灯籠流しと花火

灯籠流しと花火があるらしい、けれど、案外と地元に住む母には情報がない。

ネットで探すと灯籠流しは「内湾」とあります。
とにかく、実家の方に行ってみましょう。

ヴァンガードを出て、南町、魚町を歩きますと、暗い。
あぁあ、懐中電灯を持参するのを忘れました。

暗いねぇ〜と言いながら、エースポートに行ってみようということになりました。

エースポートにたどり着くと、人が増えています。
やっぱり、この辺りでしょうか?

目をこらして内湾を見てみると、オオオ!船が灯籠を一つ一つ、海に浮かべていました。
暗い夜道を、そろりそろりと、自宅の方向に向います。

内湾に灯籠が浮かんでいました。

思わず、手を合わせます。

さらに進みますと、ご町内の方に会いました。
思いのほか、人が出ています。
実行委員の皆さんが、暗い足下をライトで照らしてくださっています。
ありがたいです。ありがとうございます。

ご町内の皆さんとお互いの無事を確かめ合います。

母は皆さんから「今、どごに居るの?」と聞かれていました。
そのたびに「早く帰りたい」と言う母に、なんだか胸がグっと来ます。
もう住む家がないのにね。

海には灯籠がいくつもいくつも。
海に向って合掌。
いまは、こんなに穏やかな海。

気仙沼プラザホテルの後ろの方に花火が上がりました。
ホテルの影で、半分しか見れなかったけれど、その花火にしばし見入ります。

花火は松岩の方であがっているそうで、そちらでは、さぞや美しく見えた事でしょう。
「高台(ホテルとか)に移動してみる?」と母に聞くと、
「こご(魚町)でいい」って。

例年と違って、静かに花火を眺めました。
そして、灯籠は、少しずつ、少しずつ、沖に向って流れています。