実話に基づく内容は説得力ありまくり。
「どうにもならない」と思った会社がみるみる間に立ち直る。すごい。
けれど、野田氏が見ても「なすすべがない」と思った会社は、一刻も早く「たたむ」ための指導する。その見極めがまたプロの技。
読み進めると、立て直すためにはいくつかの法則が存在することがわかる。もしも内部の人間がそれに気付いたとしても、「しがらみ」があって、改善出来ないことも多いようだ。別のところからひょっこりやってきた人は「しがらみ」がないから、バッサリと斬ることが出来ることはある。日産のカルロス・ゴーン氏もそうかもしれない。
野田氏がなぜ、こういう職業についたか、事情はいろいろあるが、子供の頃に見た「夜逃げの後」の光景が、深く刻み込まれて事をあげている。私も同様の経験をしている。親戚にも商売をしている者が多く、うまくいっている時はいいが、悪くなったら、坂からころげ落ちるように悪くなる。夜逃げもある。
子供の頃にそういう事を間近かに見ると、「会社をつぶしてはいけない」という気持ちが強く、強く芽生える。
すでに起業している人に、そしてこれから起業したいと思う人にもお勧めの本。お互いにがんばりましょう。