読書:ウェブはバカと暇人のもの

「ウェブはバカと暇人のもの」中川淳一郎・著。
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会社の従業員さんが薦めてくれて読んだ。
タイトルからして気を引きますよね。

著者は自分の紹介文としてはこのように書いている。

私はニュースサイトの編集者という「運営当事者」であり、

そういう職業にあって、ウェブの恩恵を受けつつも、こう書いている。

そもそも、ネットの世界は気持ち悪すぎる。

そして、

ネットの声に頼るとロクなことにならない

ネット関連の仕事をしている私も多いに賛同する。
ここまでスパっと書いた本ってあったかな?と思う。

「暇人にとって最高の遊び場がインターネット」という項では、
一日に何回もブログを更新する人や2ちゃんねるに書き込む人を「どう考えても彼らは暇人である」と書いている。その通りでございます。

私は一時期、ネット中毒のようにパソコンの前にいたことがある。
1990年代後半の話。

まだ常時接続が高くて一般的ではないため、会社に引いた回線を使った。
そのため夜中まで会社にいて(自宅と会社が至近距離にあったので可能だったし)、ネット中毒となった。

他に何もしなかった。
それが数年続いた後、運動不足による病気をしたことで考え直し、犬を飼うことであえてパソコンから自分を離すように務めてみた。身体は中性脂肪が増えてメタボとなった(体重は増えないのに中性脂肪が増え続けた)。そんなことを思い出した。

「テレビは終わった」などと言われているが、著者はそんなことはないと書いている。

「ネットで流行るのは結局 “テレビネタ”」という項がある。

最強メディアは地上波テレビ、彼らが最強である時代はしばらく続く

そしてテレビでの手法はネットでは通じないことを力を入れて書いている。

ネットでは、身近で突っ込みどころがあったり、どこかエロくて、バカみたいで、安っぽい企画こそ支持を得られるのだ。

企業の広報担当の方にも参考になる本だと思います。