読書:博報堂スタイル

「博報堂スタイル」高橋宣行・著。
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著者は、博報堂の元制作部長。
1960年当時、瀬木専務が「博報堂宣言」というのを立ち上げたそうです。

1. 広告は、つねに人々の生活を明るく、豊かにする。
2. 広告は、つねに創造性のエネルギーに満ちたものである。
3. 広告は、つねに取引先の繁栄とともに進む。

「生活者と企業のまん中」に位置し、「創造性」で新しい豊かさと快適さを与え続ける会社を目指すこと。

広告にたずさわる人の発想力はとても参考になります。
すべての仕事はクリエイティブでなければならない、と常々思っています。それが、直接、死活問題になるような広告業界の人達の発想力は、生半可ではありません。

ですが、最初の方に「広告人の前に社会人」と書いています。「一流の生活者になろう」と新人研修では話したそうです。

老舗和菓子屋として「のれん」を450年間守り続けている「虎屋」には、次のような揺るぎない信念があります。「和菓子を売るとは、日本を売ることであり、伝統文化を売ることであり、季節を売ることであり、そこに生まれる喜びや楽しさや安らぎをあわせて売っていくことだ。」

そのようなブランドを広告という形にしていくためには、何を勉強すればよいのか。

「3週間考えて、30分で書け」DDB(アメリカの広告会社)などのように、心に刺さる言葉が随所にある。

心の刺激になる本。

読書:経常利益率35%超を37年続ける 町工場強さの理由

「経常利益率35%超を37年続ける 町工場強さの理由」梅原勝彦・著。
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社長といっても学歴があるわけでもなく、経営の勉強をしたこともありません。ただ毎日社員と一緒に、作業服を油で真っ黒にし、汗を流してきただけです。

最初のページにあるこの記載を読む。
これが多くの、日本の町工場の社長の姿であろうと思います。
私も同じです。毎日、社員らと一緒になって働きます。

どこにでもあるような町工場が、連続利益をあげ(しかも利益率が高い)、ジャスダックに上場する。

経営の本の多くはあまり中小企業には(もっと言うと零細企業に)は当てはまらない事例が多いが、この本は本当に参考になります。

中小零細企業の経営者の皆さん、是非、読んでみて下さい。元気になります!

著者は「株式会社エーワン精密」の創業者。現在は相談役。
小学校もろくに卒業しないうちから丁稚奉公として働きます。それは私が尊敬する松下幸之助さんも同じ。

のちに夜間の中学校に通います。その時に、

教科書代や給食費がすべて無料というのはびっくりしました。

それが税金でまかなわれた事を知り、

税金で助かる人がいる。その実感があるから私はたくさん利益を出し、きちんと税金を支払うことに喜びを感じるのです。

採用については、「入ったら辞めない」し、「紹介で入る人が多い」ので困ってないというのです。中小企業の大きな悩みの一つである「採用」に、悩んでないというのです。ただし、採用においては次の事にはこだわってる。それは、

経験者はお断りするということです。

つい「経験者優遇」と書いて人材を募集してしまうのに、なんと経験者はいらないと言うのです。理由は、、、本を読んでみてください(笑)

他にも、「会議をしない」「朝礼もない」「タイムカードもない」独自の考えで経営を貫きます。

特に次の言葉は刺さります。

製造業の基本、それは高品質、短納期、適正価格の三つ。そして、この三つを愚直に実現してきた結果が、町工場ではじめての上場であり、37年連続、売上好経常利益率35%程なのです。

私どもの「Web制作、Webアプリケーション開発業」においても共通します。特に「適正価格」についてはおっしゃる通り。発注者が値下げを要望する。でもそれを受けてしまうと、明らかに赤字になる。一度承諾すると、それが適正価格となってしまう。IT系が、現在の3Kとなってしまったのもこの辺に問題の一因があると思います。

町工場は設備投資が多いだけに事態は深刻です。それで著者は「日本の町工場を元気に」するために「梅原モノづくり財団(仮)」を設立しようと準備しています。「モノづくりへの恩返し」をしようと言うのです。

「財を残すは下、業を残すは中、人を残すは上」誰がいったか忘れましたが、いい言葉だと思いませんか。

読書:辞めない採用、即戦力の育成で儲かる会社になる!

