「第27回 サロマ湖100kmウルトラマラソン」です!
朝は2時45分に目覚ましをかけました。その10分くらい前でしょうか、同室の皆さんが起きだして、私も一緒に起きました。おはようございます!
天気を見ると、あぁぁ、雨です。
しかも、寒いです。
ウエアを着て、チェックアウトのための準備。
そして朝食。
宿は朝早いにも関わらず朝食を準備していてくださるので、本当にありがたいです。
暖かいご飯とみそ汁。
おかずはセルフサービス。
朝から2杯も食べました。
なんか昨日から、少し食べ過ぎの気はしています。
100km走るんだから、いっかー。
3時45分、全員で出発!
天気予報に少し変化がありました。
昨日見た時は一日じゅう「雨」だったけど、今見てみると、午前中は「雨」、昼ぐらいからは「曇り」、夕方は「晴れマーク」も出ています。これは嬉しい。
中間とゴールの袋の中身を少し調整しました。
スタートは100円ショップで買った、雨合羽を着ることにしました。
それだけでは寒そうなので、クリーニングでもらうビニールの、首と腕の部分に穴をあけた簡易カッパも着用することに。
手袋も濡れるだろうから予備をウエストポーチに入れました。
いくら準備しても何かが足りないような気持ちになります。
100kmのランは時間が長いから、温度調整も大事な要素。
会場に到着すると、すぐさま荷物を預けて、皆さんとは別れて、女性のトイレに並びます。
並びながら、首グリグリや膝グリグリの簡単な準備運動。
女性はトイレのたびにロスタイムになるから、スタート前に入っておきたいのです。
昨年より列が長い気はしますが、時間に余裕があるし、まぁ、だんだん慣れてきました。このくらいなら大丈夫かなって。
それからスタート地点へ。
パンフレットには、前方は「グランドブルー、サロマンブルー」と「陸連登録者」のはずなのに、一般のゼッケンの人も前に並んでいます。以前はキチっとしていたのですがね。ここは徹底して欲しいところです。せっかく面倒な手間をかけて陸連での申込をしておりますのにね。
適当な位置に並ぶと、おおよそ10分前。
今年もここまでたどり着きました。
今年は、計画した練習は出来たのだが、不安感はいつもと変わらず、たくさんあります。
辺りを見渡してダンナを探そうと思うも、混んでいて見えず。
お互いに「マイペースで行こう」と話していたので、かえって良いと思います。どうしても近くにいると相手を意識してしまいますから。
ワイナイナーさんがスピーチをしました。
ワー!(拍手)
ワイナイナーさんは本当に人気があります。スピーチにもお人柄が出ていて、親しみがわきます。昨年は2位だったのでリベンジでしょうか。
昨年の私は、震災による心の深い傷のために、とても辛い気持ちでここに立ちました。そのことを思い出しながらスタート時間を待ちます。
—————————————————————————————
スタート!(5時)
—————————————————————————————
スタートの「10秒前」というアナウンス。
オォー(どよめきが上がります)
今年もここに立てたことに感謝します。
皆様に助けていただいて、仲間の皆さんに支えて頂いて、ここに来ることが出来ました。
選手の中からも、6、5、4、、、と声が上がります。
私も一緒に、3〜、2〜、イ−−−チ!
ワーーーー!(拍手)
これから、長い長い旅に出ます。
今日の旅はどんな旅になるのでしょう。
不安をいっぱい詰めたまま、ゆっくりと走り始めました。
スタートまでは51秒。
最初の5kmは、キロ6分半で入ろうと思います。
少し行くと、「1km」の表示。
ピッタリ6分半です。いいゾ!このまま、このまま。
仲間のツチダさんが軽やかに私を抜いていきました。
昨年はゴールの制限時間の1分前にゴールしたので、今年は前半からあげてますね。
雨は小雨です。
このくらいの方が走りやすいですが、次第に濡れていきます。
—————————————————————————————
10kmの通過時刻:06:05:21(10kmのラップ:01:05:21)
—————————————————————————————
10kmの通過タイムはキロ6分半を維持しています。
いい感じで走れています。
雨は小雨から霧雨に変わりました。
ほとんど降ってない時もあり、皆さんが合羽を脱ぎ始めています。
私も合羽を脱いで、腰に巻きました。
でも、また雨が降ってきて、また着てみたりしています。
調子が良いので、わずかにスピードを上げてみましょうか。
20kmに折り返しがあります。
速い選手がもう折り返して来ました。
ワイナイナー選手は2位で通過。
ヤンヤの応援に、明るく応えています。
—————————————————————————————
20kmの通過時刻:07:07:21(10kmのラップ:1:02:00)
—————————————————————————————
20kmに折り返しから、仲間たちもやって来ました。
最初はやっぱり仙人!
