情報交換会「ウクライナ侵攻と世界情勢の変化、日本の安保への影響」

気仙沼出身の大先輩、「株式会社中井ビジネスコンサルタント」の中井さんが主催する情報交換会が久しぶりに開催された。本日のゲストは小野寺五典氏。同級生だ。タイトルは「ウクライナ侵攻と世界情勢の変化、日本の安保への影響」。ウーン、難しいゾ。

場所は「永田町」駅そばのビルの8階。あいにくの大雨だが、外に出たのはわずか2mか3m。助かる。

会場には大勢の人が詰めかけている。熱気。凄いわ。前の方の席に座る。前から3列目。たぶん、目立つ場所。

予定時間より少し早く小野寺氏が到着。ちょうど、参加者を読み上げ、一人一人、立ち上がって挨拶(一言だけ)をしている時。そのまま挨拶を続け、そして、いよいよ始まる。

「今日は時間が変更になってしまい申し訳ない」と小野寺氏は誤る。今晩中に決めなければならない予算の問題があるらしい。大揉め。これをきちんとまとめるのが総理の仕事か。今日は夜も引き続き、仕事があるのでしょう。大変だわ。

さて、本題へ。

「日本まわりの不安はどうか?」と投げかける。様々ある。

20年ほど前の状況はどうだったか?
・北朝鮮:核の小型化はどうか?といった状況だった。
・中国:領土の主張を繰り返していたが、まだ緊張感は高まってはいなかった。
・ロシア:安倍、プーチン関係は良かった。
ところが、ここ数年で変わったそうだ。

・北朝鮮:ワシントン、ニューヨークを狙える。さらに小型化している。緊張感が走る。
・中国:防衛力を整備した。その点ではウクライナとは違う。台湾統一は国税で必ずやるでしょう。防衛費は日本の4倍、5倍とも言われている。日中の緊張感が一気に高まる。
・ロシア:外交面での北方領土。日本は敵の国となった。核保有である。
この3つの国が連動を始めた。

爆撃機が日本まわりを周遊した。それには3段階の意味を持つ。
1. 実験
2. 東京を狙った
3. ソウルを狙った

日本の防衛費はほぼ横ばい。そして、ほとんどが人件費。人件費は30年の間に「増やす必要」がある。全国の基地を見ると「古い施設」を使っているケースは多々ある。日本の防衛費はGDPの1パーセント以内に抑えてきた。

去年から、やっていることは相手の領土までは良いと。自衛隊は相手の領土までは攻撃しないとしてきた。相手の領土まで攻撃しなくても防げてきた。

日本のサイバー能力の低さ。ロシアは「ウクライナを責める」と話した。それが現実になった。そのことをウクライナ、イギリスは知っていた。日本は知らない。「日本に知らせたら漏れてしまう」となったら日本には言わない。サイバーディフェンスの弱さ。

ドローンは活躍している。これからはドローン、そして無人の兵器が活躍するだろう。ウクライナはこれをうまく使っている。ウクライナはリーダーが必死になって戦っている。そして世界に発信されている。

日本は島国、ウクライナは陸つづき。島国は海上封鎖されると長期間は戦えない。武器、弾薬、、、これらを国産化したい。今は弾薬など自前で作れない。輸入に頼らざるを得ない。

なぜ、ウクライナは戦えているか? 地下に防空壕があり地下に逃げている。日本はどうか? 上陸は厳しい。大事な能力だろう。日本の地下を考えるのは大事。

島根県の知事が来て話した。「ミサイル防衛システム」、台湾は進めている(アメリカに返している)。日本の自衛隊は出来ない。知事は「核を使っても日本を守って欲しい」と話していた。これについて日本はアメリカにお願いしてきて、意見交換さえしてこなかった。ドイツ、イタリアはアメリカから借りて、買って整備している。核はあってはならないがなくならない。日本では核兵器についての議論はしずらかった。

NATOに日本も入れば良いのか? NATOに入ったら日本も他の国を守る必要がある。これは日本の規定と異なるので出来ない。では今後、どのようになっていくのか?

15分の質疑応答の中で出た話。
小野寺氏は大臣時代に「戦車をなくした」そうです。戦車のままでは、日本では道路を走れない。もし、例えば、金沢で戦車が必要になったとしたら、どうやって東京から運ぶのか。戦車の上部分と下部分に切り離して、日本通運の運ぶためのものに乗せて移動し、着いた先で組み立てる。組み立てには1週間ほどかかるらしい。これでは有事には使えない。そこで、「タイヤ」に置き換えているそうだ。そうでしたか。

質疑応答は活発に行われた。私はただただ驚くばかりだ。何も知らない。ノホホンと生きている。それが私だ。愕然とした。