「辞めない採用、即戦力の育成で儲かる会社になる! 」小山昇・著。
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労働者は自由に会社を辞められます。
特にIT系は、長続きしないようです。
辞める人には様々な理由があって、そういうところにも「多様化」が進んでいる気がしています。

そんな折り、書店でこの本を見つけて購入。
特に中小企業の「採用」と「採用した後の教育」について、参考になることが多い。

「中小企業は優秀な人材を採用してはいけない」
のっけからこれですよ(笑)

まず1点、優秀な人は中小企業を相手にしません。(中略)もう1つの間違いは、世間一般にいう「優秀な人」が、中小企業で活躍できるとは限らないということです。

中小企業の採用は、大企業の採用とは異なるわけで、大企業の常識はここでは通用しない。この本では中小企業に適した人材について書かれているので、それで参考になるというわけです。

そして繰り返し述べられているのは
「価値観が同じ人を選ぶ」ことの重要性である。

「面接で自社に合う人を見抜く」
そのために質問をこのようにしてはどうかと具体案が続く。

「社長の魅力に惹かれて入る」
社長の魅力ですか。これ、、、頭痛いです。
ブランド志向の強い新卒者には、中小企業は、はなから魅力なんてない。ならば、社長の人柄に惹かれるということでして。責任は私に有りです。私の人間性を向上させることも採用の秘訣でありましょう。

この数年間に、採用の基準は変えた。
様々な失敗から変えざるを得なかったというのが正直なところ。それとともに会社が求める人材像も時代とともに変化する。

著者も様々な失敗をしている。そこから失敗しない採用を模索している。

テレパスに合う人材像というものも年々、変化している中にあって、普遍的に変わらないこともありましょう。私もチャレンジ!この本、参考になりました。

読書:怪笑小説

「怪笑小説」東野圭吾・著。
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このごろ小説を読んでいない。
忙しいと、本の世界に没頭する心の余裕まで奪ってしまうらしい。
夏休みに読もうと思っていた本を、夏休みが終わった後に読む。

東野さんはじっくり読みたいと思っている作家です。
まだ、エッセイ「あの頃ぼくらはアホでした」を1冊読んだだけ。
今回は短編集を。

おかしくも、どこか物悲しいお話。
うまいですね。人間の本質をついているというか。
「おっかけバアさん」は泣けます。女心を押さえている。

それぞれの短編に「あとがき」で補足しています。
ここを読むと、なーるほど、そういう想いを記しているのかと思います。

小説は、別の世界にグイと引き込んでくれます。
忙しくて現実逃避したい時は、もっと読んで気分が楽になるのもいいかも。

読書:フィンランド豊かさのメソッド

「フィンランド豊かさのメソッド」堀内都喜子・著。
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北欧の豊かさはどこからどのように作られているのか、気になっていた。そんな折り、書店で見かけて読んでみた。

著者は、ひょんなことからフィンランドに留学する。
日本では知られないフィンランドの話が盛りだくさん。

フィンランドが国際競争力第一になったと言うと、「じゃぁ、フィンランド人はよく働くのか」と聞かれるが、それはまったく違う。(中略)基本的に労働時間は7時間半。それ以外はあまり残業をしない。(中略)そしてなんといってもフィンランドのうらやましいところは、社会人でも夏休みを四週間以上とるのが当たり前ということである。

エー、それしか働いてないのに、どうして豊かなの?
それにフィンランドでは失業率が高いようだ。
それで、どうして国際競争力が第一なの?

それはフィンランドの人も不思議に思ってるようで、「ただ普通に暮らしているだけなのに」と、一位になろうという気概もないらしい。

「落ちこぼれも出さず、学力差も出さず」
フィンランドでは私立の学校がなく、またフィンランドの人は大学まで授業料が無料。授業に遅れがちな子供には「特別授業」などをして落ちこぼれを出さない工夫をしているそうです。

また、英語は小学校から始め、他の外国語もいくつか取得出来るらしい。ヨーロッパだから学びやすいのでは、と思うが、フィンランド語は日本語に似ていると著者は書いている。なので、英語を学ぶのはやはり苦労が伴うが、それでも皆が習得出来るのは、TVで外国のものを放映していることによると思われるそうな。

子供が生まれてからの手厚い待遇は、特に女性には助かるようだ。保育園はもちろんのこと、育児休暇の取得、夫の育児休暇の取得や物資の支給など、日本では考えられない待遇がある。

福祉は徹底しているが、その分、消費税は高い。
消費税は高いが、それが適切に使われているので、日本のように「使い道」をめぐっての論争はない。

日本では北欧の情報が入りにくいが、一度、行ってみたい。
昔々は、ヨーロッパに行くためには、シベリア鉄道に乗って、フィンランドを通って行ったらしい。今も飛行機では10時間程度しかかからないそうだ。驚きが多い本。

読書:自分探しが止まらない

「自分探しが止まらない」速水健朗・著。
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若い社員が送別会の挨拶で「自分探しのために会社を辞める」といったような事を話したことがある。

自分探し。

その言葉を聞いて、それはわからなくもないと思いつつも、小さな違和感を覚えた。その「小さな違和感」の正体がわからない。そんな折り、この本を書店で見て購入。

1ページを繰るごとに、私が持った違和感を丁寧に解説していてくれる。この本おもしろい。

そもそも「自分探し」がこれほどまでにとりただされるようになったのは?
だって、昔っから「自分探し」ってあったでしょ?

