読書:UMLは手段

「UMLは手段」荒井玲子・著。
UMLは手段

「UMLは手段」と「アーキテクトに未来を賭けた」の2部の構成。
どちらかというと、技術者向けというよりは導入決定者や、「なぜ社内にアーキテクトが育たないのか」と思っている私のような立場(経営者とかマネージャ)が対象かと思う(リファレンスではないので技術者には、物足りないかもしれない)。

ってことで私にはわかりやすかった。文書はスッキリと読みやすい。

第1章が「なぜUMLで失敗するのか」ですからね。
設計の時に利用したとしても、現実にはドンドン仕様は変わり(膨らみ)、納期には追いまくられて、ドタバタとシステム構築する、それが現場の声だ。それを打破するために、いろいろなツールがある。けれどツールを利用すれば薔薇色といはいかないことよくよく書いている(おそらく管理者向けに)。

勝ち組に共通する成功パターン
・目的を明確化する
・企業ニーズに合わせた適用と技術者を育成する
・企業ニーズに合わせたUML表記のフィルタリングをする

2部は「アーキテクト育成」の話。
アーキテクトに向いている人とそうでない人を見極める力が、要求される。そこの見極めが良くないうえに、育成する手段が間違えているから、アーキテクトが不足している(ようだ)。

正しいアーキテクト候補とは(メインフレームの技術者が多い企業では)
・ミドルの開発経験がある技術者
・保守開発の経験がある技術者