お葬式の仕方は地方によって異なる上に、各家庭によっても異なる慣習があるので難しい。
慣習を変えるのは親戚連中を説得しなければならず、場合によっては皆を敵にまわすことになる。こういった緊急事態の場では避けたいもので、「前はこうやった」という事に従いつつ、若い喪主がわずかに新しい事を取り入れ、まぁ、そうやって微妙には変化しているのだろう。
気仙沼地方では、告別式の前に火葬をする。
このことを東京で話したら、ことのほか驚かれた。
つまりこうだ。
人が亡くなると、まずは自宅で仮通夜といってごく親しい人だけに「お知らせ」してお越しいただく。火葬許可がおりると火葬をする。火葬許可が降りるには24時間過ぎてから、と決まっているから、その間が仮通夜ということになる。ここで御日柄が悪く、友引にでもなろうものならば、日を改める。
火葬には、親しい人などが集まる。
火葬した遺骨をそなえて、本通夜となる。
その後に告別式。
こういう段取りだから、東京の葬儀よりも長くかかる。
聞いてみると、同じ宮城県であって仙台では告別式の後で火葬するようだから、気仙沼地方の慣習のようだ。その理由はハッキリとはわからないが、海の事故で亡くなると、遺骨なしの葬儀になってしまうから、まぁ、そういうことからこうなっているのかなとは思う。
本日、叔父の火葬と本通夜が執り行われた。