たしかに昔からあったのです。
古くは1960年頃ではないかと著者は書いている。

1975年の「俺たちの旅」というTVでは、若者3人が自分探しをしていた。それを中学生で見ていた我々世代にも、そういう暮らしがあることは知っていたし、実際にそういう暮らしの人もいた。私の亡くなった横浜の叔父もそうで、私や弟は少し憧れていた。

TVはその後も「自分探し」をテーマにしたものに人気がある。
「猿岩石」が「進め!電波少年」でヒッチハイクの旅をしたり、「あいのり」では本当の自分を好きになってくれる人を探して旅に出る。

自分探し。
昔からあったものを、なぜ、今、取り立てて言うのだろう?

著者は「中田英寿」が引退の際にサイトに掲載した文書を「”新たな自分”探しの旅に出たい」という部分を引用している。格闘家・須藤元気の引退にもふれる。

彼らの生き方に共感する若者が増えているのか?

自分探しには、内こもり(ニート)になるケースと、外こもり(海外に旅に出る)ケースがあるようだ。これらには自分探しビジネスとも呼べるものが出来ている。

今は心の時代と言われ、物よりも心を満たすものの方に需要がある。心を満たすビジネスが盛んになるのは、当然の事でもある。旅行においても、自分探しツアーといってもいいようなものが用意され、それに若者が集う。自分は特別かと思って参加すると、そのような若者が大勢いて辟易することもあろう。

自分探しのために定職に就かずに、あっちこっちで様々な経験を深める。その先にあるものは何だろうか?

日本の技術力は、一つの事をコツコツと長い年月をかけて形成していくものであり、あっちにフラフラ、こっちにフラフラする若者が増えていった場合には、その技術の継承がなされない危機感があるのではないだろうか?

自分探しにはまっていく若者の状況は少し見えた気はする。
その事が日本にどのような影響を与えるのかはわからない。それは注意深く見守りたいと思う。

私が思うのは、仕事をしながらでも、どんな状況においてでも、内面を見つめ続けていることは必要であり、それはことさら言葉に出して言うことではない。しかしながら「自分探し」という言葉が定着したことで、そのために会社を辞めたり、旅に出たりすることが半ば公認された気がする。そういうことに小さな違和感が残ったのかもしれない。

それにしても「自分探し」という言葉は、何か不思議な言葉だ。
「自分らしさ」を「探す」というよりは、「作り出す」方が言葉としては適切な気がするが「探す」という言葉にしたことで、そこには「元々、何かが存在」し、それを「見つけていないだけ」という解釈が出来る。

探している時間があったら、「自分の特徴を作り出す」ことの方が大事だと思うが、違うだろうか?

読書:40歳からの肉体改造

「40歳からの肉体改造」有吉与志恵・著。
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サブタイトルは「頑張らないトレーニング」

どうです、このタイトル(^ー^)。
40歳以上の方には気になるタイトルですよね。

帯は「まだ間に合う!」ですから(^ー^)。
って、何に「間に合う」のかしら、、、? ということはおいといて。

表層を鍛えるだけのトレーニングは、まるで重たい鎧を着ているようなものです。あなたの身体に聞くことを、まずははじめてみませんか?あなたの身体に効くトレーニングがみつかるはずです。

私たち日本人は、いつのころからか自分の身体の声に耳を傾けなくなっています。

この言葉、刺さります。
自分の身体の声に耳を傾ける…。
いろいろな数値に頼ることが多くなってしまった現代人の問題でしょうか。

そして身体を良い状態に持っていくためのトレーニング(コンディショニング)の仕方が解説される。コンディショニングについては、DVDなど映像にして欲しいと思いました。図を見ると、スポーツジムでやっている「ティラピス」に共通するように思います。

ジョギングは健康のために始めたものだが、大会に出るようになると、足の遅い私でさえ自己ベストを更新したいという願う。けれど無理をすると故障をする。元々は健康になるために始めたのだから、自己ベストうんぬんよりも、健康維持が第一のはず。

この本を読むと、そのことを思い出させてくれたし、コンディションニングというトレーニングを実践してゆきたいと思う。

読書:人生を変える!「心のブレーキ」の外し方

「人生を変える!「心のブレーキ」の外し方」石井裕之・著。
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サブタイトルは「仕事とプライベートに効く7つの心理セラピー」

