「つきのふね」森絵都・著。
今、お気に入りの作家・森絵都さんの本。
1998年に第36回野間児童文芸賞を受賞した作品。
2009年の今、50歳を目前にしたオバサン(私)が読んでも、グイと引き込まれる作品。
主人公は中学生。
中学生、高校生にも読んで欲しいが、大人が読んでも、いろいろ考えさせられる。
万引きを繰り返していた仲良し女子中学生2人が、ふとしたことから疎遠になってしまう。そこにからんでくる勝田君、そして万引きを逃がしてくれた智さん。智さんは、ある乗り物の設計図をかいているというが、、、。
傷つきやすい年頃の、ふとしたことで、違う道を進んでしまうその頃を、見事に書いている。途中は言いようもない、悲しい気持ちになりながらも、この作家の作品は最後に明るく読み終えられる点が特徴だと思う。読んだ後の、後味が良いというのは、また「次」の作品を読みたくなりますよね。