そして、サイトーさん。
エエエ!ダンナも折り返してます。
「オーイ」とダンナ。元気です。
「速ーい」と私が応えます。
他の人を見つけることが出来なかったけれど、きっと皆さん、前を行ってることでしょう。
すると!
「気仙沼追悼ラン」に札幌からかけつけてくださったハシさんが沿道にいらっしゃいました。
カメラを持って、仲間の応援ですね。
「ハシさん! ハシさ〜〜〜〜ん!」
ハシさんも気づいて私の写真を撮ってくださいました。こちらです。
—————————————————————————————
30kmの通過時刻:08:08:13(10kmのラップ:1:00:52)
—————————————————————————————
調子は悪くありません。
というか、上出来です。
雨も上がり、気持ちよく走っています。
気温が低いんですね。これは好条件。このままいきましょうゾ!
—————————————————————————————
40kmの通過時刻:09:12:13(10kmのラップ:1:04:00)
—————————————————————————————
40kmの少し手前でトイレに入りました。
ラッキーなことにトイレ待ちなし。これは助かりました。
42.195kmの通過タイムは、04:25:10
良いですね〜。理想的でございます。
オ!再び、ハシさんを発見!
「ハシさん! ハシさ〜〜〜〜ん!」
今度は、止まって挨拶を。
ハシさんはポケットから「塩飴」を出してくださり「がんばれよー」「ハイ!」
塩飴をポンと口に入れて、なめながら走り出しました。元気が出ます!
—————————————————————————————
50kmの通過時刻:10:16:09(10kmのラップ:1:03:56)
—————————————————————————————
40km辺りから、坂道があります。
サロマは平坦なコースと言われていますが、40〜60km辺りに少し坂道が続きます。
私はなるたけ歩かずに、ゆっくりでいいから走っています。
さっきまでは元気だったけれど、やはり坂道が続くと、ふくらはぎなどが重くなってきました。
—————————————————————————————
レストステーション(5分ぐらいでしょうか)
—————————————————————————————
54km辺りにレストステーションがあります。
そこに入りますと、仲間の応援が待っていてくれました。
ホソコウジさんが荷物を持って待っていてくれました。これは助かる〜。
「ダンナ元気だよー」と声がかかります。
「皆さん行きましたか?」と聞くと、
「うん、だいたいね」と言ってましたから、私は最後でしょうか。
おにぎりと梅干しを食べ、飲み物をちょっととり、軽くストレッチをするとスタートです。
いつもギリギリなので、ここでグズグズ出来ないのです。
余裕のある人達は、更衣室で着替えをしたりしています。
私は100円ショップの雨合羽を脱ぎ捨て、ミズノの合羽を腰に巻いてスタート。
まだ少し上り坂なので、歩きから入って、徐々にペースを上げるつもり。
あら?
なんか、Tシャツもタイツも濡れてます。
おかしいなぁ。もう雨は降ってないのに。
わかりました。私はクリーニングのビニールも着ていたのですが、どうやら汗をかいたのがビニールによって内にこもってしまったようです。あわててビニールを脱ぎます。ゴミ箱にビニールを捨てて、走りながら確認すると、かなりビショビショになっていて、お腹も冷えそう。これは参ったなぁ。
まぁ、なるようにしかならないのだから、気にせずにいきましょう。
—————————————————————————————
60kmの通過時刻:11:31:42(10kmのラップ:1:15:33)
—————————————————————————————
最初の挑戦は60kmの関門に間に合わなかったので、ここがいつも不安な通過地点。
その時は収容バスに乗せられました。
あら、今年も関門のそばにバスが停まってます。
えええ?まだ大丈夫よね?
