歌舞伎座です! 毎月のお楽しみ。まずは東銀座駅とつながる地下街へ。
いつもの「歌舞伎茶屋」さんで「アイスコーヒー」お願いします。冷たくてサッパリしました。
地上に上がりましてイヤホンガイドを借りて、サ、歌舞伎座に入ります。真っ先にトイレに行き洋服を着替えます。汗まみれでして着替え一式を持参しました。タオルで汗を拭き取りサッパリしました。
本日のお席は、1階11列22番。真正面です。
一、三遊亭円朝 口演より「真景累ヶ淵(しんけいかさねがふち) 豊志賀の死」
豊志賀:中村七之助
お久:中村児太郎
新吉:中村鶴松
噺家さん蝶:中村勘九郎
伯父勘蔵:中村扇雀
「イヤホンガイド」を聞いていると本当に面白い。このお芝居は「三遊亭圓朝」の新作落語だ。他にも「死神」、「文七元結(ぶんしちもっとい)」、「牡丹灯籠(ぼたんとうろう)」などがある。
今回の作品は21歳の時に作った。道具話から変更をして、タイトルも変更になった。漢学の先生に相談し「真景」が流行っていたこともあり、これがついた。「累ヶ淵」は茨城県にあった地名。「累(かさね)」という女性は醜くく生まれる。結婚するも夫に殺されてしまう。その後の奥さんは4人、5人と呪い殺してしまった。全97話で構成。人間の悪、もろさを表現している。
39歳、美人の娘、豊志賀。新吉が出入りする。そのうち住み込みに。そして男女の仲へ。豊志賀は新吉に夢中になる。新吉の父は豊志賀の父を殺していたのだ。豊志賀は顔に出来物が出来てしまう。現在であれば抗生物質で治療するだろうけれど、昔はただただ弱っていく。新吉が看病するが、しかし。嫉妬深いのも父の因縁か? 最後のシーンは誰も乗っていないと思われた籠に豊志賀が座っているというシーンだ。ゾッとしながら終わる。こわ〜い。
二、北條秀司 作・演出「仇ゆめ(あだゆめ)」
狸:中村勘九郎
深雪太夫:中村七之助
舞の師匠:中村虎之介
揚屋の亭主:中村扇雀
1966年(昭和41年)、北条秀司によって書かれたそうです。西川鯉三郎がプロデュースした日本舞踊公演で初演。十七代目中村勘三郎、西川鯉三郎、尾上松緑、長谷川一夫という豪華メンバー。この作品には「壬生狸」という元帳があったそうです。
十七代目勘三郎に「狸をやらせたい」という思いがあった。1969年(昭和44年)3月、顔合わせ、2000年(平成12年)6月、十三回忌で勘三郎がたぬきを初役。十八代目が亡くなってから、このたび歌舞伎座での公演となった。中村屋の財産。十七代目から三代が演じた。
勘九郎さん、良い演技をします。本当は「狸」であるという役をおもしろ、おかしく演じる。七之助さんとの演技もまた良いですね。兄弟ですよ、本当は。それをちゃんと男と女になるんだから凄いなぁ。
「九月大歌舞伎」の「東海道四谷怪談」には坂東玉三郎が出演する。片岡仁左衛門さんもだ。これは嬉しい。
「名代富士そば」さん7月30日で閉店のお知らせが貼ってある。これは寂しい。
銀座駅まで歩き、丸の内線に乗って帰る。歌舞伎を見ることの出来る幸せを感じながら。