このタイトルはグッと来ます。
この年齢になって、いまさら、、、ですけど、いくつになっても「頭が良くなりたい」んですかね。ということでタイトルに惹かれて読みました。
内容は全編、会話形式。
著者の日垣氏が、次の各氏にインタビューをしています。
(敬称略)池谷裕二、岸本裕史、佐藤達哉、和田秀樹。
この年齢になって「頭が良く」なりたいと思うのは、学生のように試験に合格したいという事ではなくて、ビジネスで閃きたいとか、ボケたくないとか、前向きだったり後ろ向きだったり、さまざまな動機があります。
■池谷裕二さんは、
「記憶能力は小学生がピーク」としていますが、「頭の回転は年の功」の中で、
今までバラバラだと思っていたことについて、共通点が見出せる。年齢を重ねると、そんな能力が高まってくるのです。
「脳は使うほど性能が上がる」というタイトルも、うん、今からでも良いのだ、なんて元気になったりします。
■岸本裕史さんは、
「見える学力と、見えない学力」というタイトルで(同タイトルの書籍がベストセラーになっているようです)「見えない学力」は、
まず一番大切なのは、躾です。三歳児くらいのうちから、朝起きたら寝巻きの後始末をきちんとさせましょう。
■佐藤達哉さんは、
IQの数値は妄信しない
これを読むと、IQの数値にお母様方が翻弄されることはなくなるだろうと思います。
■和田秀樹さんは、
60年代の中ごろから80年代の中ごろは、世界的に「子どもを自由にしよう」という気運がある時代でした。(中略)日本で受験戦争が起こっていた時代に、欧米では逆に子どもを自由にしていった。そのときに不思議な現象が起こりました。ルールがゆるくなったのですから当然ですが、欧米では少年犯罪が増えてしまったのです。子どもの自殺率もものすごく増えました。(中略)
思春期という混乱期に子どもを自由にしてあげたい、という考えはわかります。しかし大人が何の課題もルールも与えなければ、かえって子どもは精神的に不安定になったりストレスを感じたり、あるいはルールが身につかないがために犯罪に走ってしまう傾向が強くなるでしょう。
子育て最中の親御様にもお薦めしたい本。私は子どもはいませんが、社員教育の、何かのヒントになる気がします。特に私が最近、困惑している「ゆとり教育世代」への対応のヒントになる気がしています。それと、私自身も、まだまだ捨てたもんじゃないかなと(思いたい)。