何度も時計を見て確認。大丈夫です。
関門を通過すると、そばの椅子にちょっとだけ腰をおろして足を安め、再び、ゴー。
60kmを過ぎると、あきらかに遅いです。
走り続けてはいるけれど、遅い、遅い。
いいです。走りながら休む。これでいいのだ。
トイレに寄りました。
仮設トイレではなく、観光用の立派なトイレで洋式でした。これは助かります。
今日はラッキーです。
ゆっくり走り続けます。
68kmの「斉藤商店」さんにたどり着きました。
いつもより胃が弱っている感じがする。
たぶん、冷えたのが原因かと。
ミニトマトがあったので、ポンと口に入れると美味しい!
3つも4つも頂いたら、元気が出ました。ありがとうございます。
まだ頑張れます!
—————————————————————————————
70kmの通過時刻:12:53:195(10kmのラップ:1:21:37)
—————————————————————————————
70kmの関門を通過!
毎年、関門通過後には足が止まってしまいましたが、今年はかろうじて動いています。
関門通過から下り坂なので、それを利用して、トットッと流れに身を任せてみました。
ゆっくりだけど走っています。
今年は去年とは少し違うかな。
74kmの「サロマ湖鶴雅リゾート」の私設エイドには、そうめんとお汁粉があります。
今年はどっちも食べられることを期待して、一歩、一歩。
しかし、表情はこのように険しい(^^;
その瞬間をハシさんが写真に撮ってくださいました。
ハシさん、ありがとうございます。
応援の方も移動が大変です。ありがとうございます。
そうして私設エイドにたどり着いたものの、すでにそうめんはなくなり、お汁粉だけ頂きました。椅子が空いたので、ドッコラショッと座ったら、
「オオ、速いね」と声がするので見ると、イシイ会長ではありませんか。
「イシイさ〜ん、そうめんがなくなりました」と言う私でございます。
「イシイさん、隣の椅子が空きましたよ」と言うと、
「いやぁ、俺はさっきまで座ってたから、もう行くよ」とな。
また会いましょうと別れます。
あ〜あ、そうめん食べるにはもっと速く来ないといけないのね〜。
お汁粉、美味しいです。サ、行きましょう。
なんとしても80kmの関門を越えなければ!。
—————————————————————————————
80kmの通過時刻:14:15:18(10kmのラップ:1:21:59)
—————————————————————————————
80kmの関門の少し手前でイシイ会長を抜きました。
でも、たぶん、すぐ後ろです。
あの角を曲がるとワッカ。
そこに仲間の応援がいてくださいました。
「オーイ、オーーーーイ」
「オヤマさん、速いよ、速いよ」と応援してくださいます。
速いというのは、昨年の私よりは速いという意味で、本当は遅いんですけどね。
がんばります。
ワッカ手前のエイドでおにぎりを食べようとすると、イシイ会長がサ〜っとやって来て、
「俺は食べないから」と、あっという間にワッカへの上り坂を軽やかに走っていきました。
こちらから見ていると、その坂はほとんどの人が歩いている中、ひときわ軽やかに見えます。
イシイ会長68歳、仲間の中では最年長の参加ですが、なんのなんの、軽いなぁ〜。
私はその坂を歩いて上ってしまいましたが(^^;
いよいよワッカです。
ここまで来れば、完走が一歩近づきました。
でも、気をゆるめることは出来ません。
小さなアップダウンがいくつもあります。
イシイ会長と抜きつ抜かれつしながら、そうして、折り返してきた仲間の姿を探しながら進みます。
まずは仙人が走り去りました。
仙人速いなぁ。
と思っていると、良くない兆しが足に。
左足に、これまで感じたことのない故障的な痛みが出て来ました。
最後まで持つかしらん?
