私の2学年上の著者は、短大を卒業し、そしてフリーターをした後、33歳で結婚する。当時の女性は、短大卒の方が就職に有利だったし、良い方と巡り会って結婚するのが一般的だったし、結婚するために仕事を辞める「寿退社(ことぶきたいしゃ)」が普通だった。
ところが結婚3ヶ月後にご主人が病気になり、「株式会社健康プラザコーワ」の、にわか経営者になる。
ひょんな事から経営者の立場になり、これではいけないと勉強し、難しい資格を次々と物にするから、すごい。
例えば、健康医科学博士、MBA、理学博士、宅建、行政書士、そして英語。「英語を英語のまま聞き取れるようになったのは、本格的に英語をマスターしようと思い立って1年経たない頃だったと思う。おそらく10ヶ月ぐらいの頃。」とにかく・すごい。
特に著者は、私とは違って病気のご主人をかかえる主婦という立場もこなしている。「私には子供がいないので」と書いてはいるが、家事もする。
朝食を作る合間の勉強法などは、頭が下がる。
「自律神経が…」なんて言って寝込んでる場合じゃないね。
あとがきに、今年(2005年)元旦にご主人が亡くなった事が記してあった。まだまだ辛い時期だろうに、前向きに生きている。それもまたすごい・すごい。