ホテルをチェックアウトして荷物を全部持って、イザ、歌舞伎座。「三越前」で電車に乗り、「銀座」で乗り換えて「東銀座」で下車。いつもの場所で記念の写真をパチリ。
今月期待の「寺島しのぶ」さんが「中村獅童」さんと映ってる。まだ時間があるので母と歌舞伎座の周りを一周すると、ちょうど時間になりました。
今日のお席は、桟敷「東2の1番」、「2番」、「東3の1番」。私が真ん中に座る。
一、天竺徳兵衛韓噺(てんじくとくべえいこくばなし):四世鶴屋南北・作
序幕:北野天神境内の場
同 別当所の場
大詰:吉岡宗観邸の場
同 裏手水門の場
天竺徳兵衛:尾上松緑
梅津掃部:坂東亀蔵
佐々木桂之介:坂東巳之助
銀杏の前:坂東新悟
奴磯平:中村吉之丞
山名時五郎:中村松江
宗観妻夕浪:市川高麗蔵
吉岡宗観:中村又五郎
松緑さんが初めて天竺徳兵衛を演じます。祖父、そして父も勤めた役。松緑さん、ますます進化しています。このお話は四世鶴屋南北の出世作。大きな蝦蟇(がま)が出てきたり、本当の火を燃やしたり。
天竺徳兵衛には実在したモデルがいたそうです。「播州高砂(兵庫県高砂市)出身の江戸初期の商人で、江戸幕府が鎖国をする前の寛永年間に御朱印船(ごしゅいんせん:16末~17世紀初頭の一時期に行なわれた官許の貿易船)で2度、シャム(タイ)と天竺(インド)に渡った人物」がモデルとか。
そして最後は「屋根上に徳兵衛を乗せた大蝦蟇が現れ、捕り手との立廻りが行なわれる中で、屋根の下に仕組まれた柱が割れ、屋根全体が崩れていく」見応えたっぷりの舞台です。
二、文七元結物語(ぶんしちもっといものがたり)
三遊亭圓朝・口演、山田洋次・脚本・演出、松岡亮・脚本
左官長兵衛:中村獅童
長兵衛女房お兼:寺島しのぶ
近江屋手代文七:坂東新悟
長兵衛娘お久:中村玉太郎
家主甚八:片岡亀蔵
角海老女将お駒:片岡孝太郎
近江屋卯兵衛:坂東彌十郎
「文七元結物語」は山田洋次さんによる歌舞伎座では初演出の作品。「16年前、(十八世中村)勘三郎さんと『人情噺文七元結』を上演」したそうです。
「獅童と寺島は、このたび初めて夫婦役を勤めます」そうで、その息はピッタリでした。寺島さんが女であることはスッカリ忘れて見てました。よくよくお稽古されたのでしょうね。
そして最後がめでたし・めでたしは明るい気持ちになって嬉しい。
タクシーに乗って東京駅に参ります。急ぎましょう。