読書:夢は跳ぶ

「夢は跳ぶ」佐藤真海・著。
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今週末6日・北京パラリンピックが開幕する。

この本は、走り幅跳び日本代表に選ばれた佐藤真海選手の著書。
真海選手は気仙沼出身で、私の日本舞踊の師匠のお孫さんです。

ご本人にお会いしたことはないが、私は真海選手のおばあ様である師匠にあこがれて日本舞踊のお稽古に通うのがとても楽しみでした。高校3年生の、受験の週まで休まずにお稽古に通いました。真海選手のお母様ともよくお稽古でご一緒しました。真海選手の笑顔はお母様譲りだと思います。

早稲田大学2年の時に骨肉腫になり片足を切断する。
抗がん剤による吐き気、幻肢痛(げんしつう)、そして足を失ったことによる絶望感、辛いリハビリ…….etc。想像を絶する世界ですよ。本当に。

でも表紙の笑顔を見てください。
その苦難の数々を乗り越えて、実に清々しく輝いています。その笑顔にたどりつくまでは、

この時期は、病院のベッドの上でいつも涙を流していた。本当にいつも泣いてばかりいた。夢も希望も失い、何のために生きているのかもわからなくなっていた。
それでも今になって思うと、「泣く」ということが出来たのは、まだ少しはましな状態だったのかもしれない。辛いのに涙さえ流れてこない時期もあった。極限までいくと涙は出てこなくなる。

真海選手はがんばります。
中学の陸上部だったころ、先日、私も走ってみた「安波山」に、毎朝、通学前に走っていたそうです。それは、かなりの量の自主トレ。

これを読んだら、私もマラソンをがんばろう!と思うのであります。私などは、まだまだ努力が足りません。いやぁ、それにしても真海選手はがんばるなぁ。

本には、お母様と一緒の写真がありました。
とても良い母娘です。

そして、私が外見も性格も一番似ていると言われる母方の祖母も、相当のショックを受けて一気に痩せてしまった。

皆様、どれほど辛い思いをされたのでしょう。そして、それを乗り越えたのでしょう。

真海選手が母親から「神様はその人に乗り越えられない試練は与えない」と言われたことで頑張ることが出来たと書いています。いい言葉ですね。

北京パラリンピック、どうぞ、無事に跳べますように。私も祈っております。

読書:博報堂スタイル

「博報堂スタイル」高橋宣行・著。
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著者は、博報堂の元制作部長。
1960年当時、瀬木専務が「博報堂宣言」というのを立ち上げたそうです。

1. 広告は、つねに人々の生活を明るく、豊かにする。
2. 広告は、つねに創造性のエネルギーに満ちたものである。
3. 広告は、つねに取引先の繁栄とともに進む。

「生活者と企業のまん中」に位置し、「創造性」で新しい豊かさと快適さを与え続ける会社を目指すこと。

広告にたずさわる人の発想力はとても参考になります。
すべての仕事はクリエイティブでなければならない、と常々思っています。それが、直接、死活問題になるような広告業界の人達の発想力は、生半可ではありません。

ですが、最初の方に「広告人の前に社会人」と書いています。「一流の生活者になろう」と新人研修では話したそうです。

老舗和菓子屋として「のれん」を450年間守り続けている「虎屋」には、次のような揺るぎない信念があります。「和菓子を売るとは、日本を売ることであり、伝統文化を売ることであり、季節を売ることであり、そこに生まれる喜びや楽しさや安らぎをあわせて売っていくことだ。」

そのようなブランドを広告という形にしていくためには、何を勉強すればよいのか。

「3週間考えて、30分で書け」DDB(アメリカの広告会社)などのように、心に刺さる言葉が随所にある。

心の刺激になる本。

東京Jazz2008

ワオー! 大興奮です!!!
東京JAZZ2008最終日(31日夜)行ってきました。
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東京国際フォーラム」18時開場、19時開演。
会場には、若者らにまじって、私と同世代や団塊世代とおぼしき中年達を大勢見かけます。中年もがんばっております。

私の席は、1階の一番うしろ。
なんですか、いつもチケット買うのが遅くて良いお席が取れない。いつか良い席で観たい。

私の両隣は、私よりも、ちょい年上のご夫妻とおぼしきカップル達。
これは、気兼ねなく盛り上がれます。

最初の出演はジョージ・ベンソン(George Benson)。
生ベンソン観るの初めてです。
のっけから「愛の幾何学(Love X Love)」ですよ!

