TRON(トロン)を提唱した坂村教授の著書。
TRONは、携帯電話やデジカメ、車のエンジン制御などでは、世界でもっとも使われていて、坂村氏は「どこでもコンピュータ」を世界に広めている。
日本でも「イノベーション」という言葉が流行り、いろいろに語られているが坂村氏が言うのは、
そもそもイノベーションという言葉を100年近く前に発案したオーストリアの経済学者シュンペーターは、それを「利益につながる何らかの差を生む行為」と定義付けました。
この辺が、日本で語られる「イノベーション」とは異なるようである。
事実、米国の「パルミサーノ・レポート」を見ると、具体的なターゲットは意識的に定めず、イノベーションを起こすための「人材教育」と「投資戦略」、そして「インフラ」という3つの環境整備にポイントを絞っていることがわかります。
そして、様々なケース・スタディを取り上げ、
私は、本書で「ケース・スタディに学ぶしかない」ということを再三繰り返してきました。
「なんとなくわかった」というやり方
さまざまな情報が行き交うネット時代では、あまりに事象が複雑化していて、一般の人が考えるようなデジタル的「1か、0か」といった考え方や、「白か、黒か」という判断できない問題が非常に多いのです。
元気をもらえる本。特に技術者の方に読んで欲しいと思いました。