのほんのわずかな優遇措置枠に、ものすごい倍率の人達が競って入ろうと勉強する。

しかしながら、その狭き門を通ったとしても、もともとのエリートとの差はあまりにも大きく、挫折する人も多い。その中で、ほんの一握りのものすごーく優秀な人達が残る。その人達が世界に出ていって、ITを支えているわけだ。貧しい農村で一生を終えるか、ITを習得していい暮らしをするか、究極の選択に大勢の人が挑んでいるわけだ。

それから英語が使えるという利点。

日本では教育上、排除して来た「競争」だが、インドではその「競争」によって伸びている。あと10年経ったら、いったいどのようになっているのか…..。