この曲は、というか、これが収録されている「ギヴ・ミー・ザ・ナイト(Give Me The Night)」のCDは数えきれないほど聴いた。
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ベンソンのうねうねしたフレーズが心地よくて一曲終わるたびに「フォー!」と雄叫びを。歌う時はギターは置いてました。歌も、ギターもすばらしい。会場内は総立ちです。若い人もこういう曲を聴くのでしょうか?

最後は「Give me the night」

「ギミ・ザ・ナイト♪」と私も合唱。
場内は大盛り上がり・・・なのに、、、アンコールがない。それが唯一の残念・・・。
時間はたっぷり1時間でしたので、会場の時間の関係だったのでしょうか。

15分の休憩の後は「FOURPLAY

昨年の1月にブルーノート(Blue Note Tokyo)で観て以来。あの時は、ネイザン・イースト(Nathan East)と握手したんですよ。ホーホッホ。

このおじ様達は、ますますパワフルになってるじゃありませんか。
ボブ・ジェイムズ(Bob Jams)は、華麗なフレーズを弾いたかと思うと、ヒジでゴン、ゴン・ゴンやったり。ライブパフォーマンスも楽しくて、なにより本人達が気持良さそうに演奏しています。

アンコール!の後は、デビット・サンボーン(David Sanborn)登場!

デビット・サンボーンは、たしか1980年代に一度見たと思います。
ボブ・ジェイムスと一緒のステージですから、もちろん「Double Vision」のCDに納められた曲を期待します。あの頃、このCDを毎日、繰り返し聴いていました。
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すると「Maputo」!

イントロの一発目のシンセの音で、私はイントロ当てクイズのように「ヒィエーーーイ!」と絶叫し、前の席のお嬢さんをビビらせ。

ボブ・ジェームスのMCによると、「今夜のこのライブは私にとって、とてもスペシャルなんだ。この曲(が納められたCD)は1986年に発売したけど、デビット・サンボーンとライブパフォーマンスするのは初めてなんだ。」って(英語よくわかりませんが、そう言ったと思います)、場内からどよめきが。

私も大興奮!!!。
この曲を何度聴いたことでしょう。
今もiPodで聴いています。

その曲の後に、サム・ムーア(Sam Moore)が登場し、「ジャコ・パストリアスの肖像」の2曲目に入ってる「カム・オン、カム・オーヴァー (Come On, Come Over) 」を演奏。ふみのり君、「Come On, Come Over」ですゾ!
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そしてアドリブ合戦が始まります。
ステージのみんながフォーバースでまわして、もう楽しい!

ジョージ・ベンソン、FOURPLAYの皆様(ボブ・ジェイムズ、ネイザン・イースト(Nathan East)、ハービー・メイスン(Harvey Mason)、ラリー・カールトン(Larry Carlton))、デビット・サンボーン、20代からずっと、そして何度も何度も曲を聴いています。考えたら、もう30年近く聴いてるんですね。私も年をとったけど、演奏者も(笑)

けどサウンドは熱いです。いいコンサートだったワーン!

FOURPLAYの最新CDを買うとサインが付いているので買いました。小太郎君なめちゃダメよ。これ大事だから。
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読書:経常利益率35%超を37年続ける 町工場強さの理由

「経常利益率35%超を37年続ける 町工場強さの理由」梅原勝彦・著。
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社長といっても学歴があるわけでもなく、経営の勉強をしたこともありません。ただ毎日社員と一緒に、作業服を油で真っ黒にし、汗を流してきただけです。

最初のページにあるこの記載を読む。
これが多くの、日本の町工場の社長の姿であろうと思います。
私も同じです。毎日、社員らと一緒になって働きます。

どこにでもあるような町工場が、連続利益をあげ(しかも利益率が高い)、ジャスダックに上場する。

経営の本の多くはあまり中小企業には(もっと言うと零細企業に)は当てはまらない事例が多いが、この本は本当に参考になります。

中小零細企業の経営者の皆さん、是非、読んでみて下さい。元気になります!