今日も背中に「気仙沼」の文字を付けていますが、これまで1度しか声をかけられませんでした。震災も1年以上経つと、違うものなのでしょうか。
・・・と思っていたら「気仙沼に住んでいた」という方から声がかかり、しばし、おしゃべりラン。「片浜」だったとか。「片浜は大変なことになってます」といいながら、あの大変な光景が目に浮かびました。
そんな時に、ダンナがすれ違いました。
「オーイ」あれれ?ダンナは全然、元気がない。大丈夫かなぁ〜?
でも、タイムはかなり良いと思われます。頑張れよー。
それから、少しするとサイトーさんがいました。
「オー、オヤマさん、去年よりも速いよ」
「ハイ」がんばります!
—————————————————————————————
90kmの通過時刻:15:42:02(10kmのラップ:1:26:44)
—————————————————————————————
ワッカに入ってから、左足の側面と膝の側面に、故障のような痛みが出て来ました。
それがとうとう90kmを過ぎると、どうにもならない「痛み」に変わりました。
これは参ったなぁ。
時計を見ると、完走は出来そうです。
かなり歩いても大丈夫かもしれない。
けれど、全部、歩いたら間に合わない。はぁ。
歩きと、ゆっくりジョグと、時々止まってマッサージを加えて、騙し騙し進みます。
イシイ会長が追い越して行きました。
「イシイさん、足に痛みが出たので、歩きます。ゴールで会いましょう」と声をかけました。
しばらくして、仲間達とすれ違いました。
あれ、みんな、私より遅かったの?
ナカジマさん、ツチダさん、ヒロキ君。
いつの間に抜いたんだろう?
でも、私が歩き、止まり、している間に皆さんが追い抜いて行きました。
無理はしないことにしました。
ここで無理して、本当に怪我をしてしまったら、治るまで面倒なことになりましょう。
だましだましのジョッグです。
キロ表示は96km地点からは「あと4km」に変わります。
1キロが長い、長い。
あと3km。
ここでもう、本当に足が動かなくなってしまいました。歩くのが精一杯。
かなり歩きました。
ワッカの最後の下り坂もダメです。どうやって降りようかと困るほど。
ワッカを出ると「あと2km」
そこで、トイレに入りました。
和式トイレでしゃがみこんで、それで外に出たら、ストレッチになったのでしょうか。
なんか少し軽くなりました。それにあと2kmですから、と思ったら、少し走れるようになりました。
ゆっくりジョグと歩きと。
「あと1km」
ここからはビクトリーロードです。
声援を受けながらの最後のラン。
いつもなら、妙な力が出るのですが、今日はダメです。
とにかくゴールすることだけを考えて、一歩、一歩、一歩。
あの角を曲がればゴール。
—————————————————————————————
100kmの通過時刻:17:15:23(10kmのラップ:1:33:21)
—————————————————————————————
ゴールが見えます。
そこに、直前にゴールしたばかりのツチダさん、ヒロキ君の姿が見えました。
「オーイ」ありがとうございます!
そして、ハシさんにも会えました。
ゴールを撮っていてくださいました。
完走メダルをかけてもらって、ヤッター!
4度目の完走です。
記録は、あれほど最後に歩いてしまったのに、自己ベストを7分ほど更新していました。
記録証はこちら。
ダンナは、驚きの11時間28分。
一度も歩かなかったそうで立派です。
見直しましたー(^ー^)。
内藤新宿300RCの8名は、悲願の全員完走を成し遂げて、本当に嬉しいです。
私が最後でしたが、それでも12時間15分という、これまでにない好タイム。
それにしても、ゴールした後の足の痛みといったらありません。
「氷」が用意されているのでアイシングしましたが、足がガチガチにかたまっています。
荷物を取りに行く間が一番きついです。
これもまた試練でございます。
荷物を受け取ると、冷えないうちに行きましょうと、レンタカーで本日の宿のある「網走」に向かいました。
網走湖にてダンナと。
応援して頂いた皆様、本当にありがとうございました。
こちらは、参加賞のTシャツと完走メダルと完走タオル。
完走メダルは本当に嬉しいものです。