昨日、歌舞伎座から帰った後にすぐに予約をした。今日も歌舞伎座。嬉しい。
中に入る。本日のお席は1階・16列26番。1等の一番後ろの席。隣席が空いているのが助かる。久しぶりに桟敷席ではないから、荷物置き場に苦労する。
一、南総里見八犬伝(なんそうさとみはっけんでん)
曲亭馬琴・原作、円塚山の場
犬山道節:中村歌昇
犬村角太郎:中村種之助
犬坂毛野:中村児太郎
犬川荘助:市川染五郎
犬江親兵衛:尾上左近
犬田小文吾:中村橋之助
娘浜路/犬塚信乃:中村米吉
網干左母二郎/犬飼現八:坂東巳之助
若手がズラリと並ぶ。嬉しい。昨日、染五郎さんを見た時は、隣に並ぶおじさんと比べると顔が小さくて手足が長くて、何か、歌舞伎が別世界に入った気がしたが、今日は若手が並ぶと、皆さんが同じように顔は小さくて手足が長い。こうやって次の世代に移って行くんだなぁ。しみじみ。若手8人の平均年齢は28歳だそうです。
「八犬伝」は執筆期間が28年。出演数は400人。本の冊数は106冊というとんでもない数値が並ぶ。
水晶の玉を持っていて、そこに文字が浮かび出る。
暗闇の中で宝剣を巡って探り合うという演出。原作には「抜けば玉散る村雨丸(むらさめまる)」とあるそうだ。動きの美、止まった時の美。歌舞伎の美しさ。良い舞台です。
二、山姥(やまんば)
初代中村萬壽・襲名披露狂言
五代目中村梅枝・初舞台
劇中にて襲名口上申し上げ候
山姥:時蔵改め・中村萬壽
山樵峯蔵実は三田の仕:中村芝翫
怪童丸後に坂田金時:初舞台・中村梅枝
源頼光:中村獅童
白菊:梅枝改め・中村時蔵
猪熊入道:中村萬太郎
渡辺綱:初舞台・中村陽喜
卜部季武:初舞台・中村夏幹
源賢阿闍梨:中村錦之助
平井保昌:中村又五郎
多田満仲:中村歌六
藤原兼冬:尾上菊五郎
劇中で「口上」がありました。今日は獅童さんのお子さん達も。時蔵さんの父親も祖父も、「妹背山」で襲名披露をしたのだそうです。新しい萬壽さんはお父様が早くに亡くなり、歌右衛門さんに教わったのだそうです。そして、祖母からも教わり、梅幸のおじ様、七代目・菊五郎さん、芝翫さんにも教わったそうです。そうやって、代々、引き継いでいくのですね。
昨日、桟敷席から見た緞帳はこんな感じ。左側に3人の名前が記されている。
三、魚屋宗五郎(さかなやそうごろう)
河竹黙阿弥・作、新皿屋舗月雨暈
初代・中村陽喜、初代・中村夏幹:初舞台
魚屋宗五郎:中村獅童
女房おはま:中村七之助
丁稚与吉:初舞台・中村陽喜
丁稚長吉:初舞台・中村夏幹
召使おなぎ:片岡孝太郎
鳶吉五郎:尾上松緑
小奴三吉:中村萬太郎
磯部主計之助:中村隼人
菊茶屋娘おしげ:市川男寅
浦戸十左衛門:坂東亀蔵
父太兵衛:市川権十郎
菊茶屋女房おみつ:中村魁春
中村陽喜さん、中村夏幹さんの初舞台です。花道から登場。われんばかりの拍手。そして獅童さんが酒をガンガン飲んで酔っ払っていく様は本当も面白い。妹のお蔦が不義の疑いで手打ちにされたことを知り、殴り込みに行くわけだ。しかし、ヘベレケに酔っ払って眠ってしまう。目が覚めて青ざめるも終わったことには何とも。しかし、最後はハッピーエンドで終了するのですよ。舞台はハッピーに終わるのが嬉しい。
銀座駅から丸の内線で帰ります。お疲れ様でした。