著者は「株式会社エーワン精密」の創業者。現在は相談役。
小学校もろくに卒業しないうちから丁稚奉公として働きます。それは私が尊敬する松下幸之助さんも同じ。

のちに夜間の中学校に通います。その時に、

教科書代や給食費がすべて無料というのはびっくりしました。

それが税金でまかなわれた事を知り、

税金で助かる人がいる。その実感があるから私はたくさん利益を出し、きちんと税金を支払うことに喜びを感じるのです。

採用については、「入ったら辞めない」し、「紹介で入る人が多い」ので困ってないというのです。中小企業の大きな悩みの一つである「採用」に、悩んでないというのです。ただし、採用においては次の事にはこだわってる。それは、

経験者はお断りするということです。

つい「経験者優遇」と書いて人材を募集してしまうのに、なんと経験者はいらないと言うのです。理由は、、、本を読んでみてください(笑)

他にも、「会議をしない」「朝礼もない」「タイムカードもない」独自の考えで経営を貫きます。

特に次の言葉は刺さります。

製造業の基本、それは高品質、短納期、適正価格の三つ。そして、この三つを愚直に実現してきた結果が、町工場ではじめての上場であり、37年連続、売上好経常利益率35%程なのです。

私どもの「Web制作、Webアプリケーション開発業」においても共通します。特に「適正価格」についてはおっしゃる通り。発注者が値下げを要望する。でもそれを受けてしまうと、明らかに赤字になる。一度承諾すると、それが適正価格となってしまう。IT系が、現在の3Kとなってしまったのもこの辺に問題の一因があると思います。

町工場は設備投資が多いだけに事態は深刻です。それで著者は「日本の町工場を元気に」するために「梅原モノづくり財団(仮)」を設立しようと準備しています。「モノづくりへの恩返し」をしようと言うのです。

「財を残すは下、業を残すは中、人を残すは上」誰がいったか忘れましたが、いい言葉だと思いませんか。

東京は雷雨

雷です。すごい。。。

早稲田通りをジョギングしてる時に大粒の雨が降ってきた。

「あ・・・雨」と思ってると、いきなり、ザァー!

このところ走る量が少ないので、今日は「雨でも走る!」と思った決意はあっけなく撃沈し雨宿り。ただただ、ザーザー降る風景を見ていた。

家では小太郎も待っているだろうに、タクシーで帰ればいいものを、呆然と雨を見ていた。なんでしょうか、滝を見るのは、それなりに意味がある気がするが、滝のように降る雨を見ていても、虚しいだけです。

それにしても、おかしい。

以前は雷がなっても、30分もすれば雨は上がったと思うが、雨は上がらない。

そうこうしているうちに、雨で濡れてるから寒くなってきた。
エイヤ!とそこを出てコンビニ目がけてダッシュ。傘を買う。傘をさしてトボトボ歩いたり、小走りしたり。いやいや濡れました、ぬれました。

家では小太郎は雷の音にビビっている。ここんとこ雷が多いっスねー。

電車で席をゆずろうよ

週末に「駒沢大学前」から田園都市線に乗った。

私の前に、足の不自由な杖をついた60歳代と思える紳士と、その方に付き添うご婦人が電車に乗った。ゆっくりした動作に、足の不自由度がわかる。

ちょうど端の席には若者が座っている。その隣にも若者、またその隣にも若者。いずれも男性。

良かったと思う。若者が席を譲ると思ったから。

2人と、私の視線が席に座る若者に向けられる。
杖をついているのを見れば、足が不自由なことはすぐにわかる。

しかし、、、誰も席を譲らない。

びっくりしている私のそばで二人は、あたかもそれに慣れているかのように、入り口付近に身を寄せ、ころばぬように棒を掴む。

どうして、若者は席をゆずらない?

考えるられる理由は3つ。
・気づかない
・自分も疲れているから、席をゆずりたくない
・声を掛けることに躊躇している

電車は、次の三軒茶屋に止まり、池尻大橋に止まり、そして渋谷。

車中はそれなりに立ってる人が多いから、向こうの席の人には見えないだろう。

若者達は、絶対に気づいている!
背後から見ていると、携帯を見るフリをしながら若者達の視線が紳士の足に、そして杖に移動しているのがわかる。

ならば、席をゆずらない理由は2つ。
・自分も疲れているから、席をゆずりたくない
・声を掛けることに躊躇している

渋谷。

紳士達は、それに慣れているかのように、降りる人が入り口に殺到する少し前に車内中程に進む。すると、それに気づいた向かい側の席の方がすぐに席をゆずった。

見ると白髪の、私よりは年上の、おそらくは50歳代後半から60歳代の男性が席をゆずった。そして、その様子をこちら側の席の若者達が見ていた!

