「大衆酒場 だるま」さんに行きましょう。
お寿司を頼みます(うに:一人2貫、いくら:ダンナは2貫、カッパ細巻)。
松竹創業百三十周年・七月大歌舞伎です!
今日は「雨のため、10時20分から中に入れます」そうです。今は雨は降っていないけど、入ります。わぁ〜、今日も満席。凄いです。
今日のお席は、桟敷・東2の2番。隣はおじさん。
一、新歌舞伎十八番の内 大森彦七(おおもりひこしち)福地桜痴・作
大森彦七盛長:市川右團次
道後左衛門:市川九團次
千早姫:大谷廣松(中村児太郎の代役)
中村児太郎丈が出演するとばかり思っていたら、大谷廣松さんだ。家に帰ってから検索すると、どうやら「妻への暴力」があったようだ。なんか信じられないけど、事実らしい。どうしたんだ、児太郎さん。お酒が良くないのか?
今月は「新歌舞伎十八番」だ。これは九代目・市川團十郎が、父・七代目團十郎が志半ばで死去したため、跡を継いで完成させたもの。演目は十八番ではなく、32ないし40を撰じた。
九代目・市川團十郎は、生後すぐ養子となり三代目河原崎長十郎を襲名する。その後、初代河原崎権十郎と改名する。兄の八代目 市川團十郎が大坂で自殺、九代目は、七代目河原崎権之助を襲名するが、その後、河原崎三升を名乗る。そして、37歳のとき、九代目 市川團十郎を襲名した。明治時代には「近代国家」となるよう「海外の人が見ても恥ずかしくないように、淫らをやめて教育的な筋立てにしなさい」と命じられる。これが九代目の芸風にマッチした。1887年には、井上馨の別邸で明治天皇にご覧頂くということもあった。
「新歌舞伎十八番」のうち、最初の演目は「大森彦七」だ。ラストは馬に乗って花道を行く。馬の演技も素晴らしい。拍手喝采。
今日のお弁当は「贅沢カニの棒肉イクラのせ弁当」、2,100円。PayPay使えた。
二、新歌舞伎十八番の内 船弁慶(ふなべんけい)河竹黙阿弥・作
静御前/新中納言平知盛の霊:市川團十郎
武蔵坊弁慶:市川右團次
源義経:中村虎之介
亀井六郎:市川九團次
片岡八郎:大谷廣松
伊勢三郎:中村歌之助
駿河次郎:市川新十郎
舟人浪蔵:中村福之助
舟人岩作:坂東巳之助
舟長三保太夫:中村梅玉
「新歌舞伎十八番の内」であることから、楽器の皆様も市川家の「三升紋(みますもん)」をつけている。凄いことだわ。音楽が始まり、それがだんだん早くなり、そして、幕が開く。義経は都を逃れて西国へ向かう。弁慶は女を同行することはよろしくないと静御前に伝え、涙ながらに静御前は立ち去る。市川團十郎丈が静御前を演じる。烏帽子(えぼし)を付けて舞う。烏帽子は成人男性は必ずつけた。そして、團十郎丈は、平知盛の霊になるのだ。両方をキチっと演じるのは大変でしょうなぁ。立派です。
2階に展示がある。7月26日(土)は「歌舞伎座 着物・ゆかたの日」だそうです。「着物・ゆかたでご観劇ください」とな。
三、新歌舞伎十八番の内 高時(たかとき)河竹黙阿弥・作
北条高時:坂東巳之助
愛妾衣笠:市川笑三郎(中村児太郎の代役)
安達三郎:中村福之助
秋田入道:市川新蔵
安達三郎母渚:中村梅花
大佛陸奥守:片岡市蔵
右は竹本連中、左は長唄連中。北条高時は犬を偏愛し、愛犬を斬った安達三郎を死罪に命じる。愛妾衣笠の酌で飲んでいると、突如雷鳴が響き渡り、天狗たちが現れる。「天狗舞」の軽妙な踊り。そして、カラスがたくさん出てくる。8羽。カラス天狗舞を演じる。
幕間に2階に行く。イヤホンガイドが説明している。五代目・中村歌右衛門が「京鹿子娘道成寺」を演じる絵を見る。
トイレも行く。長蛇の列になっていたが、ちゃんと次の演目の前に席につけた。
四、新歌舞伎十八番の内 紅葉狩(もみじがり)河竹黙阿弥・作
更科姫実は戸隠山の鬼女:市川團十郎
局田毎:中村雀右衛門(中村児太郎の代役)
侍女野菊:市川ぼたん
山神:市川新之助
従者左源太:中村虎之介
従者右源太:大谷廣松
腰元岩橋:市川男女蔵
平維茂:松本幸四郎
局田毎は(児太郎さんではなく)中村雀右衛門さん。舞台は常磐津連中、竹本連中、長唄連中が並び、三方の掛け合い。ドドンドンドンドンは山からの強い風を表現する。山の中のイメージ。長野県信濃路、戸隠。市川家のお家芸で、市川家の家紋を付けている。市川ぼたん丈が踊りを舞う(一人で)。立派になりましたなぁ。ここで行われた引き抜きは新しい試みだそうです。紅葉狩の舞踊の振付は九代目・團十郎が行ったそうだ。二枚扇で舞う。市川新之助丈も一人で舞う。立派になりましたのぉ。そしてクライマックスへ。見応え十分です。「新歌舞伎十八番」を一挙に4作品を見られたことは、これまでになかったことのようです。
今日も高校生の見学があった。今日は2階席。どこかの私立の学校らしい。東京の学生が羨ましいなぁ。
今日も歌舞伎を観ることが出来て幸せです。歌舞伎座よ、ありがとうございます!