ボニート物語 —14

ボニートがやろうとしていることと、テレパスのビジネスモデルは非常に似ていた。

この数年間、秋山氏と私は頻繁に会うことがなくなっていたし、たまに会ってもお互いの仕事については話さずにいたから、同じ方向を向いて仕事をしていることに気づいていなかった。

「yosou.jp」の暗唱に乗り上げた部分を「うちがやりましょう」と秋山さんが言ってくれた。テレパスとの共同作業の始まりである。ボニートにないものをテレパスは持っているし、その逆も言えた。それぞれの仕事の幅が広がりそうでワクワクした。

「yosou.jp」を進めるうちに、お互いの利点を活かしつつ協力体制をとる「業務提携」を決めた。しかしながら、いざ「業務提携」の運用を考えると、やりにくい点はある。あくまでも別会社だという意識がある。仕事の進め方が違う。どちらかの会社に出向いての打合せは時間ばかりかかって進みが遅い。

ある晩、私が切り出した。「合併しませんか?」