よほど、「あなた達、席をゆずりなさいよ」と言いたかった。
私は前はそういう声を発していた。

路上喫煙禁止の新宿区で、路上喫煙している人を見ると
「ここは路上喫煙禁止ですよ!」と言い、

犬のうんこをそのままにしている人を見ると
「うんこ! うんこしましたよ! うんこ!うんこぉー!」と声を出した。

しかし、会社の人達や、様々な方から
「オヤマさん、最近はそういう事が元で怪我をすることもある。運が悪いと死んでしまうから、やめた方がいい」と忠告され自粛している。

しかし、、、どうして若者達は席をゆずらないのだろう?
私の大きな疑問です。誰か答えを教えてください。

読書:辞めない採用、即戦力の育成で儲かる会社になる!

「辞めない採用、即戦力の育成で儲かる会社になる! 」小山昇・著。
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労働者は自由に会社を辞められます。
特にIT系は、長続きしないようです。
辞める人には様々な理由があって、そういうところにも「多様化」が進んでいる気がしています。

そんな折り、書店でこの本を見つけて購入。
特に中小企業の「採用」と「採用した後の教育」について、参考になることが多い。

「中小企業は優秀な人材を採用してはいけない」
のっけからこれですよ(笑)

まず1点、優秀な人は中小企業を相手にしません。(中略)もう1つの間違いは、世間一般にいう「優秀な人」が、中小企業で活躍できるとは限らないということです。

中小企業の採用は、大企業の採用とは異なるわけで、大企業の常識はここでは通用しない。この本では中小企業に適した人材について書かれているので、それで参考になるというわけです。

そして繰り返し述べられているのは
「価値観が同じ人を選ぶ」ことの重要性である。

「面接で自社に合う人を見抜く」
そのために質問をこのようにしてはどうかと具体案が続く。

「社長の魅力に惹かれて入る」
社長の魅力ですか。これ、、、頭痛いです。
ブランド志向の強い新卒者には、中小企業は、はなから魅力なんてない。ならば、社長の人柄に惹かれるということでして。責任は私に有りです。私の人間性を向上させることも採用の秘訣でありましょう。

この数年間に、採用の基準は変えた。
様々な失敗から変えざるを得なかったというのが正直なところ。それとともに会社が求める人材像も時代とともに変化する。

著者も様々な失敗をしている。そこから失敗しない採用を模索している。

テレパスに合う人材像というものも年々、変化している中にあって、普遍的に変わらないこともありましょう。私もチャレンジ!この本、参考になりました。

弟のiMacにメモリ増設

昨日、横浜方面に外勤があったので、帰りに弟のところに寄り、iMacのメモリを増設した。
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日頃、姉らしい事は何もしてないし、頼りがいもない、しょうもない姉ですが、Macの事となると俄然がんばるわけです(^ー^)。

メモリを増設したら「快適!」だそうで良かった。これでしばらくは使えるね。

ふるさと納税

同級生が新宿に用事があるので、ランチを一緒にと誘ってくれた。どうもね!

ふるさとから遠く離れた地で、「気仙沼を盛り上げるには」という話をする。今、地方はすっかり冷え込んでいます。

希望は?
10年後は?
老後は?

こんなに希望のない日本になっちゃったのはどうしてだろう?

かと言って都会に住む者に希望があるとも思えない。10年後もわからないし、まして老後を都会で過ごす自分の姿は想像出来ない。

政治のせいにしてもいられないが、たしかに、どこかで道を誤った気がする。
それなら軌道修正すればいいじゃないか。

地方に暮らしても希望が持てる日本になるべきじゃないのか。そのためには何が出来る?

とにかく「ふるさと納税」をしてみようと思っています。

読書:怪笑小説

「怪笑小説」東野圭吾・著。
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このごろ小説を読んでいない。
忙しいと、本の世界に没頭する心の余裕まで奪ってしまうらしい。
夏休みに読もうと思っていた本を、夏休みが終わった後に読む。

東野さんはじっくり読みたいと思っている作家です。
まだ、エッセイ「あの頃ぼくらはアホでした」を1冊読んだだけ。
今回は短編集を。

おかしくも、どこか物悲しいお話。
うまいですね。人間の本質をついているというか。
「おっかけバアさん」は泣けます。女心を押さえている。

それぞれの短編に「あとがき」で補足しています。
ここを読むと、なーるほど、そういう想いを記しているのかと思います。

小説は、別の世界にグイと引き込んでくれます。
忙しくて現実逃避したい時は、もっと読んで気分が楽になるのもいいかも。