副題は「iPod成功の法則」。
「iPhone」と名が付いてると読んじゃう(^ー^)。
著者の竹内氏は、松下電器を退社後にアップルコンピュータに入社し、その後は、日本ゲートウエイへと、この業界を華麗に転身している方。
冒頭に次のような文書がある。
この本は、iPodを生んだスティーブ・ジョブズのビジネス史でもなく、メガヒット商品の開発秘話でもない。身近な仕事術の本である。
スティーブ・ジョブズの華やかな経歴とどん底の時代を書き、そして誰にでも起きるような話を織り交ぜながら話は進む。
あるテニスプレーヤーがこう話してくれた。「ヘタな選手と上手な選手がプレーすると、ヘタな選手は上達するが、逆に、上手な選手はヘタになる。
会社の配置においては、この事を十分に考慮しないといけないのであります。
iMacには、ジョブズのたくさんのこだわりが込められている。(中略)高精細ディスプレイを備え、静かで(ファンレス)、わずか15秒で起動する。すぐれものである。だが、同業他社の多くは、こうした性能ではなく、iMacのファッショナブルな外観にばかり目を奪われてしまった。
Macを愛する人達は、ジョブズがこただわっている部分を共感出来る人達だと思う。iMacが「静か」という点にこだわったのは、その前のG4マシン(QuickSiliver)が美しくて高速だが「うるさい」と言うクレームが多かったことによると思う。QuickSiliverユーザはそのクレームを(愛を込めて)アップルにフィードバックした。だからMacは、アップルとMacを使う人達が作り上げているような気持ちにさせてくれる。
私がなぜMacを使うかと言えば、それは「フォントの美しさ」を第一にあげる。フォントの美しさは、すべてのアプリケーションに共通する大事な要め。
リード大学は、最高の文字芸術の授業を行っていた。私は中退していて自由だったから、装飾文字について学ぶことにした。(中略)科学ではとらえられない芸術的繊細さが、とても魅力的だった。
フォントの美しさは、多くのクリエイターを魅了する。だから、デザイナーの多くはWindowsではなくMacを使い続ける。
本の中でソニーの井深さんの言葉を引用している。
「開発に成功するまでに一のエネルギーが必要だとすれば、商品を試作するのに10倍。それから商品化するのに100倍。最終的に利益が出るまでには、1000倍はかかる。」(中略)どれほどすぐれたアイディアがあり、どれほそすぐれた技術を持っていたとしても、実行に移そうとする上司がいなければ、結局はただのアイデア倒れに終わってしまう。
この見極めというのか、直感というのか、それを磨くのは何だろうか?天性なのか?努力なのか?
自分ができないのならば、できるヤツと組め
できるヤツもやっぱり相手を選ぶわけでして、なかなかどうして、これも難しいのが実情。それでも私は「自分は出来ないこと」は「出来る方にお願い」するという事にしており、ここを徹底していくのが私に合った方策かもしれない。