数学者・藤原氏のエッセー本で、冒頭の「父親としての威厳」は絶品。おもしろい。
だいぶ前に買って途中まで読んでそのままになったいたのをもう一度、最初から読んだ。やっぱりおもしろい。電車の中でも、おもわず「くっくっく」と笑っちゃう。
家族を描いたおもしろさと、一番最後の「苦い勝利」は、画一的な学校教育のあり方に異を唱えていて、考えさせられる。藤原氏は海外暮らしを経た中で、日本人としての誇りについて力説している。
特に藤原家の教えでもある「武士道」については力を入れている。そういう「プライド」が、最近の私たちには足りないかも。
藤原氏は、新田次郎と藤原ていの間に生まれた次男、とはこの本を読むまでは知らなかった。