亡き祖父の誕生日

明治39年生まれの亡き祖父。生きていれば118歳か。

今でも、私の中では「家で一番偉い人」だ。何でも祖父から始まった。お風呂も一番に入る。必ず。

だが祖父は体が弱くて戦争に行けなかった。近所で「エイエイヤー」とやっていると、祖父は背が高いから「目立った」と父は言った。「あんなに背が高いのに戦争に行けない」ということが父には辛いことだったらしい。だから父は「旧制・中学校」に合格して、そして「戦争に行く」と考えていたのだ。しかし、そこで戦争は終わった。父は戦地に行かずに済んだ。

おじいちゃんはどんな気持ちで「エイエイヤー」をやっていたのだろう。聞かずに終わってしまった。おじいちゃん、私は今も走ってます。