会社の人から借りて読んだ。

どうしてヤル気は、長続きしないのでしょうか?
どうして感動は、すぐに冷めてしまうのでしょうか?
それは、あなたの心にブレーキが働くからです。

本書では、七つの読むセラピーを通じて、あなたが知らず知らずのうちに自分の心にかけてしまっているブレーキを外し、よりハッピーな人生を実現するためのお手伝いをします。

これ、ちょっとグっと来ますよね。
ヤル気が長続きすれば、きっと「すごいヤツ」になっているに違いないが、果たして現実はそうもいかない。どうやったら、その気持ちが長続きするのか?

次の辺りは、私に参考になる。

スタートは、できるだけ丁寧にゆっくりとやる。
気分が高揚したら、その場で”行動”に変える。

「変えたい」と思っても、なかなか「変わらない」のは、「変わらなくてもいい」という潜在意識があるという。

「目標を達成するために」の章に

目標が大きければ大きいほど、潜在意識の”現状維持メカニズム”は強く働きます。だから、最初の成果は本当に目に見えないくらいにわずかなほうがいい。

この辺に私のヒントがありそうです。ついつい、大きな目標を掲げてしまうんですよね。

読書:70歳生涯現役 私の習慣

「70歳生涯現役 私の習慣」東畑朝子・著。
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私は、出来ることなら死の間際まで働いていたいと願っている。生涯現役。そのためには元気な先輩のお話を聞くのは有意義なこと。母の世代に元気な方は多いと思っていましたら、この本を書店で見つけてすぐさま買った。

著者は、女子栄養大学の短大を出てから、病院などで栄養士として働き、女子栄養大学、お茶の水女子大学などで講師を務め、TV出演や本の執筆をし、とにかくキャリアウーマンの先輩である。

第一章は「ずっと働いてきた」で始まる。
そして「仕事か結婚か」と続く。

現代(もそうかもしれないが、少し前はもっと)「仕事か結婚か」の二者択一でしかなかった。私もそう思っていた。だから仕事をするなら結婚はかなり難しいだろうと。

「やめるくやしさ、続けるつらさ」なにか私の事を書いているような気がしています。そんな事で続いてしまった時があります。

栄養のこと、70歳のスポーツトレーニングのこと、心のケア(うつと戦う)など心構えとして参考になることが多いです。母にも読んでもらおうかと思っています。

読書:3年で辞めた若者はどこへ行ったのか

「3年で辞めた若者はどこへ行ったのか」城繁幸・著。
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サブタイトルは、「アウトサイダーの時代」

城繁幸氏の本を読むのは「内側から見た富士通「成果主義」の崩壊」「若者はなぜ3年で辞めるのか? 」に引き続き3冊目。

今回の本では、昭和的価値観が平成の時代には合わなくなっている事を記している。

特にエリートと言われて、皆がうらやむような大企業に入った人達が(昭和の時代にはそれを辞めることなど考えもしなかったような会社に入った人達が)、そこを辞めたとしても(しかも3年という若いうちに辞めたとしても)いろいろな可能性があることを示唆しているという点では、私も納得するし、やりたいことを見つけた人には、その方が幸せであろうと思う。たとえ、給料が下がり、よくわからない会社名になったとしても、だ。

やっぱりWeb制作してみたい、Web開発してみたいと思う人はどうぞテレパスにも入ってもらいたいと思うわけである。

その一方で、私が採用担当をしていて思うのは、あまりに短期間で(例えば数ヶ月単位で)辞めてしまって、企業間をさまよっている人達も結構な人数になっているように見受ける。それを本人も企業側も力を併せてストップさせなければ、この国の未来が危ぶまれる気がしている。

この著者より、あと10歳ほど若い人達にそれが見受けられる気がする。それが私の気のせいなのかどうか?著者に直接会うことが出来るなら、その辺を聞いてみたいと思う(そういう機会があれば、の話)。

「何をやってきたか、そして何が出来るのか」

就職フェアでの講演や各種の勉強会などを通じて、大学生と話すことが多い。彼らからされるもっともポピュラーな質問の一つがこれだ。
「私はこれから、何をやったらいいんでしょうか?」

大学出ただけで人生が上手くいくなんて、昭和の悪い夢のようなものだ。その夢から目覚めさせ、現実を認識させる努力を怠っているのなら、たとえ最高学府であろうと、いずれ凋落するに違いない。
21世紀のエリートとは、自分の足で歩いていける人間なのだから。

著者のブログ「Joe’s Labo」はこちら。