歌舞伎座・2022年5月 團菊祭五月大歌舞伎(第二部)

今日は第二部で14時30分から始まる。午前中に走ったら時間がない。電車に乗って参ります。東銀座駅で降りて参りますと、いつもの風景が広がります。13時35分。時間が足りない。

こちらは「市川右近さん直筆オリジナル番傘」だ。千穐楽頃にインターネットオークションにて販売するそうです。詳細は歌舞伎公式サイト「歌舞伎美人」などで発表するらしい。ヘェ〜。

こちらは「藤浪小道具と和傘」。創業150周年 藤浪小道具株式会社さんが出展。素敵です。

急いでランチを頂きましょう。お気に入りの「カレーそば」と「アイスコーヒー」。急いで食べて歌舞伎座へ。

今日のお席は、1階・10列38番。今、お席は2人座って1席空きという並び。前よりは人数が増えている。私のお隣はお品の良いおばさま。

舞台が始まる前にイヤホンガイドが始まる。「團菊祭(だんきくさい)」について、九代目市川團十郎と五代目尾上菊五郎の功績を称えるために昭和11年から歌舞伎座の五月大歌舞伎に付けられる名称。1697年(元禄10年)正月、江戸中村座で初世・市川團十郎が自作自演した「参加会名護屋」がその初演とされ、これを二世・團十郎が練り上げて、作品の構成、衣装、鬘などもいま見る形になったと伝えられている。ヘェ〜!

一、歌舞伎十八番の内 暫(しばらく)
鎌倉権五郎:市川海老蔵
鹿島入道震斎:中村又五郎
那須九郎妹照葉:片岡孝太郎
成田五郎:市川男女蔵
桂の前:中村児太郎
加茂三郎:大谷廣松
大江正広:市川男寅
小金丸行綱:片岡千之助
荏原八郎:中村吉之丞
足柄左衛門:市川九團次
埴生五郎:片岡市蔵
局常盤木:市川齊入
家老宝木蔵人:市村家橘
東金太郎:市川右團次
茶後見:大谷友右衛門
加茂次郎:中村錦之助
清原武衡:市川左團次

市川家の「暫」だ。必見です。市川家の門を記した立派な衣装。これを着こなすだけでも体力がいる。海老蔵さんは東京オリンピックの開会式で披露しましたっけ。あの時も立派だが、やっぱり、歌舞伎座で見る「暫」は圧巻。「久方ぶりの歌舞伎座」のセリフには客席から笑い声が。「オリンピックの開会式より1年ぶりのこのこしらえ」にはヤンヤの拍手。待ってました! 観ることが出来て幸せ!

休憩。

二、新古演劇十種の内 土蜘(つちぐも) 河竹黙阿弥 作
叡山の僧智籌実は土蜘の精:尾上菊之助
侍女胡蝶:中村時蔵
巫子榊:中村梅枝
渡辺綱:中村歌昇
坂田公時:中村種之助
碓井貞光:市川男寅
太刀持音若:尾上丑之助
石神実は小姓四郎吾:小川大晴
卜部季武:尾上菊市郎
番卒藤内:中村萬太郎
番卒次郎:中村錦之助
番卒太郎:市川権十郎
平井保昌:中村又五郎
源頼光:尾上菊五郎

菊之助さんのこういう役は初めて観た気がする。以前はお父様が演じていただろう役。世代変わりをしているんだなぁ。ジャンプ力もあり、そして、この演目はお父様の菊五郎さん、息子の丑之助さんと3人が演じる特別なもの。菊之助さん、若々しくて立派。

イヤホンガイドによると「土蜘」は明治14年(140年前)、新富座で五代目菊五郎によって演じられた。能の「土蚱蛛(つちぐも)」は格式があり明治時代も権威は衰えず、五代目菊五郎は能を観るために苦労したそうな。金剛流の土蚱蛛を見て、それから作ったのがこの「土蜘」。第一の見どころは「スー」っと出て怪しい雰囲気を作るところ。「出」で拍手をしないとのこと。了解。全体に能の様式。歌舞伎らしさもある。木阿弥の作。丑之助さんは8歳。35年前は梅幸さん、菊五郎さん、そして丑之助(現在の菊之助さん)で演じた。大川大晴さんは梅枝さんの息子さん。

幕が降りて、外に出ます。記念の写真をパチリ。

今月のプログラム。

「暫」と「土蜘」。

今月もありがとうございました。銀座駅まで歩き、電車に乗って帰ります。